そうめんは美味い。
ワテの場合、特に夏場は毎日三食を素麺でも飽きない。
一週間連続で素麺でも問題ない。
自称日本一素麺の好きなワテが
- ワテ流 素麺の茹で方
- ワテ推薦の素麺
- ワテ推薦の麺ツユ
などを紹介したい。
では本題に入ろう。
素麺
素麺は、何と言っても調理も簡単。茹でるだけ。
鰹節のだしと、刻んだ小ネギ、すりおろし生姜、そして素麺。
この組み合わせが美味い。
食欲が無くても素麺なら食えると言う人も多いだろう。
たかが素麺、されど素麺。
今日は、目から鱗レベルの「素麺を美味しく食べるコツ」を紹介したい。
究極の素麺、あるいは至高の素麺の食べ方だ。
なお、この漫画とは一切関係ない。
このシリーズで素麺対決が有ったのかどうかは未確認だ。
素麺はゆで時間が命
「素麺なんて茹でるだけやん。」
「麺なんて適当に茹でればええやん」
と思っている人は、素麺の素人だな。
こういう人は、正しく調理された素麺を未だ一度も食べていない残念な人なのだ。
問題はゆで時間だ。
揖保の糸の場合、公式サイトには以下の記載がある。
そうめんは「ゆで方」が命です。
ゆで時間【 1分30秒 ~ 2分 】が目安です。
このゆで時間を守る事が重要だ。
1分30秒 ~ 2分という数字は、揖保の糸の袋の裏にも記載されている。
ただし、どんな条件でもこの時間内で茹でれば良いと言う訳ではなくて、大きな鍋でゆったりと茹でる場合にはこの1分30秒 ~ 2分が目安となる。
小さい鍋だと沸騰したお湯に素麺を入れるとお湯の温度が下がるので、ゆで時間は若干長めに調整する必要がある。
でも素麺は長時間茹でると素麺の腰がなくなり、シャキっとした食感が無くなる。
大きな鍋がなくてどうしても小さな鍋で茹でる場合でも、ゆで時間は長くてもせいぜい3分が限度だろう。
4分も5分も茹でるとふやけてしまった不味い素麺が出来上がる。
なのでワテみたいな素麺通は大き目の鍋で1分30秒ピッタリに茹でる。
例えば下写真くらいの大鍋(10.3リットル)なら理想的だ。
以下では、ワテ流の素麺調理法を紹介したい。
ワテ流の素麺調理方法
揖保の糸の公式ページの調理法をワテ流に応用したレシピを紹介したい。
注意事項
素麺の束を鍋に入れる時に、束ねてある赤い紙に注意。
沸騰している鍋の上で素麺をばらしながら鍋に投入している時に、うっかり手が滑って赤い紙が付いたままの素麺の束を熱湯に落下させてしまうと、それは、もう取り返しが付かない事態となる。
束ねられている部分の麺は互いに密着してくっ付いてしまう。
割り箸でばらそうとしても、糊のように貼り付いているのでばらせない。それに沸騰している鍋の中の素麺を割り箸でばらすのは熱いし危険だし、もう諦めるしかない。
なので、赤い紙には要注意だ。
ワテ推薦の素麺
多くの反対意見やご批判が有るとは思うが、素麺好きのワテがお勧めする素麺は、
「揖保の糸」だ。
全国的に有名だから、ご存じの方も多いだろう。
Amazon検索 | ワテお勧め | 太さ | 麺の長さ | 一束の本数/重量 | ワテ解説 | |
そうめん | ||||||
1 | 揖保の糸 三神 | 0.55〜0.60mm | 19cm | 約550本/50g | 直径550ミクロン~600ミクロンという超極細麺だ。黒帯のようだ。特急品のさらに上の超特級品と呼ばれるらしい。なお、庶民派のワテは食べた事が無い。それでも自称日本一素麺の好きだ。 | |
2 | 揖保の糸 特級 | 0.65〜0.70mm | 19cm | 約480本/50g |
特級品(黒帯)は上級品(赤帯)よりも細い。選抜された一部の製造者でしか製造できない逸品だ。 この特急黒帯は食った事がある。感想は次章にあり。 |
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3 | 揖保の糸 縒つむぎ | 0.70〜0.80mm | 19cm | 約400本/50g | 紫色の帯が特徴の縒(ヨリ)つむぎ。国内産小麦だけで作られている。 | |
4 | 揖保の糸 播州小麦 | 0.70〜0.90mm | 19cm | 約400本/50g |
深緑色の帯が特徴。 兵庫県内で生産された小麦が原料のようだ。是非食ってみたい。 |
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5 | 揖保の糸 熟成麺 | 0.70〜0.90mm | 19cm | 約400本/50g | 金帯なので最高級品かと思う人もいるかもしれないが、熟成麺という奴だ。 | |
6 | 0.70〜0.90mm | 19cm | 約400本/50g |
いわゆる赤帯と言う奴だ。最も沢山生産されている(全生産量の約85%)。 ワテ一押しの揖保の糸だ |
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7 | 揖保の糸 太づくり | 1.10〜1.50mm | 19cm | 約270本/80g | 北海道産小麦「きたほなみ」を使用。もちもちとした食感らしい。赤紫帯だ。 | |
バチ、ひやむぎ | ||||||
8 | 揖保の糸 バチ | 手延べ素麺を作る時に門干しと言う作業で木の棒を使って素麺を引き伸ばすが、その木の棒の付近の切れ端だ。パンの耳みたいなもんかな。そのまま齧って食っても美味い。 | ||||
9 | 揖保の糸 手延ひやむぎ | 1.30〜1.70mm | 24cm | 約390本/200g |
ひやむぎに食用色素で染められた緑色や桃色の麺が数本混じっている理由は何か? ネット情報によると製造過程で素麺と区別する為らしい。 |
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うどん | ||||||
10 | 揖保の糸 聖うどん | 短径: 1.50mm±0.10 長径: 2.90mm±0.10 |
19cm | 約110本/100g |
揖保の糸純正のうどんがあるなんて知らない人も多いだろう。 素麺も美味いが、うどんも美味い。 自称日本一素麺好きなワテは、実はうどんも好きだ。 |
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11 | 揖保の糸 手延うどん | 短径: 1.50mm±0.10 長径: 2.90mm±0.10 |
24cm | 約90本/100g |
しかしまあ、このミクロン単位の品質管理。凄すぎるだろ。プラマイ100ミクロンって、精密部品かよ。それに±0.1ではなくて±0.10と言う事は有効数字が10ミクロンの桁だ。と言う事は1ミクロンレベルの計測を行っているのか? 兎に角凄いぞ揖保の糸。 |
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12 | 揖保の糸 宝播うどん | 麺の幅 約3.6mm 麺の厚み 約0.9mm |
38cm | 伝統手延製法で作られた平べったいうどんの麺だ。名古屋のきしめんに近いかもしれないが、ワテはまだ食った事が無い。残念! | ||
13 | 揖保の糸 手延中華麺 |
1.20〜1.60mm
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19cm | 約240本/80g | これで冷やし中華を作ると美味いだろうなあ。いつか試してみたいと思っている。 |
注意:太さ/長さ/重量の情報は、兵庫県手延素麵協同組合の公式サイトから引用
赤帯(上級品)と黒帯(特急品)の食べ比べ
自称日本一素麺好きなワテだが、普段食べるのは赤帯だ。
スーパーで手軽に買える。揖保の糸の生産量の85%はこの赤帯であると兵庫県手延素麵協同組合の公式サイトにも記載されている。
しかし、自称日本一素麺好きなワテとしては、他のグレードの素麺を食わずして自称日本一を名乗る訳にはいかない。
で、スーパーで見つけた黒帯(特急品)を買ってみた。もちろんセールで安売りしているのを見つけたからだ。通常価格で買う勇気はない。
グレード | 写真 | 直径 | ワテのコメント |
上級品 赤帯 |
揖保の糸 赤帯 |
0.70 〜 0.90mm |
柔道の場合には赤帯は九段または十段が締める事ができる帯であり最高位の帯だ。一方、黒帯の場合には初段~五段が締める事が出来る。 ところが揖保の糸の場合には、その順位が逆転していて、赤帯よりも黒帯のほうがグレードが高い。 だから何なん? いや、別に深い意味はない。 兎に角、赤帯は揖保の糸の定番中の定番と言っても良い。 |
特急品 黒帯 |
揖保の糸 黒帯 |
0.65 〜 0.70mm |
セール品で買った黒帯であるが、早速茹でて食ってみた。赤帯と比較して直径が200ミクロン程度細い。ゆで時間は 赤帯と同じく1分30秒~2分が推奨値であるが、素麺通のワテとしては、1分10秒にした。なお、素麺通の中には揖保の糸のゆで時間は1分と言う人もいる。まるで博多ラーメンのバリカタを好む人みたいだ。あるいは、ゆで時間30秒程度で博多ラーメンの針金あるいは粉落としを素麺で実践している人もいるかも知れない。 さて、ワテの食後の感想であるが、黒帯は細麺なのだが赤帯よりも腰が強い感じ。細いのにしっかりしている。そんな感じ。噛み切る時に赤帯よりも極僅かであるが硬い感じ(ワテの感想)。 でも非常に微妙な差異なので、赤帯、黒帯の両者を同時に食べ比べてみるのが一番だろう。 なお、黒帯を食べた後日、再びスーパーで素麺を買ったのだがその時には赤帯にした。何故かと言うと、やはり赤帯でないと物足りない。まあ、例えて言うとカップヌードルの種類は多いし、たまにカレー味なども食べたくなるが、やはり、定番のカップヌードルが一番いいという感じか(ワテの場合)。 |
もしいろんな揖保の糸を食べ比べたい人には、こういうお勧めのセットがある。
手延素麺 揖保乃糸 お試し用味くらべセット(特級品 上級品 縒つむぎ) 800g:50g×16束(把)
特級品
上級品
縒つむぎ
を食べ比べる事が出来るお勧めのセットだ。
ワテ推薦の麺ツユ
麺つゆは各社が多数の種類のつゆを販売しているので、好みに応じて選べばよいだろう。
しかし、揖保の糸を食べるなら、ワテ推薦の麺つゆを組み合わせると一層美味しく味わえるだろう。
そのワテ絶賛のそうめんツユはこれだ。
製造元は
はりま製麺株式会社
兵庫県手延素麵協同組合(組合員約500人)に属している大手の製造販売会社だ。
ストレートタイプなので濃縮タイプと比較すると若干割高になるが、揖保の糸を食べるなら、是非一度はこの揖保の糸純正と言っても良い麺つゆと組み合わせて食して頂きたい。
程よい甘味があり、鰹節のだしも良く効いていてとっても良いのだ。
関東地方では必ずしも流通量は多くないと思うが、大手のスーパーなどでは見かけるので、見つけたら是非試して頂きたい。
なお、ワテの場合、本当は毎回この揖保の糸ストレートつゆで食べたいのだが、経済的な問題もあるので、そういう場合には濃縮タイプも使う。
ワテ推薦の濃縮麺つゆはこれだ。
昔は濃縮タイプの麺つゆを水で薄めても、やっぱりストレートとは違う濃縮タイプ独特の若干嫌な感じの人工的な味がしたが、最近では技術も向上しているようだ。
この製品の場合、4倍濃縮タイプだが水割りにするとストレートつゆの味わいがある(ワテ個人の感想)。
全国の素麺のブランド
東北地方 | |||
卵麺 | 岩手県盛岡市および奥州市一帯。 | 卵黄と小麦粉を混ぜて麺を延ばす黄色い素麺。水分をあまり含まないため伸びにくい。 | |
白石温麺 | 宮城県白石市。 | 長さ10センチメートル程度の短い麺で、稲庭素麺と同じく製造に油は用いない。 | |
稲庭素麺 | 秋田県湯沢市稲庭町。 | 稲庭うどんと同じ製法で作られる寒ざらしの手延べ素麺。油は用いないのが特徴。 | |
三春素麺 | 福島県三春町。 | 明治初期に一度廃れたが昭和後期に復活し、それ以降に作られている麺の形状は平麺となっている。 | |
中部地方 | |||
大門素麺 | 富山県砺波市。 | 延ばす際に油を用いないのが特徴で、一般的なまっすぐの束ではなく丸髷状になっている。 | |
和泉素麺 | 愛知県安城市 | 麺が乾燥する前に手で伸ばして生麺状態に戻す”半生もどし”という独特の製法(素麺以外では比較的よく用いられる)で知られ、腰が強い。 | 和泉素麺で検索 |
大矢知素麺 | 三重県四日市市 | 大矢知地区で冷や麦の産地として知られるが、江戸時代から続く素麺産地でもある。ミネラルに富む朝明川の水と鈴鹿山脈の颪によって麺作りに適した気候となっている。 | |
近畿地方 | |||
播州素麺 | 主産地は兵庫県たつの市、宍粟市、姫路市など。 | 2008年(平成20年)現在、日本国内1位の生産高を誇る。播磨地方の良質の小麦、揖保川の清流、赤穂の塩など原料に恵まれていたことから素麺作りが盛んになったといわれる。 | |
淡路素麺 | 兵庫県南あわじ市(旧南淡町) | 19世紀前半に漁師の冬の副業として広まり、最盛期には140軒の製麺業者があった。他の産地におされて衰退し、2010年(平成22年)には17軒だけとなっている。 | |
三輪素麺 | 奈良県桜井市三輪地区。 | 最も素麺作りの歴史が長く、全国に分布する素麺産地の源流はほとんどが三輪からである。かつては綿花の産地に近かったため、綿実油を使って延ばすのが特徴である。 | |
中国地方 | |||
備中素麺 | 岡山県浅口市。 | 鴨方素麺(かもがたそうめん)、かも川素麺とも呼ばれる。古くから「麦切り」という麺類の一種が朝廷に献上された歴史を持つ。 | 備中素麺で検索 |
四国地方 | |||
半田素麺 | 徳島県つるぎ町(旧半田町)が産地。 | 起源は諸説があるが、天保時代に吉野川の船頭が、家族の自給用や副業として始めた説が有力である。他の素麺より太いのが特徴。 | |
小豆島手延べ素麺 | 小豆島(香川県土庄町や小豆島町)が産地。 | 酸化しにくい胡麻油を使って延ばす。島の光、瀬戸の風などのブランドがある。 | |
五色素麺 | 愛媛県松山市。 | 伊予節にも歌われた名物。白に加え、赤(梅肉)、緑(抹茶)、黄(鶏卵)、茶色(そば粉)の五色が彩りを添える。 | |
九州地方 | |||
神埼素麺 | 佐賀県神埼市。 | 生産量は多い(機械麺において日本国内3位)。機械製麺の発祥地。独特のコシの強さで知られ、冷して食するほか、温めて食べる「にゅうめん」でも有名。 | |
島原素麺 | 長崎県南島原市などが産地。 | 全国で2番目の生産量で、江戸時代に救荒作物として栽培が奨励された。品質に優れ、古くから三輪に供給されていた実績を誇る。 | |
南関素麺 | 熊本県南関町。 | 麺が非常に細いのが特徴で、北原白秋が白糸のようだと形容した。将軍家、明治天皇などに献上された歴史を持つ。昔ながらの手延べ製法を守っているところが多い。 |
表 1 日本国内の素麺産地 (説明文は 素麺 – Wikipedia から抜粋した。写真はアマゾンのワテのお勧め)
まとめ
今や、ラーメンが世界中で話題になっているが、その次は素麺の予感がする。
夏にガラスの器に麺つゆと小ネギとおろし生姜。
そして冷やした素麺。
金鳥の夏、日本の夏。
蚊取り線香の煙の香り。
まさに日本の夏だ。
日本人は夏には、素麺を食べるべきだろう。
ワテの場合、一年中食べている。
是非、世界中に素麺ブームを巻き起こして欲しい。
食通の魯山人は素麺も研究していたのだろうか。
気になる。この中のどれかの本に書いてあるかも知れない。
北大路魯山人
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