こんなネットニュースを読んだ。
「いじめ100%解消」と公表 神戸市教委に疑問の声
神戸新聞NEXT 2月10日(水)22時10分配信
神戸市教育委員会が、
2013、14年度の小中学校のいじめ解消率について、年度内にすべて解消していないにもかかわらず、「解消率100%」と公表していることが10日、分かったらしい。
実際の解消率は以下の通りらしい。
13年度のいじめ解消率
- 小学校95・4%(認知件数262件)
- 中学校97・7%(同172件)
14年度のいじめ解消率
- 小学校95・6%(同180件)
- 中学校95・3%(同127件)
それを100%解消と報告した理由は、年度が替わった後に解消した事案を含めているためらしい。
要するに、兎に角、神戸市ではいじめ問題は全部解消出来たという主張をしたいのだろう。
それにしても、95%以上という数字も怪しいなあ。高過ぎる。
ほんまに95%もイジメを解消出来ているのか?
何が問題なのか?
確か、数年前までは、いじめの件数を文部省に報告するようになっていたと思う。
それが今は、いじめの件数ではなくていじめの解消率を報告するようになっているらしい。
調べてみたところ、国立教育政策研究所というHPに、以下の記載があった。
発生件数から認知件数へ
平成 18 年(2006年)度分の「問題行動等調査」(正式名称は「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」)から、いじめの件数の呼称は 「発
生件数」 ではなく 「認知件数」 に改められ、併せていじめの定義 ( 判断基
準 ) についても大きく変わりました。
この呼称と定義の変更は形式的なもののように受け止められがちですが、
いじめに対する考え方を 180 度転換することを求めるものと言っても、
過言ではありません。
単に 「数字が多いのは問題」「数字を減らすことが大切」「数字が少なけ
ればよい」等と考えるのではなく、「数字の多寡にかかわらず、解消率が
高いことが重要」「解消率が高いなら、数が多いのはむしろ積極的に取り
組んでいる証拠」 と考えることを求めるものとなったからです。
う~ん、
- いじめ数を報告する
- いじめの解消率を報告する
まあ、どっちもどっちだな。
悪い事は隠したがるもんだ
報告する側(教育委員会)としてみれば、
いじめの数の報告の場合、出来るだけ少なく報告しようとするのは目に見えている。
意図的にそうするのかどうかは分からない。でも、無意識にそういう方向に気持ちが働く可能性は十分ある。
それにも関わらず、今でもそんな単純な方式で全国のいじめ件数を集計している文部科学省も馬鹿じゃないかと思うが、そんなやり方でまともな数字が集計出来る訳がない。
解消率ならどうか?
報告する側(教育委員会)の体質が変わらない限り、何を報告しても同じだろう。
悪い事は出来るだけ報告したくない。
解消率を報告するなら、出来るだけ高い解消率を報告しようとするに決まっている。
要するに教育委員会が主体となって数値を報告する限り、何を指標に集計しても報告する側(教育委員会)にとって都合の良い方向に数値を持って行こうという意思が働くのだ。
臭い物に蓋をする
だな。
ワテ流のいじめの実体調査方法
まず、教育委員会が集計するのではなくて、教育委員会でも教師でもない第三者組織が集計すべきだ。
いじめ件数が多くても少なくても利害関係が全く無い第三者組織が集計するべきだ。
どうやって第三者組織を決めるかは、いろんな案があるが、例えば
- 誰でも立候補できる
- 生徒、教師、父兄などの投票で選任する
などはどうかな。
最終報告書として認定されるためには、学校でのイジメの実体を一番よく知っている生徒達の過半数以上の承認が得られて初めて正式な最終報告書と認められるなどの条件を付けて置けば、より良いと思う。
これでどうだ。
これなら、学校でのいじめの実体をかなりよく反映した報告書が出来上がるに違いない。
文部科学省の皆さん、検討をお願いします。
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