写真 どんな作業をする場合でも掃除は大事だ
ワテの場合、安っすい半田コテ台を長年使っているのだが、最近ふと思い立ってそのコテ台を改良した。
その結果、半田ゴテのコテ先のクリーニングがし易くなった。
と同時に、クリーニング用スポンジにも半田クズが溜まりにくくなった。
かつ、半田クズやカスが簡単に廃棄出来るように出来た。
改良に掛かった費用は100円!
うからめろこでは無くて、目から鱗の画期的なアイディアだ。
当記事では、その画期的半田コテ台改造の詳細を全世界数億人の半田付けファンの人に紹介したい。
では本題に入ろう。
ワテが使っているごく普通の半田ごて台
ワテの場合、このコテ台を二台使っている。
18W半田ゴテ、25W半田ゴテそれぞれに使っているのだ。
まあ、このgootのはんだこて台ST-11の場合、実売価格600円前後なので手軽に買える。
鋳物製のベース部分は重量があり安定感は良い。
また、コテ先をクリーニングするスポンジや受け皿も構造が簡単なので、初心者からプロの人まで多くの人が使っている。
gootはんだこて台ST-11や類似の構造のコテ台の欠点
ワテがgoot ST-11はんだこて台を長年使って感じた印象であるが、特に欠点と思われる部分を指摘してみたい。
- コイル状の半田ゴテホルダーなので、細身の半田ごては奥まで入ってしまう。その結果、半田ごての持ち手の部分が熱せられたコイルに触れてしまい、樹脂製の持ち手が溶けた事がある。対策としては、コイルの先端にアルミホイルを詰めた(上写真)。あるいは、ハンダクリーナーに使う金属製の束子みたいなのを詰めても良いだろう。
- スポンジにコテ先を滑らせてクリーニングしても、半田クズがコテ先から分離せずにコテ先に留まってしまう。
- 1時間くらい半田付け作業をしていると、スポンジの上に半田クズが溜まってしまい、コテ先を滑らせてクリーニングしようとしても、その半田クズが逆にコテ先に付着してクリーニング能力が劣化する。
などか。
これらの問題点は、gootはんだこて台ST-11固有の問題ではなくて、受け皿に水で湿らせたスポンジを置いた構造の類似のコテ台に共通する問題である。
半田コテ台のスポンジ置き皿を改良する
ワテの場合、上に挙げた半田コテ台の問題を解決する方法が無いかなあと日頃から考えていた。
で、ある日、100均のキャンドウに行った時に、売り場をブラブラしていて良いアイデアが閃いた。
ワテが買ったのは「流し・風呂用 ゴミ取り<小>」直径70mmだ。
写真 「流し・風呂用 ゴミ取り<小>」直径70mm(100均のキャンドウで購入)
キッチン用品
中島桐次郎商店
と書いてある。
上写真のゴミ取り網は直径70mmだが、100mmくらいの大き目のやつも売っていた。
また、上写真のゴミ取り網はステンレス製だが、銅製のものも有った。
どれを買おうかなあと迷ったが、銅製網だと半田がくっ付く可能性もあるので半田が付きにくそうなステンレス製にした。
さて、このゴミ取り網をどのように使うか?
ゴミ取り網を使った半田コテ台
缶詰の空き缶にゴミ取り網を載せて、その上にスポンジを置く。
写真 ゴミ取り網を使った半田コテ台(完成図)
空き缶+受け皿+金網+スポンジの四点セットだ。
先ず、スポンジには切り込みを入れてコテ先クリーニングをし易いようにした。
スポンジをカットするアイデアはネットでも見掛けるが、中々良いアイデアである。
ワテの場合は、ゴミ取り網を組み合わせてさらに一工夫したのだ。
ゴミ取り網の上にスポンジを載せるとスポンジに半田クズが溜まりにくい
本当は、ゴミ取り網を直接空き缶の上に載せたかったのだが、直径70ミリのゴミ取り網は、空き缶に載せると空き缶の中に落ち込んでしまう。
なので、75mmくらいのゴミ取り網なら理想的だったのだが。
仕方がないので、goot はんだこて台 ST-11の金属製受け皿の上にゴミ取り網を載せて、それを空き缶に載せている(下図)。
写真 空き缶、goot はんだこて台 ST-11金属製受け皿、金網の上にスポンジを載せる
バラバラにすると以下の通り。
写真 受け皿には半田クズが自動で回収される!(世界初か?!)
なお、100均のゴミ取り網は、中央付近が下側に凸になっているので、手で引っ張って網全体を平坦にならした。その結果、網をgoot はんだこて台 ST-11の金属製受け皿に載せてもグラつかずに安定している。
現状では、空き缶は単なる台になっている。
なので、空き缶を使わずにgoot はんだこて台 ST-11の受け皿にゴミ取り網を載せても良い。
いずれにしても、要点は、スポンジの下にゴミ取り網を敷いた事だ。
ワレコ考案金網式の半田クリーニング台の効果
早速使ってみる。
半田ゴテのコテ先をスポンジの切れ込みに沿って滑らせる。
半田クズがコテ先から分離すると同時に金網を通して下の受け皿に落ち込む!
その結果、半田クズがスポンジに溜まらないので、長時間の半田付け作業をしても、スポンジ表面が綺麗なままなのだ!
写真 約二時間くら半田付け作業をした直後の写真
スポンジの上には殆ど半田クズが蓄積せずに、全て金網を通して下の受け皿に落ち込むのだ。
半田クズが受け皿に溜まるので廃棄が楽ちん
写真 金網を通して受け皿に落ち込んだ半田クズが溜まっている
まるでダイソンのサイクロン掃除機がゴミをダストカップに分離するかの如く、ワテ考案の金網式ハンダクリーナーは半田クズが簡単に受け皿に回収出来るぞ!
まあ、ちゃんとした製品として作るなら、空き缶部分に半田クズを溜めるようにして、金網は空き缶の上に載せられる直径にする。その金網の上にスポンジを載せれば良い。
中島桐次郎商店さん(新潟県三条市)とワテがコラボして、半田コテ台用のスポンジ載せ網を作りたいなあ。あるいはgootさんあるいはハッコーさんもそこにコラボしてもらって、ワレコ金網式の半田コテ台を開発したいなあ~
どうですか?
中島桐次郎商店さん、gootさん、ハッコーさん!
爆発的にヒットすると思いますよ!
まとめ
受け皿の上にスポンジを載せてあるごく普通の半田クリーニング台を改造してクリーニング性能を向上させると同時に、コテ先から分離した半田クズを簡単に回収出来る機構を発明した。
具体的にはキャンドウなどの100均で売っている、流し台用のゴミ取り網を敷いてその上にスポンジを載せる。
スポンジにはハサミでカットして切り込みを入れておくと、コテ先クリーニング能力が向上する。
コテ先から分離した半田クズは、金網を通して受け皿に落ちるので簡単に回収出来る。
従来であればスポンジの上に半田クズが溜まって行く欠点があったが、金網を敷いた効果として、半田クズが簡単に回収出来ると同時にスポンジに半田クズが溜まらないので長時間の半田付け作業を行ってもクリーニングスポンジが綺麗な状態で保たれる!
受け皿に溜まった半田クズは廃棄も簡単!
完璧や!
半田付け便利グッズ紹介
実はワテも欲しいと思っているサンハヤト はんだシュッ太郎NEO
知る人ぞ知る名品らしい。
使い方は簡単で、手動でポンプを押し込む。その状態で半田ゴテの先端(筒状になっている)を目的のリード線やその周囲の半田に当てる。半田が溶けた瞬間にボタンを押すとポンプが膨張して、溶けた半田が吸い取られるのだ。吸い取った半田は、透明な筒の部分に回収される。
もっと早く買えば良かった。これが有れば、銅網タイプの半田吸い取り線なんて殆ど使う必要は無くなった。それに吸い取り線を使うと基板や銅箔も熱でかなり熱せられて最悪、銅箔が剥がれてしまうが、シュッ太郎ならそんな失敗もまず起こらない。上手く行けば一回でスルーホールの内部の半田すら綺麗に吸い取れる。皆さんにもお勧めしたい。
ハッコーのこのコテ台も評判が良い。
コテ台に挿し込んだ半田ゴテのコテ先がどこにも触れない構造が特徴なのだ。
確かにこれならコイル状コテ台みたいにコイルが熱せられる問題も無いし。
半田除去製品は、半田吸い取り線、スッポン式吸い取り機など各種あるが、最後に行き着くのが真空ポンプ式の吸い取り機だ。
まあ、値段は高いが実売価格で1万円台なので、一生モノと思えば高くは無い。
半田吸い取り線なら消耗品なので沢山買えば数千円や一万円など直ぐに行ってしまうし。
ワテも欲しい専用の自動はんだ吸取器 TP-100
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