ワテの場合、オーディオ機器の自作が趣味だ。
苦労して半田付けして完成したオーディオ機器から一発で音が出ると嬉しい。
でも多くの場合、完成直後の初試聴では何も音が出ない場合が多い。
音が出ないだけならまだしも、煙が出るとか、火花が飛ぶとか、ブレーカが落ちるとか、そう言う事故は多数経験したが。
抵抗が燃えたり、トランジスタが破壊したり、コンデンサが爆発したり。
当記事では、そんなヘッポコなワテのお勧めの商品を紹介したい。
最近のワテの自作機器
以下では、最近ワテが作成した自作機器を紹介したい。
最近と言っても数年前に遡るが。
AKI.DAC-U2704を使った・・・トランス式USB DAC
低価格だけれど高音質で有名なぺるけさん設計のDACだ。
ぺるけさんのサイトの製作記事はこのアドレス。
「AKI.DAC-U2704を使った・・・トランス式USB DAC」
と言うやつを作った。2012年9月頃だったと思う。
図 ワテ自作のぺるけさん設計「秋月USB DAC トランス式」。緑のLEDがいい感じだ。
使ったケースは、タカチ電機工業 CD型コントロールボックス CD-120SBと言うやつだ。
なお、CDシリーズは現在は廃版になっていて代替製品はEXPシリーズだ。
タカチパラメトリック検索サイトでキーワード 「EXP」で検索する場合は↓をクリック
EXPシリーズは、コーナーガード付アルミケースなので、見た目が測定器のような高級感がある。
ワテも次回の作品に使ってみたいと思っている。
フロントパネルにはLEDが一個だけ。電源スイッチは無い。
LEDは上のサトーパーツの製品を使っている。
色は、本体色 R (赤)、G (緑)、OR (オレンジ)、C (透明)、BL (青)の5種類がある。
C(透明)は点灯すると赤色になる。なので、普段は目立たせたくない表示に適している。
たとえばパワーアンプのプロテクターが掛かって出力がオフなった場合の表示とか、ミューティング時の表示など。
サトーパーツ LEDブラケット 緑 DB-15-Tの図面
引用元 http://www.satoparts.co.jp/JPN/item/DB/DB-15-T/
取り付け径は5.1Φなので5mmのドリルで穴を開けてリーマーで若干擦ればスッポリと入る。
推奨電流は10mA(青は20mA)となっているが10mAだとかなり明るいので、ワテの場合は7mAくらいに減らしている。上の写真がその状態だ。
このLEDの長所は、小型で目立たないのでフロントパネルの電源表示などに最適。
かつ、最前面の直径が胴体部分の直径より若干大きいので、パネルの穴がいびつでも見えないのだ。なので自作派に向いている。
良く見かけるこんなタイプ(下図)だと穴に差し込んで使うが、穴の淵が前から見えるので、パネルの穴開けの加工精度が悪いと粗が目立ってしまう。
と言う訳で、ワテ推薦のLEDはこれだ。
サトーパーツ LEDブラケット 緑 DB-15-T-G 販売単位10個
背面はUSBコネクタ(ミニBコネクタ)とRCA出力端子がRとLの二個。
このぺるけさんDACは秋月電子で販売されている2000円弱のUSB接続DACを改造するのだ。
USBオーディオDAコンバーターキット REV.C
[AKI.DAC-U2704 REV.C]
通販コード K-05369
[K-05369] USBオーディオDAコンバーターキット REV.C 通常在庫商品
1台 ¥1,700(税込)
引用元 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-05369/
AKI.DAC-U2704を使ったトランス式USB DAC
ワテが作ったのは確か初期版(下図)だ。
(1)初期&改訂CRフィルタ・バージョン
引用元 http://www.op316.com/tubes/lpcd/trans-dac.htm
その後、さらに改良されて以下のLCフィルタバージョンが最新版だ。
(2)再改訂LCフィルタ・バージョン
引用元 http://www.op316.com/tubes/lpcd/trans-dac.htm
ワテの場合は、コイルLを入れていない初期版なのだ。
それとは関係無いと思うが、ワテ自作のぺるけさんDACから最近ノイズが出るのだ。
スピーカーにボワボワと言う耳障りな低音のノイズが常時乗っているのだ。
作成した当初はそんな音は出なかったので何かの部品の劣化かも知れない。
でも、ワテの自作機器では、怪しげな中古部品は使わなかったと思うので何が原因か分からない。
コンデンサはワテが好きな日本ケミコンの茶色のやつだ。型番は忘れたが。高信頼性のやつなのでコンデンサが劣化するとも思えないし。
現状では金田式DACを使っているのだが、ぺるけさん式DACもこの際、ノイズの原因を突き止めると同時にLCフィルタバージョンに改良したい。
その後、LCフィルター版に改造した。
その結果、いい感じの音になった。
ぺるけさん設計FET式差動ヘッドホンアンプ Version 3
「簡単なのにハイエンド」と言うキャッチフレーズで有名なぺるけさん設計のヘッドホンアンプVer.3だ。
図 ぺるけさん設計FET式差動ヘッドホンアンプ Version 3
上図において、電源表示のLEDはサトーパーツ LEDブラケット 緑 DB-15-T-Gを7mAで点灯させている。
電源スイッチは勿論NKKのM-2012E と言うフラットレバータイプだ。
ヘッドホンジャックは、目立たないシルバーにしたかったのだが金メッキ仕様しか売っていなかったのでそれにした。
ツマミは以前どこかのサイトかヤフオクかな?で20個くらいセットで1000円くらいで買ったやつ。総アルミ製でアルミ削り出しの高級感あるやつなのだがメーカーは不明だ。
このツマミは手持ちにまだ十個くらいあるので、今後作成するワテの自作機はこのツマミを採用する事になる。まあ、全部見た目が同じになるが、毎回デザインを変えると逆に統一感が無いので、同じツマミで行くほうが良いかなと思う。
その回路図はぺるけさんのサイトから引用させてもらうと以下の通り。
引用元 http://www.op316.com/tubes/hpa/version3.htm
確かにハイエンドな良い音がするのだ。
最近のワテはシャーシはタカチを良く使う
こちらのヘッドホンアンプはタカチのHENシリーズのシャーシを使った。
同じくフロントパネルには、
サトーパーツ LEDブラケット 緑 DB-15-T-G
を採用した。
電源スイッチはワテが好きな日本開閉器工業NKKのトグルスイッチだ。
ワテの場合、レバーがフラット型が好きなので M-2012E と言うのを使っている。
型番末尾に E が付くとフラット型を意味する。
もし E が付かない場合には丸い軸となる。
でもなんでEなのかな?フラット型ならFにすればいいのに。
今度NKKスイッチイズさんに質問してみたい。
追記
NKKのトグルスイッチMシリーズの型番が変更になった。
従来のM-20xxと言う形式は廃止になった。
例を以下に示す。
旧 | 新 | |
M-2012E | M-N12S1E | 単極双投 ON-ON フラットレバー |
M-2022E | M-N22S1E | 2極双投 ON-ON フラットレバー |
M-2021E | M-N21S1S | 2極単投 ON-OFF 基本レバー |
表 NKKトグルスイッチMシリーズの型番の例(新旧)
数字「12」や「22」において、
一番目の数字が 1=単極、2=2極 を表す。
二番目の数字が 1=単投、2=双投 を表す。
「21」なら2極単投となる。
ちなみに、「新」の「S1」は端子部形状・接点部仕様を示す。
記号 | 端子部形状・接点部仕様 |
S1 | はんだ端子(銀接点) |
G4 | はんだ端子(金メッキ接点) |
P1 | PC端子(銀接点) |
P4 | PC端子(金メッキ接点) |
H1 | PC-H端子(銀接点) |
H4 | PC-H端子(金メッキ接点) |
V1 | PC-V端子(銀接点) |
V4 | PC-V端子(金メッキ接点) |
B1 | ブラケットマウント形(銀接点) |
B4 | ブラケットマウント形(金メッキ接点) |
表 NKKトグルスイッチMシリーズの端子部形状・接点部仕様
引用元 NKKスイッチズのサイト
オーディオ界のオカルト
さて、オーディオの世界にはいわゆるオカルトと言う話題も多い。
例えば「コンデンサーの達人 伊藤さん」で検索すると凄い画像が見られる。
コンデンサ好きにも程がある。
そんなオーディオのオカルトに付いてワテの意見を述べたい。そんなの誰も興味ないと思うが。
高級機は良い音がするのか?
ワテの持論としては、オーディオは自分の趣味なので、自分が満足していればそれで良いだろう。
- バーチャルアース
- 水晶
- 電源ケーブルの非メッキ化
- 高級ケーブル
など、オーディオ機器の世界には眉唾な話題も多い。
オーディオ機器の下に水晶屑を敷き詰めると音が良くなるらしい。ほんまかいな!?
まあ、水晶はパワーストーンとも言われるので、風水的に気分も良くなりその結果として良い音に聞こえるのかも知れない。終わり良ければ総て良しか。
まあ確かに、埃まみれのオーディオシステムで聴いてもかび臭い音かも知れないが、水晶を敷き詰めた煌びやかなシステムなら、それは、見た目も良いし気分も爽快だ。
高級ケーブルは長いほうが良いのか?
でもなあ。
ワテの最大の疑問は高級ケーブルだ。
メーター数万円とか数十万円などのケーブルもある。
例えば1メーター当たり10万円の高級スピーカーケーブルを使って配線するとして、アンプからスピーカーまで約1メートルで足りる場合、2メートルの長さにするとより良い音になるのか?
そんな事は無いだろう。長ければ長いほど容量成分、インダクタンス成分、抵抗も増えて来る。電気信号に不要な影響を与えない為には配線は短ければ短い方が良い。
では、出来るだけ短くして50cmの長さの高級ケーブルで接続すれば、1メートルの場合よりも電気的な影響と言う点では良いだろう。
それを突き詰めれば、ケーブルを限りなく短くしてアンプとスピーカーを直結する。
つまりまあ、パワードスピーカーと言うやつだ。
でも、そうなると高級ケーブルでの配線が出来なくなるので、ケーブルに拘るオーディオマニアの人はパワードスピーカーは敬遠するに違いない。
と言う事は、ケーブルに拘る人はケーブルが電気信号に影響を及ぼして原音を変化させていて、その音が気に入っているのだと思う。
まあそう考えれば、色んな種類のケーブルや長さをとっかえひっかえして、音の変化を楽しむのは良いだろう。
かつ、1メーター数十万円などの超高級ケーブルで接続した場合には、電気的な変化だけでなく、気分も高揚するから良い音に聞こえるのは当然だろう。
沢山のオーディオ機器を接続してもロクなことは無い
オーディオ機器の場合、左右のチャンネルの信号を扱う。それぞれのチャンネルにグランド線があるが、多数のオーディオ機器を接続すると、もうそれは壮大なグランドループを至る所で作り出す。
電源ケーブルを三芯にして三番目の線をアースに接続すると、さらに状況はややこしくなる。アース線を通して互いのオーディオ機器がつながるので、グランドループの経路が出来易い。
例えばアンプを作るにしても、入力のRCA端子のグランドをパネルシャーシに接続する場合(人)もあれば、接続しない場合(人)もある。
ワテの場合は、入力端子のグラウンドはシャーシグランドには接続しない派なので絶縁型のRCA端子を使う。それがどの程度の効果があるのかは知らないが。
オーディオを趣味としている人は、沢山の機器をセレクターで切り替えるなどして音の違いを楽しんでいると思うが。
でもワテの経験で言うと、オーディオ機器はシンプルなのが何かとトラブルが少ない。
切り替えるとしたら、せいぜいスピーカーを切り替えるくらいが良いと思う。
パワーアンプとかプリアンプを複数台所有していて、気分に応じて切り替えたい何て言う人もたまには居るかもしれない。
でも、それは少数派だろう。
歳と共に耳の特性も変化するから、音の好みも変わるだろう。
そう言う点では、今の時点で自分が一番好きな機器だけを接続して音楽を聴くのが最も良いと思う。
電気や物理の実験の世界で精密な測定を行う場合には外部からの影響を極力排除すべきなので、不要なものは測定現場に持ち込まないとか不要な機器は接続しないと言った考えもある。
アホみたいに多数のオーディオ機器をセレクターで互いに切り替えて聴くなんて言う発想はその対極にあると思うが、そんな機器で聴いても安定した音が出るとは思えない。
プロ用のレコーディングスタジオを作るみたいに製造元のオーディオメーカーの人に出張してもらって、各種の電気計測器を駆使して完璧な状態に配線すれば別だが、素人が耳で判断するような手法では泥沼にはまるだけだと思う。
と言うわけで、ワテの場合には、出来る限りシンプルにオーディオ機器を選定している。
使わない機器は外して保管している。将来出番があるかもしれないし。無い場合は手放しても良い。
必要最小限のオーディオを短い安いケーブルで接続してシンプルなオーディオ環境を整えているのだが、メリットは多い。
変なグランドループも出来にくいし、ノイズも拾いにくいし、配線もスッキリするし、良いこと尽くめだ。
タカチパラメトリック検索専用サイト
自作派の人にとってシャーシの選択には悩む。
まずは、縦横高さの三種類の寸法を指定して自作機器が入る大きさのシャーシを検索するところから始めるだろう。
そんなあなたの為にワテのプログラミング技術を総動員してタカチシャーシ検索専門サイトを作成した。
名称:タカチパラメトリック検索
略称:タカパラ検
だ。
お使いいただきまして感想、問題点、改善案などありましたらお気軽にお知らせ下さい。
まとめ
ヘッポコオーディオ自作派のワテがお勧めする部品を紹介した。
サトーパーツの小型LED
サトーパーツのDB-15-TシリーズLEDは小型で目立たないので自作派にはお勧めだ。
スイッチは信頼のNKKスイッチイズ
電源スイッチはワテが好きな日本開閉器工業NKKのトグルスイッチだ。
シャーシはタカチが種類が多い
タカチのHENシリーズは、ずっしりと重くて高級感があり放熱フィンもあるので応用範囲が広い。
自作派必携の安全ゴーグル
ワテの場合、電子回路の自作作業においては、この安全ゴーグルを良く使う。
ボール盤や丸ノコで金属、材木の穴開け、切断作業の場合。
電気回路に電源を接続して調整、テストなどの作業時。
などだ。
前者の工作時は破片が飛び散るのでその対策である。
一方、後者の電気回路の調整テストでも安全ゴーグルを使う。
それは、何故かと言うと、極性を間違えた電解コンデンサが爆発するなどの危険性があるからだ。
電源を入れたら回路からジリジリと音が聞こえる。
どの部品から音がしているのかなあと思って覗き込んだとたんにコンデンサが爆発なんて事故が起こったら目が危ない。
なので、ワテの場合には回路をのぞき込む場合には必ず安全ゴーグルを付ける。
これはヘッポコ電子工作における基本中の基本だ。
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