小さな表面実装部品の半田付けは、練習すれば誰でも出来る。
ワテの場合、2019年末に初めてKiCADで基板を設計して基板製造メーカーに発注した。その後、十回くらい基板を設計して海外発注したが、そのどれもがリード部品用の両面スルーホール基板であった。
プリント基板の海外発注は費用総額二千円(例:基板5ドル、送料15ドル)くらいから可能で、10x10cm2の両面スルーホール基板十枚が一週間程度で入手出来るのだ。こんな便利なサービスはどんどん利用したい。
そんなワテが、昨年末に初めて表面実装部品用の基板を設計して、PCBWayさんに製作を依頼して四日で自宅に届くと言う過去最速で完成していた基板であるが、年末年始は多忙に付きそのまま放置していた。
当記事では、その表面実装部品用の基板に半田付けを行ったので、その過程を紹介したい。
結論としては、SMD部品を少し半田付けをしてみた限りでは、実体顕微鏡を使えば問題無く半田付け出来る。また、初めてSMDを使ったが、今後の教訓になる失敗も幾つかしたので皆さんも参考にして頂きたい。
では、本題に入ろう。
PCBWay製のSMD部品用の両面スルーホール基板
PCBWay製の両面スルーホール基板を下写真に示す。
写真 PCBWay製の両面スルーホール基板十枚(費用総額二千円くらい:基板5ドル、送料15ドル)
PCBWayさんにこの基板を発注した過程は以下の記事で詳しく解説している。是非皆さんも基板を外注してみると良いだろう。兎に角便利。
この基板は、ステレオ四入力を切り替える事が出来る入力セレクター基板(ラッチングリレー採用)だ。つまり4in 1outと言う構成になる。必要なら基板を横に連結する事で何入力にでも増やせる設計にしている。
基板のサイズは95×72ミリだ。
一般に基板を海外発注すると自宅に届くまで一週間から十日程度の日数が掛かる(ワテの経験)。
ところがPCBWayに発注したこの基板は驚くべき事に発注してから四日で自宅に届いたのだ。速すぎる。
写真 抵抗、コンデンサは全てをSMD部品を半田付けする
下写真のように、有鉛ハンダメッキされた半田パッドは、表面に光沢があり綺麗に仕上がっている。
スルーホールの穴の側壁部分にも、綺麗な半田メッキが施されているのが分かるだろう。
写真 PCBWay製の両面スルーホール基板(SMD部品用)
なお、上写真でSSOP14ピンデバイス用の半田ランドが中央にあるが、隣り合う二つのパッドが繋がっている部分があるのが分かるだろう。
これはワテがこれら隣り合う二本の足を電気的に接続したいから、KiCAD設計時に意図的に半田ランドを結合しておいたやつなので、これで正常な仕上がりなのだ。
ただし、実際にSSOPデバイスをこの部分に半田付けすると、これら二本の足の間に半田ブリッジが形成される。それで良いのだが、ワテの場合、その事をすっかり忘れていて、半田付けが上手く行かずに半田ブリッジが形成されてしまった!?と勘違いして、焦ったのだ。その辺りの経緯は、この後で紹介する。
下写真に示すように、今回はメタルマスクも同時に発注した。
写真 PCBWay製メタルマスク(メタルマスクの料金は10ドル/枚)
本来は、このメタルマスクを基板に被せてその上からソルダークリームを塗布する。
次に、SMD部品をソルダークリームの上に載せて、リフロー炉に入れれば一気に半田付けする事が可能だ。
でも、今回はメタルマスクを使わずに手で半田付けする事にした。
その理由は、将来的にはメタルマスク、ソルダークリーム、そしてリフロー炉の方式を試してみたいが、今回は取り敢えず手半田でどこまで出来るか自分自身でも確認しておきたいから手半田に挑戦したのだ。
SMD部品を秋月とRSコンポーネンツで購入
ワテの場合、SMD部品を購入するのは今回が初めてだ(SMD型LEDは以前使ったが)。
SMD部品は様々なサイズがあるが、あまり小さいゴマ粒くらいのやつ(1608M、1005M、0603Mなど)は恐らくワテには扱い辛いと思ったので、3216Mサイズの抵抗や積層セラミックコンデンサを購入した。
3216Mサイズはつまり縦が3.2ミリ、幅が1.6ミリだ。これでもかなり小さい。
当初は3216Mサイズよりも大きな5025M、6432Mサイズを採用する事も検討したのだが、これら大型サイズの抵抗やコンデンサは品数があまり多くない感じ(RSコンポーネンツや秋月、デジキーなどのサイトを見た限りでは)。
それに6432Mサイズなら一般的な1/4Wリード抵抗(全長6.3ミリ、直径Φ2.3ミリ程度)と同じくらいのサイズなので、SMD部品を使うメリットが無くなってしまう。
と言う事で、RSコンポーネンツや秋月電子通商から、3216MサイズのSMD抵抗やSMDコンデンサなどを購入した。
写真 秋月電子やRSコンポーネンツから届いたSMD部品など。整理方法を検討中だ。
ちなみに今回購入したパーツは以下の通り(一部)。ワテの場合、買った部品はエクセルで管理している。
今後、良く使いそうなチップ積層セラミックコンデンサ、ダイオード、トランジスタは、秋月で沢山買っておいた。
写真 秋月電子とRSコンポーネンツで購入した部品のリスト(一部)
抵抗は、当記事の基板に使う値以外に、良く使いそうな値の抵抗も適当に選んで買っておいた。
なお、SMD抵抗を買うなら秋月よりもRSコンポーネンツの方が品揃えが多いのでお勧めだ。
それと、SMD抵抗の場合は定格電力(W)が1/4W、1/8W、1/10W、1/16Wなどあるが、ワテの場合は1/4Wを購入した。その理由は電子工作ではリード型抵抗の1/4Wが標準的なので、今までリード抵抗で作っていた電子回路をSMD部品で作る場合にも1/4Wを選んでおけば無難かなあと言う判断だ。
SMD抵抗やコンデンサは100個単位で買えば一個当たり1~2円程度なので、リード部品よりも割安だ。なのでワテの今後の電子工作はSMD部品が中心になるかも知れない。
Hakko FM-206半田ステーションを購入したので半田付け道具は万全!
以下の記事で紹介しているように、2020年末にどえらい高い買い物をした。
白光ハンダ付けマルチステーションFM-206を購入したのだ。半田ごてを三本挿せる高機能タイプだ。
かつ、以下の記事で紹介している排煙システムをワテの作業部屋に設置したのだ。
その結果、半田付けの煙をほぼ全て屋外に排気出来るようになったので、長時間の半田付け作業も空気の汚れを気にする事なく出来るようになった。
従来なら、真冬でもダウンジャケットを着て窓を全開にして空気を入れ替えながら半田付けしていたのだがw
かなり高かったwww
もうヤケクソで買ったのだ!
下写真に今回使用した半田ごてを示す。
写真 白光FM-2027(70W)コテ(FM-206に標準付属)にコテ先(T12-BC2Z 別売り)を付けている
FM-206の場合、コテ先は別売りなので、FM-206本体を購入した時にコテ先も以下のやつを購入した。
今回の半田付け作業では、こて先 T12-BC2Zを使う。これはBC型、つまり円錐の先端を斜め45度にカットしたタイプだ。理由は、今までワテが使っていたコテ(C型60度カット)と似た様なコテ先なので、まずはそれを試してみる事にしたのだ。ちなみにC型は円柱形を斜めカットしたタイプ。
なお、SSOPチップICの等間隔で並んだ数本の足を一気に半田付けするには、先端が直線的なD型コテ先(ワテが買ったT12-D24Zなど)を使う方が良いだろう。でも、今回は敢えてBC型コテ先で半田付けしてみた。つまりまあBC型コテ先の能力を探るためだ。なんのこっちゃ。
使用した半田はΦ0.3とΦ0.6だ。
過去の電子工作ではリード部品の半田付けではΦ0.6を使っていたのだが、今回、SMD部品を半田付けするのでΦ0.3を購入してみた。
なお、FM-206はコテ先が三本あるが、CH2(ホットツィザース)、CH(ホットエアーノズル)は当面は使わない。下写真に示すように使わないコテは、しばらく放置していると自動でSleep状態になるので、無駄に加熱して電力を消費する事なく節電出来る。なかなか便利な機能だ。
今回の作業ではCH1のFM-2027(70W)コテにコテ先(T12-BC2Z)を挿して使う。
写真 白光FM-206
高い買い物をしてしまったw
半田付け便利グッズ
チップリフレッサーあるいはこて先ポリッシャーなどと呼ばれる下写真も半田付け便利グッズだ。ワテも使っているが酸化して黒ずんだコテ先が綺麗になるのでお勧めだ。
下写真のワイヤー式クリーナーもお勧めだ。ワテの場合、最近このワイヤークリーナーを使い始めた。それまでは水スポンジだけだったのだが。
ワイヤークリーナーの長所は
- 水が不要なので手軽に使える。
- コテ先温度が水スポンジほどは低下しない。
- コテ先端だけでなく側面の半田や酸化物も取り除ける。
- 完全除去と言うよりは過剰な半田をそぎ落とす感じなので、コテ先には適度な半田が残る。
と言う感じ。
一方、下写真の水スポンジの場合には、コテ先端に付着した半田を綺麗に拭き取れる。
なので、必要に応じてワイヤークリーナーと水スポンジを使い分けると、コテ先の状態を自分好みに維持出来る。
SMD部品の半田付けを開始
まず、Bourns 1206(3216M) 100KΩ、1/4W、±1% 抵抗を半田付けしてみた。半田はΦ0.3を使った。
写真 Bourns 1206(3216M) 100KΩ、1/4W、±1% 抵抗
下写真に示すように1003の表記があるが、実体顕微鏡を使わずに裸眼でもどうにか読み取る事が出来た。
SMD部品を扱うには、ピンセットは必須だ。
あと、下写真に示すように実体顕微鏡とフラックスも必須だ。
ワテが使っている双眼実体顕微鏡はヤフオクで中古で買ったやつだが、最近の実体顕微鏡はスマホを付けて撮影することも出来るようだ。上写真の白い傘のLED照明はワテが3Dプリンタで自作したやつだ。この円形基板もPCBWay製だ。
なお、半田は最初はΦ0.3でやっていたのだが、途中からΦ0.6に変更した。
その理由はΦ0.3でも出来なくはないのだが、慣れていないのでちょっと細いかなと言う感じ。
Φ0.6なら今まで長年使っているやつなので、何ミリくらい溶かせばどれくらいの半田を盛れるかを体で覚えているので、使い易いのだ。
SMD抵抗の半田付けの手順
ワテの場合、SMD部品の半田付けは初めてなのでYouTube動画などでやり方を勉強した。
SMD抵抗やSMDコンデンサの半田付けの手順は以下の通り。
- SMD部品を取り付ける箇所のハンダパッド(ランド)にフラックスを塗布
- 二個のハンダパッドのうち、どちらか一方に予備半田する。要するに少し半田を盛る。
- SMD部品を二個のハンダパッドに位置合わせして載せる
- 予備半田をコテで溶かしてSMD部品の片側を仮止めする
- フラックス塗布してから反対側のパッドを半田付けする(本仕上げ)
- 基板を180度回転させて、仮止めしたパッドを半田付けする(本仕上げ)
こんな手順で良さそうだ。なお、必要に応じて半田付けの直前にフラックスを塗布すると半田の酸化防止になり、光沢のある綺麗な半田表面に仕上がる。
今回使った白光のコテ先T12-BC2Zは先端直径が約2ミリなのだが、ワテには若干大きかった。なのでもう少し細目のコテ先の購入を検討している。
でもまあ、取り敢えずこのコテ先T12-BC2Zで作業を継続した。
それと、今回SMD抵抗やSMDコンデンサ用に3216Mサイズ(つまりインチ1206サイズ)のパッドを配置したが、KiCADのレイアウトエディタではそれらSMD部品のフットプリント(パッドの形状)を選ぶ時に例えば、
- Resistors_SMD:R_1206
- Resistors_SMD:R_1206_HandSoldering
など幾つかの種類があるので好きなやつを選ぶ事が出来る。
今回は手半田するので、本来はHandSolderingが付いている方のフットプリントを選ぶべきなのだが、そうするとHandSolderingが付いていないパッドと比べるとHandSolderingパッドはサイズが一回り大きいのだ。要するに手半田し易いように、パッドサイズが大き目になっている。
最初はHandSolderingが付いているフットプリントを選択して基板設計していたのだが、95x72mm2サイズの基板に収める事が難しかったので、HandSolderingが付いていない方の小さめのパッドに変更したのだ。
その結果、高密度に部品を配置出来たので無事に95x72mm2サイズに収める事が出来たのだが、HandSolderingが付いていない小さいパッドは本来はリフロー炉で自動半田付けする為のもの。
なので、手半田ではやり辛いのだ。
と言う事で、少し大き目の使い慣れていないコテ先、そして、手半田には適していない小さめのパッドと言う二重苦に直面したのだが、どうにか作業を続けた。
最初の数個のSMD抵抗を取り付けた時は、少し半田量が多過ぎてSMD部品の上部にまで半田が上がってしまった。本当なら少量の半田で綺麗なフィレットを形成するのが理想的だが、まあ、多少半田が多くてもまあいい。
その後、慣れて来たので適度な半田量で、綺麗なフィレット状の半田付けが出来た(と言う事にしておく)。
自称半田付けの達人だ。
あくまで自称だ。
KiCadの設計でミスを発見
下図は今回半田付けしているプリント基板をKiCADで設計した時のレイアウトエディタPcbnewの画面だ。
100KΩを取り付ける予定のパッドをクリック選択してそのパッドはピンク色表示になった。
上図において、ピンク色表示(選択状態)のパッドの下にはコンデンサC9のラベルがあるが、水色に選択表示されているラベルはその右隣りのラベルR9だ。つまり、このピンクパッドはR9用なのだ。
ところが、ワテはC9用だと勘違いしてラベルを配置してしまったのだ。逆にR9の上にあるパッドが本来のC9用パッド。つまりラベルC9とR9が入れ替わっているのだw。
半田付けする前に念のために回路図エディタやレイアウトエディタの画面をチェックしたのでこの間違いに気付いた。
危ない危ない。
ちなみに、回路図でそのC9とR9の部分は以下の通り。。
もしこの間違いに気付かなかった場合には、C9とR9が入れ替わるので当然ながら回路は正しく動作しない。
SSOPデバイスを採用した
いつもならDIP14ピンの74HCT14(6回路シュミットトリガインバーター)を使うのだが、今回はそのSSOP版74LCX14FTと言うのを使ってみた。
秋月で5個100円なので安い。
表 6回路シュミットトリガインバーター74LCX14FT(SSOP)
SOP (Small Outline Package) |
ピンピッチが1.27mm(50ミル)でJEITA規格によっているものをSOPと称している。JEDEC規格のものとはパッケージの幅が異なるので注意を要する。 |
SSOP (Shrink SOP) |
ピンピッチを1.27mm(50ミル)未満と狭くした小型のSOP。ピンピッチは1.0mm、0.8mm、0.65mm、0.5mmがある。ピン数は5ピン~80ピン。小型の表面実装型パッケージとして幅広く使われている。 |
表 SOPとSSOPの規格
引用元 https://jp.rs-online.com/web/generalDisplay.html?id=ideas-and-advice/ic-package-guide
そのSSOPサイズの74LCX14FTの寸法は以下の通り。
図 TOSHIBA 74LCX14FTの外形寸法図
引用元 https://akizukidenshi.com/download/ds/Toshiba/74LCX14FT_datasheet_ja_20160915.pdf
足の間隔が0.65mmなのでかなり狭いぞ。
SSOPデバイスの半田付け手順
SSOPデバイスの半田付けは、以前、金田式DACを作った時に一回だけ半田付けした経験がある。
その時から何年も経っていてやり方を忘れているので、YouTube動画でやり方を見て勉強した。
SSOPの半田付けの手順は以下の通り。
- 端のパッドを一箇所、予備半田する
- SSOPデバイスをそのパッドに仮半田付けする
- 反対側の足にフラックスを塗布
- 半田ごてで半田を溶かしながら片側全部の足を半田付けする
- 基板を180度回転させて反対側(仮止めした側)も同じように半田付け
こんな感じか。
下写真に四つのSSOPサイズ74LCX14FTを半田付けした結果を示す。
写真 SSOPサイズの74LCX14FTを四つ半田付けした(PCBWayで製作した基板)
塗布したフラックスをクリーニングしていないので、表面が汚い。全部のパーツを半田付けし終わったらフラックスクリーナーやアルコールで清掃する予定だ。
ワテの場合、小瓶に入った液体タイプのフラックスクリーナも使っているがスプレー式も便利なのでお勧めだ。
半田ブリッジが出来た場合の対策(ワテ流)
なお、SSOPサイズ74LCX14FTはICの足の間隔が0.65mmしか無いので、半田量が多過ぎると隣合う足同士の間に半田が入り込んでブリッジが出来てしまう。
そう言う場合には、焦って半田ごての先でつついたりしても上手く行かない。
半田ブリッジが出来た場合には、まず落ち着く。
落ち着いたら、ブリッジ周辺にフラックスを再塗布する。
そして、コテ先を十分にスポンジや金属タワシで擦って半田を落として置く。
そのコテ先でブリッジが出来た側の足を全部なぞれば、半田が溶けて均等に分散すると同時に余分な半田はコテ先に吸い取られるので、ブリッジは解消すると同時に丁度いい具合に半田付けが出来る。
そんな感じで四つのSSOP14ピンの74LCX14FTを半田付けした(下写真)。
写真 SMD抵抗(3216M)や74LCX14FT(SSOP14ピン)を半田付けした。今日はここまで。
写真がピンボケ気味なのはワテのカメラの性能が悪いからかな?
もう十数年以上前に買ったカメラだからなあ。
SSOPチップの半田付けでウッカリミス
なお、74LCX14FT(SSOP14ピン)を半田付けしていて、ウッカリミスをしてしまった。
それは、74LCX14FTの9番ピンと10番ピンは回路図で繋げていたので、基板レイアウトでも接続していた。その事を忘れていた半田付けしたものだから、半田付けしたあと9番と10番がブリッジしてしまった!と勘違いしたのだ。
で、その半田ブリッジを解消するためにフラックスを塗布して、コテ先で足をなぞって過剰な半田を除去するなど試みたのだが、数回やってもブリッジが解消しない。
まあ、そりゃそうだ。意図的にブリッジさせている訳だからw
と言う事で、数回熱した74LCX14FTが壊れていない事を祈るしかない。
まあもし壊れていたとしても、白光FM-206用のホットツィザースも買ったので、壊れたSSOPチップの交換作業も簡単に出来るはずだ!
今後の反省としては、このようにSSOPチップの隣り合う足を接続する場合でも、単純にパッドを結合すると半田ブリッジと区別出来なくなるので、この方式は今後は使うのはやめておくつもりだ。
その代替としては、SSOPチップの下側の開いている領域を使って、一つのパッドから配線を描いてもう一つのパッドまで描くと言う、少々冗長な配線になるがそのほうが良さそう。
まとめ
ワレコ
半田付けは楽しい
当記事では、SMD部品用に設計したラッチングリレー式オーディオセレクター基板(PCBWay製)にSMD抵抗とSSOP14ピンICを半田付けした過程を紹介した。
年末年始にかけて、半田付け作業環境を使い易く整備したおかげで、今まで以上にいい感じで半田付けが出来た。
白光FM-206半田付けマルチステーションはどえらい高い買い物だったが、設定温度に到達する時間の短さ、しばらく使わない場合には自動スリープ機能、沢山の種類の交換コテ先など、やはり高級機ならではの使い勝手の良さがあるので、高い買い物だったが良い買い物だった(と言う事にしておこうw)
今回初めてSMD部品専用の基板を設計して半田付けしたが、こんな小さな部品を半田付け出来るのか!?と言う不安が有ったが、やってみると意外に簡単。ただし、実体顕微鏡は必須だ。
SMD部品を使ってみた感想としては、リード部品だと一旦半田付けすると取り外すのは困難だ。それに比べてSMD部品は半田ごてで熱してピンセットで摘まめば簡単に取り外せる。そう言う点ではSMD部品は、電子工作に最適かも知れない。
ワテの場合オーディオ系の自作が好きなのだが、抵抗で音が変わると言う人もいる。もちろん抵抗やコンデンサなどの部品の違いで音が変わるのは確かだと思うが、ワテの場合はどんな抵抗を使っても特に気にならないので、今後製作する機器はSMD部品で行くかなと検討中だ。
このラッチングリレー式入力セレクターが完成したら、現在製作中の「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ」に組み込む予定だ。
ちなみにこの基板もPCBWay製だ。
今年もPCBWayさんで基板を作って色んな機器を自作したいと思っている。
皆さんもプリント基板を発注してみよう。
KiCadを勉強する
ちなみにワテの場合は、下写真のトランジスタ技術のバックナンバーを近所の本屋さんで取り寄せて貰ってKiCadを勉強した。
付録DVD-ROMに沢山の動画がありKiCadの使い方が解説されているので分かり易い。
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