ワレコ
DIYは楽しい。
今回は木工作業部屋に整理棚を自作した。
製作費用は2000円くらい。
下写真が完成した棚だ。
写真 作業台の下に収納できるキャスター付き棚(完成形)
この棚は通常は作業台の下に収納したいので、キャスター付きで横長のデザインにした。
当記事では、この棚の自作過程を紹介したい。
まあ、ワテの備忘録だが。
では本題に入ろう。
キャスター付きの幅広の棚を自作する
近所のホームセンターで針葉樹合板12ミリサブロク板(1820x910x12)を一枚買って、400ミリ幅で二枚カットしてもらった。
その後、その二枚を1098ミリにカットしてもらったので合計五枚の部材が出来た。
1098 x 400 x 12 二枚 720 x 400 x 12 二枚 1820 x 108 x 12 一枚(余り)
キャスター付きの底板を作る
その1098 x 400 x 12の一枚を下写真のように35ミリの角材を使って補強した。
写真 針葉樹合板1098x400x12と35ミリ角材で作成した底板
コーナー部分はこの後でキャスターを付けたいので、下写真のように面積を広げた。
ちなみにワテが使っているシンワのストッパーガイド付き指金(下写真)は便利だ。
写真 端から12ミリ位置に直線を引く様子
ストッパー付きなので、木材の端から一定距離に直線を引く事が出来るので下写真のような鉛筆線を簡単に描ける。
このコーナー部分にキャスターを付けたいので下写真のように取り付け穴の印を付けて、この後下穴を開けておいた。
写真 鉛筆で描いたコーナーを基準にキャスター取り付け穴を描いた
耐荷重20kgのキャスターを合計六個取り付ける事にした。
写真 4×16トラスタッピングネジでキャスターを固定(念の為使ったキャスター仕様を貼っておく)
下写真がキャスター取り付け完了した写真だ。
二枚の側板を切り出して底板に貼り付ける
ホームセンターでカットして貰った
720 x 400 x 12 二枚
を使って側板を作る。
側板の高さは550ミリにするのでこの二枚の720ミリ板をカットする。
カットに使うのはワテ自作の直線カット機構付き作業台とHiKOKI電子丸ノコC6MEY(集塵ホース付)だ。
写真 HiKOKI電子丸ノコC6MEYに集塵ホースを付けて自作サイクロン集塵システムに接続している
下写真がワテ自作のサイクロン集塵システムだ。
写真 ワテ自作のサイクロン集塵システムのΦ100ミリホースのブラストゲートを開く
上写真では、HiKOKI電子丸ノコは上写真右端のΦ100ミリの集塵ホースに接続されているので、そのブラストゲート(シャッター機構)を開けている。
サイクロン集塵システムの電源スイッチは下写真の大型スイッチにしている。
この大型スイッチは下写真のフットスイッチを利用したのだ。
このスイッチを押してサイクロン集塵システムの電源をオンする。
下写真がワテ自作の直線カット溝付の作業台で二枚の720x400x12板を手前と奥に並べて一気に切断している様子を示す。
丸ノコの右側の針葉樹合板は丸ノコの直線ガイドに使っている。
写真 直線カット溝付作業台で二枚の720x400x12板を手前と奥に並べて一気に切断
この作業台には50ミリ角のアルミパイプを奥と右端に直角に固定している。
それらの角パイプは丸ノコ切断時の直角ガイドになるのだ。
下写真のように切断出来た。
写真 端を切り落として550x400x12の側板が二枚出来た
その側板を下写真のように直交クランプで先ほど作成した底板に固定しておいて、下穴を開けてコーススレッドで固定した。
写真 直交クランプで固定した側板
棚などの箱物を作る場合にはこの手の直交コーナークランプを4個あるいは8個セットで買っておくと良い。ワテはこれを8個持っている。
このクランプは上写真のように二つの部材を直角に固定したい用途に使うが、単純に何かを挟み込むクランプとしても使える。
下写真のように側板の一箇所をコーススレッドで固定したあとで、底板と正確に90度になるようにしてから、二カ所目のコーススレッドを側板に打ち込んだ。
写真 側板を固定する前にデジタル角度計でピッタリと90度に合わせる
上写真のデジタル角度計は、今年ワテが買ったツールで満足度の高いランキングで上位三位以内に入る優れものだ。
同様に反対側の側板も取り付けた。
棚板は12ミリ合板二枚張り合わせにした
さて、ホームセンターでカットして貰った1098x400x12針葉樹合板がもう一枚ある。
その針葉樹合板を棚板にする予定なのだが、当初は底板と同じく35ミリ角材で補強してから棚板として使う予定であった。
でもそれだと、棚板の厚さが12+35=57ミリになるので、ちょっと分厚過ぎる。それに作るのも面倒だし。
そこで方針を変更して、1098x400x12針葉樹合板に同じ厚さ12ミリの針葉樹合板の端材を貼り付けて24ミリ厚の棚板を作る事にした。それなら補強無しでも十分に重さに耐えられる棚板になるからだ。
下写真のように木工用ボンドを調理用のシリコンヘラで塗り付けた。
写真 ダイソーで買ってみた料理用シリコンヘラで木工用ボンドを塗布
下写真のように幅250ミリのラワン合板端材を貼った。
写真 1098x400x12針葉樹合板棚板に合板を貼り合わせて補強する
残りの150ミリの部分には170ミリ幅の針葉樹合板端材が有ったのでそれを貼り付けた(ボンドが乾燥後に端の20ミリは丸ノコで切り落とした)。
二枚の端材を貼り付けたあとで、下写真のようにクランプや重石になる電動工具など載せて圧着した。
写真 クランプや電動工具を動員して木工用ボンドで合板を圧接している様子
ちなみに、電気カンナが三台あるがどれも中古品を安く買ったのだ。
左上のマキタ170ミリ1806Bは、台座を自作して手押しカンナ盤を自作する計画があるのだが、まだやっていない。
他の二台の電気カンナは、程度が良い中古品だが千円とか二千円くらいで売っていたので買ってみた。今後活用したいと思っている。
下写真のように底板に二枚の側板を貼り付けたので、棚らしくなって来た。
写真 側板を二枚貼り付けて棚らしくなったので工具など載せてみた
棚板支え板を切り出す
さて、棚板に合板を貼り合わせて補強している接着剤が乾くまで時間があるので、その棚板を支える板を作る。
ホームセンターでカットして貰った針葉樹合板はもう使い切ってしまったので、自宅にストックしている端材の中から下写真の針葉樹合板12ミリ端材を持って来た。
この板をカットして400x350x12の板を二枚作る。
それらの板を先ほど貼り付けた側板の内側に張り付ける事で高さ350ミリ位置で棚板を支えるようにするのだ。
下写真のように、ワテ自作の直線カット作業台でカットする。
写真 350ミリ幅で切り出す前
まずはカットしたい鉛筆線を作業台の丸ノコ刃が通るスリットに合わせる(下写真)。
そして下写真のように丸ノコでカットするだけで良いのだ。
下写真のように350ミリ幅の板を切り出す事が出来た。
同様に下写真のようにもう一枚の350ミリ幅板も切り出した。
それらの二枚の板を重ね合わせて、下写真のように400ミリ幅でカットする。
写真 二枚重ねの針葉樹合板12ミリ厚がずれないようにマスキングテープで固定してカット
下写真のように12ミリ針葉樹合板二枚重ね(24ミリ厚)でも難なく直線カット出来る。
写真 ワテ自作の直線カット作業台では設計上は最大50ミリ厚くらいまでカット出来る
無事に400x350x12厚の針葉樹合板を二枚切り出す事が出来たので、それらを棚の側板内側に貼り付けた(下写真)。
写真 棚板支えとなる400x350x12板を側板内側に貼り付け前
本当はこの400x350x12板を側板内側に木工用ボンドとか木ネジで固定して貼り付けてしまう予定だったのだが、棚板の高さ350ミリで使い勝手が悪い場合には棚板高さを変更したくなる可能性もある。
なので、当面は棚板支えの小板は立てているだけで貼り付け固定はしない事にした。
下写真のように24ミリ厚棚板を載せてみた。
写真 高さ350ミリの棚板支え板を左右の側板内側に立ててその上に24ミリ棚板を載せた
だんだん棚らしくなって来た。
棚の背面に背板を張る
現状では、二枚の側板は底板にネジ止めしているだけなので側板間隔が安定せずに棚としては不安定だ。
そこで棚の後ろに背板を貼る事にした。
端材の5.5mmラワンベニア板が有ったのでそれを幅1098にカットした。幅は400ミリくらいかな。
写真 5.5mmべニア板の端材を棚の背板にする為に1098ミリでカット
さて、この背板を棚背面に貼るのだが、現状では二枚の側板はぐら付くので正確に垂直に立っている訳ではない。
そこでデジタル水準器を使って角度を計測してみる。
写真 デジタル水準器で棚板の長手方向の水平をチェックしたら水平(0度)だ
このデジタル水準器も今年のワテの買い物で満足度ランキング上位3位以内に入る優れものだ。
この黄色の角度計は水平に対する角度が絶対計測出来るのでデジタル水準器と言える。一方、上で紹介した黒い定規タイプの角度計は、水平に対する角度の計測は出来ないが、定規の二辺の間の角度が計測出来る。
と言う訳で、これら二種類のデジタル角度計・デジタル水準器を持っていると何かと便利なのだ。
次に下写真のように右側側帯の角度は89.90度なのでほぼ垂直だ。
写真 デジタル水準器で右側側帯角度を計測したらほぼ垂直なのでOK
下写真のように棚板の短辺方向の水平度も0度なので合格だ。
写真 棚板の短辺方向の水平度も0度なのでこの棚板は水平だ
デジタル水準器で棚板や側帯が正確に水平や垂直が出ている事が確認出来たので、クランプでしっかり固定しておいて、背板をコーススレッドで固定した(下写真)。
写真 棚の背板を貼り付ける時にクランプ固定して棚の歪みを無くしている
下写真のように無事に背板の貼り付けが終わった。
写真 棚の背板を貼り付け完了した
なお今貼り付けた背板は、幅が400ミリくらいしか無かったので棚の上部は背板が無い。
まあそのほうが棚の上段に大物を載せても、少しくらい後ろにはみ出して置けるのでそれで良いだろう。
と言う事で、下写真のように無事にキャスター付き棚が完成した。
写真 作業台の下に収納した状態のキャスター付き棚
現状では棚板支えの小板(350x400x12)の二枚は立てているだけなので、この高さ350ミリで使い勝手が良ければ接着する予定だ。
もし棚板高さを下げたい場合には、二枚の側板をカットすれば良い。逆に棚板を上に上げたい場合には側板の上か下に帯状の板を貼って嵩上げすれば良いのだ。
棚板位置可変の完璧な設計なのだ。
木工作業終了後の掃除
無事に棚が完成したので、清掃作業に入る。
下写真がワテの木工作業台(丸鋸直線カット機構付き)だ。
写真 作業台、壁面フレンチクリート、集塵ホースなど
上写真の壁面にはフレンチクリート収納棚を設けている。
透明な集塵ホースΦ65の先端にはリョービ集塵機用の伸縮ホースを取り付けている。
この伸縮ホースは平常時は60cmくらいだが、最大で220cmくらいまで伸びるので広い範囲の清掃に使えると同時に収納時は上写真のようにコンパクトなのでとってもいい感じだ。
透明ホースと伸縮ホースとの継手は3Dプリンタで印刷した。別記事で紹介しているので参考にして頂きたい。
床に落ちた大鋸屑はフロアスイーパーで清掃する
下写真には先ほど自作した棚が左側に写っている。この棚は卓上スライド丸ノコを載せている作業台の下に収納しているのだ。
その作業台の右前脚の部分にフロアスイーパー(床に落ちたゴミを吸引するシステム)を先日自作した。
写真 自作フロアスイーパーの開口部に大鋸屑を入れる前
床に落ちた大鋸屑を箒で掃いて開口部に入れる。
その後で、下写真のようにフロアスイーパーの扉を閉じると開口部の面積が小さくなるので気流の流れが速くなる。
写真 フロアスイーパーの開口部を閉じると気流が速くなり大鋸屑が吸い込まれる
その結果、下写真のようにフロアスイーパーの中に入れた大鋸屑はほぼ全てサイクロン集塵システムに吸引されているのだ。
写真 ほぼ全ての大鋸屑がサイクロン集塵システムに回収出来た
もし大きな木片などがサイクロン集塵システムに回収されない場合には、上写真のステンレス製皿に残るので、それはゴミ箱に捨てれば良いのだ。
完璧なフロアスイーパーシステムと言っても良いだろう。
ワテの知る限り、YouTube動画でもこんなに斬新なアイデアのフロアスイーパーは見た事が無い!
まとめ
ワレコ
DIYは楽しい
自称DIY達人のワテであるが、木工作業部屋の卓上スライド丸ノコHiKOKI FC7FSBを載せている作業台の下に、キャスター付き棚を自作した。
ホームセンターでカットして貰った12ミリ針葉樹合板、35ミリ角材、5.5ミリベニア、キャスター六個などで簡単に自作出来る。
DIYで良い作品を作る基本は正確な作業だが、その為には作業部屋や作業台が整理整頓されている必要がある。
今まではワテの作業台の上には不用品が散乱していたのだが、今回自作した棚を活用する事で、作業台の上はスッキリ何もない状態に出来た。
今後は益々斬新な作品を作りたいと思っている。
今後の予定としては、木工クランプ、手押しカンナ盤、自動カンナ盤などの自作計画がある。
乞うご期待
今年のワテの買い物で満足度ランキング上位3位までのツール
どれも甲乙つけがたい便利ツールなので、もし持っていない人は三つ全部買う事をお勧めする。
(続く)
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