ネットニュースで物凄い動画を見た。
これだ。
2017年6月10日(土)午前7時半ごろ、愛知県新城市富岡の東名高速上り線の新城パーキングエリア(PA)付近で観光バスと乗用車が衝突した事故の動画だ。
観光バス(東神観光バス株式会社)に搭載されていたドライブレコーダーの鮮明な画像に衝突事故の瞬間が全て写っている。
それも正面を撮影した動画と、横から運転席付近を撮影した動画の二つだ。
なんら問題なく快適に走行しているバスの前方から対向車が行き成り宙に舞い上がりバスに飛び込んで来た。
避けようが無い事故だ。
と言うか、ドライブレコーダーの映像を見ていて、事故が起こるなどと全く想像出来ない状況だ。青天の霹靂と言っても良いだろう。
天候も良く、見通しも良い。
絶好のドライブ日和と言っても良いだろう。
ところがその数秒後に大事故。
人生、一瞬先は闇か。
何が起こるか分からない。
さて、ワテが最も驚いたのは、ドライブレコーダーだ。
ドライブレコーダーはバスの運転席の上部付近に設置されていると思うが、飛び込んできた乗用車がぶつかってその辺りは大破している。
それにも関わらず、鮮明にデータが記録されているので、今回の事故の様子が全世界に映像として公開出来た訳だ。
事故原因の究明にも役立つだろう。
あるいは、今まで交通事故なんて全く無縁の人でも、こんなに突然事故に巻き込まれる危険性があると言う事が映像で伝わるだろう。
この映像が交通安全に役立てば幸いである。
この記事では、ドライブレコーダーに付いて調べてみた。
現場
事故現場は東名高速道路の上り車線。
新城PAから約300メートル西。
東名高速の上下線は午前8時10分から、豊川インターチェンジ―三ケ日ジャンクション間が約5時間にわたって通行止めとなったらしい。
東名高速道路の事故現場をGoogleマップで見る
地図上のマーカーの辺りで衝突が起こったようだ。
観光バスはこの上り車線を東方向(右方向)に向かって走行していて、マーカー位置付近で事故に遭遇。事故後もバス運転手さんの冷静な対応でバスは真っ直ぐ進み新城PAを少し通過した付近で停止している。
緩やかなカーブであるが、誰もまさかこんな見通しの良い場所で事故が起こるとは思わないだろう。
今まで事故に遭った事が無い人でも、冒頭の動画やこの地図の事故現場はGoogleマップで確認しておくと良いだろう。
そうすると今後、自動車を運転する際に、こんなに見通しが良くて安全そうな場所でも何が起こるか分からないと言う気持ちになり、安全運転への心掛けが一層強まるに違いない。
事故原因は何か?
報道によると、空を飛んだ自動車は下り車線を走っていた。下り車線には中央分離帯付近に幅1メートルくらいの盛土がされている。道路と盛土の境目にはコンクリート製の段差がある。乗用車は何らかの理由で横滑りしながらその段差を乗り越えてジャンプしてしまったようだ。
事故現場は新城PAなので、PAに入る車やPAから車線に合流する車がある。
事故を起こした自動車は新城PAから車線に合流しようとした車を避けようとして急ハンドルと切った可能性もあるだろう。
ワテも過去に何度かそう言う危険な状況に遭遇した事がある。
PAやSAから出て来た車が車線に合流する付近は注意が必要だ。
PAから合流する車を避けようとして急ハンドルを切った可能性もある
事故動画を注意深く見てみると、バスの運転手さんを横から写した動画では、運転手さんは事故の直前に、前方から飛んでくる自動車を避ける為にハンドルを少し左に切っている。
その瞬間にバスの運転手席の側面の窓越しに下り車線を猛烈な勢いで走り去っていく謎の黒い自動車(事故車ではない)が映っている。その直後に激突。
もしかすると、その黒い車が新城PAから行き成り飛び出してきた可能性もあるのでは無いだろうか(もちろん動画をみたワテの単純な仮説だ)。
その車を避けようとして、事故車の運転手さんは急ハンドルを切ってしまい、車が蛇行して盛土に乗り上げてしまったと言う可能性が考えられる。
兎に角、こんなに沢山の証拠映像が残っているので、意外に簡単に事故原因が究明出来るのでは無いかと思う。
事故車がジャンプした位置を特定してみた
東神観光バスさん提供のドライブレコーダーの映像で、画面右側斜面に特徴的な建築物がある。白い四角の物体が数個ある。太陽光発電のパネルなどかもしれない。
Googleマップのストリートビューでその景色に一致する地点に黄色い人(Pegman)を置いてみた。
上図の左端に黄色い人が立っていて、そこから見た景色がドライブレコーダー画像と一致した。つまりバスはこの黄色の人の位置付近を左から右に走行中(上り車線)。
なので、バスと乗用車はこの辺りで衝突したと考えられる。
その衝突地点(赤色■マーカー)は、事故車が走っていた下り車線の新城PA合流地点(緑▶マーカー)から約250メートルの位置だ。
そうすると、もし、何らかの車が新城PAから急に本線に飛び出したとしたら、それを避けようとした乗用車(マツダのデミオ)が急ハンドルを切って2~3秒後にジャンプして黄色い人(観光バスの位置)の地点で衝突したとすると、距離的には非常に良く辻褄が合っていると思う。
報道によると時速100キロの制限速度で乗用車は走行していたとの続報があるが、それは秒速で言うと約27.8mとなる。
警察の調査結果を待ちたい。
バス運転手さんは冷静だ
それにしてもバス運転手さんは物凄い運転技術だ。前方から空に舞い上がった車が飛んで来たら普通の人は動揺してパニックに陥り急ハンドルを切ると思う。そうすると車が蛇行してガードレールに激突したかも知れない。あるいは横転でもしていれば、観光バスなので更なる大事故が起こっていた可能性すらある。
ところがこのバス運転手さんは、冷静にハンドルを少し左に切ったので、乗用車がバス正面に激突するのではなくて、バス前方右上角の骨格部分に乗用車がぶつかったと思う。不幸中の幸いかもしれない。もし乗用車がバスのフロントガラスに直撃してバスの車内に飛び込んできたりしていると、大変な事態になっていたと思う。
いずれにしても、乗用車の運転手さんが亡くなられているので、ご冥福をお祈り申し上げます。その後の報道によると、亡くなられたのは浜松市のお医者さんとの事だ。何科の医師なのかは未確認だ。
今回の事故映像を見た人の多くはドライブレコーダーの能力を見直した人も多いのでは無いだろうか。ワテも一台買ってみようかなと思った。
ドライブレコーダーの性能を調べる
本日の時点でアマゾンのドライブレコーダー本体カテゴリでベストセラー1位の製品だ。
200万画素であるが、これくらの画素が有れば実用上は十分だ。
要するに、フルハイビジョンは縦1080x横1920なので、これで約200万画素になる。
価格的にも手頃である。
ケンウッド(KENWOOD)のフルハイビジョン ドライブレコーダーだ。
モニターサイズ2.7インチ フルカラーTFTが付いているので、大きな画像を見る事が可能だ。
- 撮像素子総画素数:340万画素
- 記録解像度(最大):2304×1296(動画最大約300万画素)
- 静止画フォーマット:JPEG準拠(最大2304×1296)
- 常時録画/手動録画/イベント記録/駐車録画:前:10秒、後:10秒
- 常時録画ファイル:1/3/5分
高性能なドライブレコーダーだ。
フルハイビジョンを超える300万画素(2304×1296)だ。
例えば常時録画を1分にセットしておくと、連続で1分間撮影してそれがファイル保存。引き続き次の1分間も連続撮影してファイル保存。要するに1分間撮影したファイルがどんどんたまって行く感じ。
microSDHCの16GBカード(容量)の場合には、 常時録画 1時間20分を貯める事が出来るようだ。
また、それとは別に、衝撃を検知した場合には、その直前の10秒と直後の10秒が自動記録されるのでとっても便利だ。
バックミラータイプなので目立たない。
車のインテリアもシンプルに決めたい人にはお勧めのドライブレコーダーだ。
500万画素なので先ほどのケンウッドの製品よりも画素が多い。
ミラーの左側には2.7インチ液晶モニターが埋め込んである。なので、見た目はシンプルなバックミラーだが、その中にフルハイビジョン撮影可能なカメラと液晶モニターが組み込まれているハイテク商品だ。
3.0インチ 1200万画素 フルHDなので、物凄く高解像度だ。
これでこの価格なのでかなりお買い得な感じ。
ドライブレコーダー本体にバッテリーが内蔵されているので、エンジンがOFFでも、駐車中に衝撃や動体を感知すると、衝撃があった際の後30 秒の映像を記録出来る。
まとめ
ワテの場合最近はあまり自動車を運転していない。
でも、もし運転する場合にはこういうドライブレコーダーは必ず付けておきたい。
万一事故を起こしてしまっても、あるいは、事故に巻き込まれてしまっても、鮮明な動画が撮影されていると責任の範囲が明確になる。
こちらには過失が無くて、事故の状況を正直に申告しているのに、事故の相手が都合のいい事ばかり言う事もある。あるいは事故に巻き込まれると動揺していて正確な記憶が無い場合もある。あるいは、嘘を付く人もいる。
そう言う状況でも証拠動画が有ればあとは警察や保険会社に正しい判断をして貰える。
最近のドライブレコーダーは小型高性能になったが、一台1万円前後で買えるので保険の意味で一台買っておくと良いだろう。
今回の事故動画を撮影したドライブレコーダーはとっても丈夫だ。
バスが大破しても、動画は確実に保管されていた。
飛行機のフライトレコーダーのように丈夫な感じ。
一体全体、どこのメーカーのドライブレコーダーがこのバスに搭載されていたのかは不明だが、もしそのメーカー名や商品の型番が判明すると、丈夫なドライブレコーダーと言う事で人気商品になるかも知れない。
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