ワレ子です。
もう暑くて熱くてたまらん。
そんな時にはDIYで汗を流すのが良い。
と言うか、動くだけでも汗が出る。
DIYで汗をかいたらシャワーでスッキリ気分爽快。
前回記事はこちら⤵
では本題に入ろう。
今回行う作業
下図が木工作業部屋のサイクロン集塵システムの配管設計図だ。
図 木工作業部屋のサイクロン集塵システムの配管設計図
今回の作業では、上図の作業台2に載せている卓上スライド丸ノコ、ボール盤、ベルトディスクサンダーの三台の機器をサイクロン集塵システムのボイド管に接続出来るようにする。
その配管作業の完成形を下写真に示す。
写真 塩ビボールバルブ50AをΦ100ボイド管に接続したブラストゲートシステム
上写真において、塩ビボールバルブは差し込み式で50Aサイズだ。
ボールバルブの両側には115mmに切断した呼び径50のVU管(外径Φ60、内径Φ56)を挿し込んで接続している。分解する可能性もあるのでまだ接着はしていない。
一方、Φ100ボイド管にはΦ65の穴を開けて、その穴にΦ75ボイド管をカットして作った筒(外径Φ65、内径Φ60)を挿し込んで木工用ボンドで接着している。
そのボイド管の中にVU管50がピッタリと挿さる。抜け落ちないようにステンレスのホースバンドで固定している。
ホームセンターで買ってきたボールバルブは2個しか無いので、取り敢えず上写真のように2箇所にボールバルブを取り付けた。
一つは卓上スライド丸ノコに配管し、もう一つは本来はボール盤の切り粉を吸引する用途に使う予定だが、現状では上写真のように洗濯ホース(3m)を掃除用に付けている。
以下ではこれらの作業過程を写真で紹介したい。
水道用塩ビボールバルブ50Aサイズを採用した理由
なお、従来の配管では下写真のように市販のシャッタースライド式のブラストゲートを使っていた。
写真 今回の改良前の従来の配管の様子
ワテが使ったのは下写真製品では無いが、似たようなタイプのやつだ。
これらのブラストゲートはABS樹脂製で、一個あたり千円前後で買える。
木工系の多くのYouTube動画を見るとこのような樹脂製のブラストゲートを使っている人は多いのでワテも使ってみたのだが、隙間から空気が漏れる欠点がある。
そこで今回の改良作業ではこのスライド式のブラストゲートは廃止して、密閉性の高い水道用の塩ビボールバルブ50Aを採用することにしたのだ。
50Aサイズのボールバルブは2000円~1万円くらいの価格だ。
ボール部分の穴径は実測で45mmくらい、差し込み部分は呼び径50のVU管が挿し込めるので直径約60mmある。
一回りサイズの小さい40Aのボールバルブならもう少し値段も安くなるが、穴径が小さくなるので吸引性能も落ちるから不採用とした。
Φ100ボイド管と塩ビボールバルブ50Aを接続する
さて、早速作業を行う。
まずはホールソー(=ホールカッター)Φ65を使ってΦ100ボイド管に穴を開ける。
写真 ホールソーΦ65を使ってΦ100ボイド管に穴を開ける
ちなみにΦ100ボイド管は内径がΦ100で、外径はΦ106くらいだ。
内径 Φ | 肉厚 mm | 外径 Φ |
---|---|---|
50 | 2.5 | 55 |
75 | 2.5 | 80 |
90 | 3.0 | 96 |
100 | 3.0 | 106 |
125 | 3.5 | 132 |
150 | 4.0 | 158 |
表 ボイド管の規格
引用元 https://catalog.mitsuboshi-shoji.co.jp/catalog/1072
下写真のようにΦ100ボイド管にΦ65の穴を開けた。
写真 Φ100ボイド管にΦ65の穴を開けた
上写真において、開けた穴を通して裏にあるもう一つの穴が見えているが、これは先程のスライド式ブラストゲートを取り外した穴だ。
この背面の穴はこの後で塞ぐ。
さて、下写真のようにΦ75ボイド管を長さ80mmにカットする。その内側にあるのは呼び径50の塩ビVU管を115mmにカットしたものだ。
写真 Φ75ボイド管を長さ80mmにカットする
塩ビVU50は外径Φ60mm、Φ75ボイド管は内径Φ75なので上写真のように全く直径が合っていない。
そこで下写真のようにΦ75ボイド管を幅47mmほど帯状に切り取る。
写真 Φ75ボイド管を幅47mmほど帯状に切り取る
これは要するに内径Φ75ボイド管を内径Φ60ボイド管にしたいので、以下の計算になる。
このSK11のストロング万能ハサミはよく切れる。うっかり指でも挟んでしまうと簡単に切断されてしまうので、指を切らないように要注意だ。
幅を狭めたΦ75ボイド管は下写真のようにVU50塩ビパイプにピッタリと合う。
写真 幅を狭めたΦ75ボイド管を丸めてVU50塩ビパイプに巻きつける
Φ75ボイド管は肉厚2.5mmなので、外径Φ60のVU50塩ビパイプに巻きつけると、外径Φ65内径Φ60のボイド管になるのだ。
丸めたΦ75ボイド管は梱包用の幅広のテープを巻いて筒状にしている。
なお、上写真で丸めたΦ75ボイド管の繋ぎ目に1から2ミリほどの隙間があるが、これは意図的に隙間を空けている。その理由は隙間がある方が塩ビパイプをしっかりとホールド出来るからだ。
さて、これらの部材を下写真のようにΦ100ボイド管に開けたΦ65の穴に差し込む。
写真 Φ100ボイド管に開けたΦ65穴に挿し込んだボイド管と塩ビパイプVU50
その境目を赤マジックで印を付けた(下写真)。
写真 赤マジックで切り取り線を描く
この赤マジックの線に沿って下写真のようにボイド管をカットする。
写真 赤マジックの線に沿ってボイド管をカットした
繰り返しになるがこのSK11のストロング万能ハサミはよく斬れるのでうっかり指を切り落とさないように注意が必要だ。
下写真のようにボイド管の表面をカッターで軽く切るとその線に沿ってボイド管表面の薄皮を簡単に剥くことが出来る。
写真 ボイド管表面をカッターで軽く切ってボイド管表面の薄紙を剥いておく
このようにボイド管表面の薄紙を剥く理由は、この後で木工用ボンドで張り合わせるが、薄紙を剥がしておくほうが接着力が高まるので。
同様に下写真のようにΦ100ボイド管表面も紙を剥いておいた。
写真 Φ100ボイド管表面も紙を剥いておいた
なお、上写真のΦ100ボイド管は100均で買った白色壁紙を貼っている。今回、配管をリニューアルする作業に於いて、白色壁紙を剥がそうとしたのだが、綺麗に剥がすことが出来なかったので上写真のように汚い仕上がりになっている。
これは最終的には白い塗料を塗って綺麗に修復する予定だ。
さて、下写真のようにΦ100ボイド管に開けたΦ65穴の断面や穴周囲に木工用ボンドをタップリと塗りたくった。
写真 Φ100ボイド管に開けたΦ65穴の断面や穴周囲に木工用ボンドをタップリと塗る
一方、下写真のように塩ビパイプVU50を挿し込んだボイド管にも木工用ボンドをタップリと塗っておく。
写真 塩ビパイプVU50を挿し込んだボイド管にも木工用ボンドをタップリと塗っておく
そして下写真のように挿し込んで貼り合わせる。
写真 Φ100ボイド管に開けたΦ65穴にボイド管を挿し込んで接着する
夏場なので木工用ボンドは1時間もすればほぼ乾燥した。念のためにその上から木工用ボンドを二度塗りして接着強度を増すようにした。
下図に今回製作した配管の寸法図を示す。
図 ボイド管や塩ビパイプの寸法図
木工用ボンドは木材や紙の接着には極めて高い接着能力があるが、ボイド管は紙なので木工用ボンドで貼り合わせるとかなり強固にくっつく。
実際に上写真のように張り合わせたら実用上全く問題ないくらい強固にくっついた。
でも、もしそれ以上に強固に接合したいなら、例えば下図のようにΦ100ボイド管の端材にΦ65の穴を開けた補強部材を作って、下図のように貼り重ねれば良いだろう。
写真 ボイド管同士をより強固に貼り合わせる場合の補強部材の例
さて、下写真のようにΦ100ボイド管にΦ65穴を3つ開けてVU50塩ビパイプ115mmを三本固定する事が出来た。
写真 Φ100ボイド管にΦ65穴を3つ開けてVU50塩ビパイプ115mmを三本固定する事が出来た
現状ではVU50塩ビパイプ115mmはΦ75ボイド管で作った外径Φ65筒に摩擦で保持されているだけだが、それでも十分な保持力がある。
でもより高い気密性能を実現するために、ステンレス製のホースバンドで固定する予定だ。
この製品ならΦ59-82mmに対応しているので外径Φ65のボイド筒のクランプにはピッタリサイズだ。
100均の商品は配管作業に役立つ
ちなみに下写真はΦ100ボイド管の左端の部分。
今後の予定としては、ここからさらに部屋の奥に配管を接続する。現状では作業途中なので下写真のようにポリエチレン製の容器を挿し込んで蓋をしている。
写真 100均(CanDo)で購入したポリエチレン製容器をΦ100ボイド管の蓋にしている
ワテの場合は、ウエストポーチに財布やスマホなど入れているが、小型のメジャーも入れている。
ダイソー、セリア、キャンドゥなどの100均でDIY用の部材を探す際には、この小型メジャーで各部の寸法を測るのだ。
最近では配管継手に利用できそうな部材を探すことが多いので直径を計測する事が多い。
上写真のようなデジタルノギスも持ち歩きたいのだが、ウエストポーチに入れて持ち歩くには大きすぎるので車に積んでおこうかなと考えている。
ボイド管の穴を塞ぐ
さて、冒頭でも述べたようにこのボイド管は旧サイクロン集塵システムの配管に使っていたやつを再利用していて、板状のブラストゲートを剥がした場所に穴が開いている(下写真)。
写真 板状ブラストゲートを剥がした場所に穴が開いている
この穴を塞ぐ作業を行う。
この場合もやり方は今までと同じで木工用ボンドで貼れば良いのだ。
下写真のようにボイド管表面の撥水性の紙を剥がしておく。
写真 ボイド管表面の撥水性の紙を剥がして木工用ボンドの接着力を高める
あとは穴を覆い隠せる大きさの端材を準備して木工用ボンドで貼る(下写真)。
写真 Φ100ボイド管の穴を端材を使って塞ぐ(木工用ボンドで貼る)
上写真で穴に被せて貼り付けた長方形の端材はステンレス製ホースバンドで固定している。
木工用ボンドがホースバンドに付くのを防ぐために、ホースバンドの下側にナイロン袋を巻いている。
Φ100ボイド管の右側にも木工用ボンドをタップリと塗りたくった。その理由は、白色壁紙を剥がした場所はボイド管の撥水性の紙が剥がれてしまったので補強の目的でボンドを塗ったのだ。
暑いので1時間もすれば下写真のように穴を塞ぐことが出来た。それとボイド管表面に塗りたくった木工用ボンドも乾燥すると下写真のように透明になり表面にも光沢がある。
写真 ボイド管の穴を塞いだ
今後、この部分には水性の白色塗料を塗って見栄えを良くする予定だ。
卓上スライド丸ノコとボール盤をサイクロン集塵システムに接続する
さて、ホームセンターで2個買っていた50Aサイズのボールバルブを使って下写真のように配管してみた。
写真 左:洗濯ホースを接続、右:卓上スライド丸ノコの集塵ポートに接続
左の洗濯ホースは仮の配管だ。本来は写真に写っているボール盤の切り粉を吸引する予定だ。
一方、右の卓上スライド丸ノコはステンレス製ホースバンドを使って気密性能を高めている。
卓上スライド丸ノコの集塵ポートとの接続部分は塩ビ継手を利用して自作している。ここで採用している透明ホースは呼び径65のやつで、おそらく下写真の製品と同じやつだ。
下写真の洗濯ホースは取り敢えず作業部屋の掃除用に使っている。
写真 掃除用洗濯ホースと卓上スライド丸ノコ
下写真のように50Aサイズの塩ビボールバルブは、実際に使ってみた印象としては最初からこれを使うべきだった。
写真 二つのボールバルブを使って配管作業が完了した
ワテが最初に使ったのは下写真のようなABS樹脂製のシャッター式ブラストゲートだ。
これらのシャッター式ブラストゲートは隙間から空気が漏れるので、配管に五個、十個、、と数多く取り付けるとそれに比例して吸引力が低下する。
ワテの経験から予測するなら、一つの配管にこの手の安いシャッター式ブラストゲートを五個も付けると吸引力は半分近くまで落ちるだろう。
下写真の金属製のシャッターなら多少は加工精度も良いと期待できるので吸引力は落ちにくいかもしれないが、でもやはり構造的に隙間から空気漏れが起こりやすいと思う。
それに対して、ワテが採用したボールバルブ50Aは水道用のバルブなので気密性に関しては完璧と言っても良い。
50Aサイズのボールバルブは2000円~1万円くらいの価格なので、財布に痛いが。
ワテもホームセンターで一個三千円で二個だけ買って来た。今後、なるべく安く入手したいと思っているが、ボールバルブはレバー操作が固いものもあるのでネット通販で買うのはリスクが大きい。
やはり店頭で実物を触ってみてレバー操作がやり易いものを選ぶのが良いだろう。
ボールバルブは高い吸引力を維持できる
現状ではボールバルブは二個しか付けていないが、それでもワテの体感的には従来の板状のシャッター式ブラストゲートを二個使う場合に比べて、ボールバルブの高い密閉性を実感している。
その証拠写真を下に示す。
写真 サンエイ洗濯ホースの先端部分がサイクロン集塵システムの高い吸引力に吸われている様子
上写真ではサイクロン集塵機のスイッチをオンして、ボールバルブは卓上スライド丸ノコ側は閉じて、写真の洗濯ホース側のボールバルブを開けている。
その結果、洗濯ホースはサイクロン集塵システムの強い吸引力で空気を吸い込んでいるのだが、上写真のように洗濯ホース先端部分の厚手のビニール部が吸引力によって閉じてしまっている。
従来のスライド式のブラストゲートを使っていた時には、こんな状況には一度もなったことがないのだ。
ボールバルブ採用の新型サイクロン集塵システム配管は、今後ボールバルブの数を合計7~8個くらいまで増やす予定だが、ワテの期待以上に高い吸引性能を維持出来ると期待出来る。
まとめ
暑いですね。
台風も来ているのかな?
当記事では木工作業部屋のサイクロン集塵システムの配管やブラストゲートのリニューアル作業の第一弾として、二個のボールバルブをΦ100ボイド管に接続する作業を紹介した。
50Aサイズの塩ビ製ボールバルブを採用したので、もし仮に配管も水道用塩ビVU管を採用すれば配管の分岐にも塩ビ継手を利用することが出来る。
例えば、呼び径75の塩ビパイプで配管するとしたら下写真のVUパイプ75を数本使って、
それらの連結には下写真の75×50の異径継手を使えばよいだろう。
これを使えば簡単に呼び径50に分岐出来る。
あとはその呼び径50の部分に50Aサイズのボールバルブを差し込めば良いのだ。
ワテの場合はそれらの部分にボイド管を採用した。その理由は自作した既存のサイクロン集塵システムでボイド管を使っていたので、それをリニューアルするに当たり予算を抑えるためにボイド管をそのまま流用したからだ。
紙製のΦ100ボイド管と塩ビパイプとの接合は本文記事で紹介したように、Φ75ボイド管をカットして径を小さくしたΦ60サイズのボイド管を自作することで解決することが出来た。
この方法では追加で分岐継手を購入する必要が無いので、費用を抑えることが出来る。
かつ、Φ65のホールソーを使えばボイド管の任意の場所に穴を開けて分岐することが出来るので、汎用性・作業性と言う観点でもお勧めだ。
もしそれを塩ビパイプで実現すると成るとT字型に分岐したい場所で塩ビパイプを切断してその部分にT分岐用の継手を挿入する必要があるが、そう言う作業は案外煩わしいのだ。
という事で、引き続き配管作業を続けたい。
今後の予定としては、今回配管したΦ100ボイド管を作業部屋の奥まで延長や分岐をして、さらに二本のΦ100ボイド管に接続する予定だ。
(続く)
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