報道によると、みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ証券で大規模なシステム障害が発生しているようだ。
以下の記事によると事故の発端は、2018/6/23頃だ。
2018/6/23~24に新サーバを設定した際に設定ミスがあり、個人向け業務システムと運用管理サーバ間で通信障害が起きたことが原因。
これにより、22日夜から25日朝までに行われた予約注文・1万件が処理できなかった。うち約定されるべき1200件は同社が処理し直しており、注文時の価格との差額を補償する。
引用元 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1806/28/news079.html
恐らく2018/6/22(金)の夜中に新サーバーの設定作業を開始したのではないかとワテは推測する。
まあ、花金(今の時代では死語かな)だし、ササっと作業を終えてカーッと生ビールを飲みたい、そんな時期だ。
さて、その新サーバー設定作業中にどんな設定ミスが有ったのかは未確認だ。
もし単なる設定ミスなら、設定を正しく訂正すれば解決するはずである。
ところが、現状では三日連続でシステムがダウン。
あかんがな。
自称、システム開発の世界的変人のワテがみずほ証券のシステム障害の原因と対策を探ってみたい。
では、本題に入ろう。
みずほ証券システム障害を時系列で見る
一体全体、いつから障害が発生したのかを整理するために、ネット上の参考となるニュース記事などを幾つか引用させて頂く。
まずは、先ほど引用させて頂いたitmediaさんの別の記事だ。
みずほ証券でシステム障害が起き、オンライン取引サービス「みずほ証券ネット倶楽部」が6月26日午前6時から利用できなくなった。27日午前9時時点でも障害は解消しておらず、サービスを利用できない状態が続いている。
この記事では6月26日午前6時から利用できなくなったとの事である。
と言う事は、本日28(木)までの状況をまとめると以下のようになる。
2018年6月22日(金) 正常
2018年6月23日(土) 新サーバを設定 (設定ミスあり)
2018年6月24日(日) 新サーバを設定 (設定ミスあり)
2018年6月25日(月) ?
2018年6月26日(火) オンライン取引サービス「みずほ証券ネット倶楽部」が利用不能
2018年6月27日(水) オンライン取引サービス「みずほ証券ネット倶楽部」が利用不能
2018年6月28日(木) オンライン取引サービス「みずほ証券ネット倶楽部」が利用不能
ワレコ速報で空白の一日の謎を探る
さて気になるのは、2018年6月25日(月)だ。
この日はシステムは正常に動いていたのか?
空白の一日があるのだ。
そう言う場合には、世の中の殆ど全てのネットニュースの過去記事を検索出来る便利サービス
がある。
ワテの自作サイト「ワレコ速報」だ。
「ワレコ速報」は時々障害を起こすが、今のところ誰からも文句を言われた事は無い。
なぜなら、利用者は殆どワテ一人だからだ。
なんでやねん!
検索結果は以下の通り。
NHK文化・エンタメ | みずほ証券 システムトラブルでネット上の株売買できず | 2018/06/26 火 18:23:15 | 新しい |
朝日新聞デジタル | みずほ証券、ネットサービスでトラブル 株式売買できず | 2018/06/26 火 11:49:37 | ↑ |
主要 | みずほ証券 システムに不具合 | 2018/06/26 火 11:47:51 | |
経済 | みずほ証券 システムに不具合 | 2018/06/26 火 11:40:59 | ↓ |
NHK文化・エンタメ | みずほ証券 システムトラブルでネット上の株売買できず | 2018/06/26 火 10:02:23 | 古い |
表 ワレコ速報を「みずほ」で検索した結果
みずほ証券のトラブルに関する最も古い記事がNHKの2018/06/26 火 10:02:23の記事だ。
なので、やはり6/25(月)は正常に動作していたようだ。
電源を入れ直したら正常に動くんじゃないのか?
でも不思議だなあ。
2018/6/23(土)~24(日)に新サーバーを設定した際に設定ミスがあって、その結果、何らかの障害が発生したのなら25(月)に正常に動作していたと言うのが良く分からない。
かつ、26(火)の早朝にシステムの不具合が発覚したなら、電源を切って入れ直せが正常に動くんじゃないのか?
ワテのパソコンみたいに。
でもそうはならなかったようだ。
と言う事は、ここからはワテの推測だが、みずほ証券のシステム自体は動いているんじゃないのかな。
ところが、「何らかの設定ミス」がきっかけとなって、
- 証券取引の何らかのデータが破損したとか、
- 整合性が取れなくなったとか、
- 大量の未処理注文が溜まってしまいサーバーでさばき切れずに右往左往しているとか、
そんな状況ではないのかなあと勝手に推測する。
それを裏付けるようなニュースもある。
毎日新聞さんの以下の記事だ。
2018年6月22日から続いているインターネット取引のシステム障害について、 28日の全面取引再開を目指す方針を明らかにした。
登録している117万口座に影響が及び、計1222件(約1000人分)の株式売買注文の処理ができなくなった。
取引停止が2日間続く異常事態となり、みずほグループ全体の信頼にも影響しそうだ。同社によると、発生原因は取引などの「業務システム」と、全体のシステムをコントロールする「運用管理サーバー」の間で通信障害が発生したためで、社員らが業務システムを更新する際の通信設定を誤ったという。約1200件の注文については、注文段階の価格で取引をする是正措置を行うとしている。
つまりまあ、ここからもワテの推測だが、株式売買注文のトランザクションデータが訳分からん状態になってしまったんじゃないのか?
Aさん 〇〇商事の買い注文100株、指値1000円
Bさん 〇〇銀行の売り注文200株、成り行き
・・・
こんなのデータが沢山あって、それらが無事に処理されたのかどうか分からなくなり、人海戦術で確認作業でもしているんじゃないのかなあと勝手に想像する。
あくまでワテの推測なので、間違っている可能性も高い。
みずほ証券のシステムを開発したベンダーはどこなのか?
みずほ証券 システム ベンダー
などで検索してみたところ、幾つかの有力情報が見つかった。
2004年頃はNEC製ハードウェアで稼働していた
2004年の資料をみずほ証券のサイトで見付けた。
https://www.mizuho-sc.com/company/newsrelease/2004shinko/pdf/040720_2release.pdf
引用元 https://www.mizuho-sc.com/company/newsrelease/2004shinko/pdf/040720_2release.pdf
引用元 https://www.mizuho-sc.com/company/newsrelease/2004shinko/pdf/040720_2release.pdf
引用元 https://www.mizuho-sc.com/company/newsrelease/2004shinko/pdf/040720_2release.pdf
みずほ証券のシステムの名前は「stage」と言い、この当時は、NECのハードウェアを使っていたようだ。
Express 5800サーバーとか、ワテも名前だけは聞いた事がある。
NEC Express 5800 サーバーをアマゾンで見る>>
そのハードウェア上でstageシステムを開発したのがNECなのかみずほ証券なのかは未確認である。
2013年の新生・みずほ証券誕生からは日立製作所ハードウェア
さて、「みずほ証券 stage」などで引き続き検索したみたところ、以下の資料が見つかった。
2013年頃の資料だ。
http://www.hitachi.co.jp/products/it/storage-solutions/showcase/user/mizuho_syouken/mizuho_shoken_jirei_0510.pdf
引用元 http://www.hitachi.co.jp/products/it/storage-solutions/showcase/user/mizuho_syouken/mizuho_shoken_jirei_0510.pdf
この記事から幾つかを引用させて頂くと以下の通り。
2013年1月、日本の証券業界に強力なプレーヤーが登場した。みずほ証券とみずほインベスターズ証券の合併によって誕生した新生・みずほ証券である。
もう何年も前から銀行とか、証券の合併が多かったから、みずほ証券がいつできたのかはワテも知らなんだ。
確か、昔は、太陽神戸銀行と三井住友銀行が合併して太陽神戸三井住友銀行とかあったよなあ。ワテも口座を持っていた。
いつの間にか「さくら銀行」になって、今は「三井住友銀行」に落ち着いている。
まあ、そんなワテの個人的な話題はどうでも良いが、新しく誕生したみずほ証券のシステムstageは日立のハードウェアで動いているようだ。
インフラ構築が遅延するようなことがあれば、合併作業全体に影響が及んでしまうため、プロジェクトの遅延は絶対に許されなかった。
とはいえ、STAGEは証券取引やバッチ処理、取引所との接続など、同社のリテール業務全体を司る重要なシステム。
性能や信頼性に問題が生じるようなことがあってはならない。 こうした難題を乗り切るためのパートナーとして選ばれたのが日立である。
NECさんから日立に変わったようだ。
その点、日立には証券業務に精通したシステムエンジニアが多数在籍しており、証券系のパッケージなども独自に開発・提供しています。
また、これまでSTAGEの構築・運用に大きく貢献してくれた実績もあり、迷わず日立を選びました」と同社の加藤貴大氏は選定の理由を語る。
加えて、SE・サポートの手厚さも決め手となった。
「過去にSTAGEに携わった経験のある人員を再招集し、最適な開発体制を用意するなど、円滑な進行を約束してくれました。これは非常に心強かったですね」と形山氏は語る。
ここで加藤貴大氏とは、
みずほ証券 IT・システムグループ IT戦略企画部ヴァイスプレジデント 加藤 貴大氏
との事だ。
この記事を読む限り、stageシステムの開発はみずほ証券さんと日立さんのエンジニアが共同で開発したように思われる。
こうした様々な取り組みの結果、STAGEを支える新たなインフラは、当初の予定通り2012年8月に本稼働を果たした。
本日が2018/6/28なので、運用開始から約6年経っている。
その後、もしかすると他のベンダーに代わっている可能性もあるが、変わっていなければ日立のシステムが動いていることになるなあ。
みずほ証券トラブルの今後の予想
まあ、それは分からない。
電源を切って入れ直せば治るようなトラブルでは無さそうなので、解決までの作業量を簡単には見積もれないだろう。
まずは、トラブルの全体像を把握するところから始めているに違いない。
それを解決するために必要な人員を集めて、徹夜で対策を行う。
まあ、大変な作業だなあと思う。
まとめ
まあ、世の中、だいたい何でも壊れる。
諸行無常の響きありと言う事だ。
なんのこっちゃ。
コンピュータに限らず、水道でもガスでも電気でも、日本ならこれらのインフラがトラブルを起こす事は滅多にないので、日本人は電気ガス水道が無い生活なんて考えられないだろう。
でも、先日の大阪北部地震では高槻市などで避難生活を余儀なくされている人も多い。
日本は地震国
つまりまあ、
天災は忘れた頃にやって来るのだ。
日本は地震国であり、1000年に一度とか1万年に一度と言った巨大地震が必ずやって来るのだ。
そして、今がその巨大地震がやって来る時期なのである。
南海トラフ巨大地震が来れば、道路はズタズタ、電気ガス水道は完全停止、復旧のめどは全く立たない。
そんな状況では、タワーマンションなんて人の住むところでは無くなる。
キャッシュレス化が進めば進むほど便利になると思っている人がいるが、災害時には停電しているのでATMなんて使えない。
スマホ決済なんてのも使える可能性は少ない。スマホは電池で動くとしても、決済を受け付ける店舗側の機器が停電で止まっているからだ。
地震国日本では、現金が一番だ。
全国どこにでもある郵便局の窓口で貯金通帳と印鑑で現金を下ろす。
それで十分だろう。スマホ決済なんてのは便利な気分になっているだけであり、無くても困らない。
それに、もし何らかの大災害とか有事の時にはネット決済システムが正常に動くと言う保証はない。
その結果どうなるか?
まあ、物資の売買が正常に行えないから強盗・略奪が普通に起こるんだろうなあ。
一方、現金決済なら、当面必要な生活費は財布に入っている。コンビニでも商店でも現金が使えるので、被災地においても正常に経済活動が行われるのだ。
つまりまあ、スマホ決済一色の世界と言うのは、災害・有事の時には壊滅的な事態を引き起こすだろうなあ。
今後10年以内には、南海トラフ巨大地震がやって来ると思う
ワテの動物的直感では、今後10年以内には、南海トラフ巨大地震がやって来ると思う。
そうなると都市部の機能は完全に停止。
じゃあどこが良いのか?
それは郊外とか田舎だろうなあ。
水道が来なくても井戸水、湧き水、清らかな川もある。
電気が無くてもロウソクで灯りを取って、薪を燃やせば暖も取れる。
普段からそんな生活スタイルなら、ロウソクの扱いにも慣れているので火事の心配もない。
食料は畑や田んぼで自給自足できるし、山には山菜や山芋など食べられる食材はいくらでもある。
トイレは畑でやれば肥やしになる。
肉が欲しければイノシシさんも住んでいるし。
一方、水も電気もガスも無い都会部では、大地震後には、略奪とか強盗とか、事件が多発する予感がする。移民、難民とか外国人も増えて来ているので、鍵を掛けなくても何も起こらない平和な昭和の時代はもう帰ってこないだろう。
今でも野菜の無人販売店があるような長閑(のどか)で平和な農村地域こそ、南海トラフ巨大地震対策にはお勧めの移住先だ。
ワテも山奥で自給自足の生活に憧れるなあ。
自給自足関連
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