さて、先日以下の記事で紹介したように、ワテはぺるけさん設計のFET式平衡プリアンプの製作を開始したのだ。
前回の記事では、ぺるけさん設計のFET式平衡プリアンブVer.2の基板の半田付けが完了したところまでを紹介した。
今回は第二回目。
シャーシの加工を中心にその作業過程を紹介したい。
では、本題に入ろう。
入力セレクターはラッチングリレー切り替え方式にしてみる
自作派の御用達パーツ屋と言えば、先ずは秋月電子だろう。
そんな秋月電子で見付けたのがこのラッチングリレーだ。
ラッチリレー DC5V EA2-5TNAG 2回路C接点
写真 秋月電子で販売中のラッチングリレー(EA2-5TNAG、2巻き線型、2回路C接点)
引用元 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12139/
1個80円と超格安。普通ならこの仕様のラッチングリレーだと500円前後はする。
ラッチングリレーでは無い普通のリレーなら、コイルに電圧を加えるだけなので手軽に利用出来る。でも、常時通電しておかないと状態が保持出来ない。もしACリレーを使ったとしたら印可した交流電圧が信号線にノイズとして乗るなどの問題も出るかもしれないが、DCリレーを使えばそんな心配は無いだろう。
でも、ラッチングリレーなら回路を切り替える時だけ通電すれば良くて普段は電圧を印可しないから、信号線に対する影響をさらに減らす事が出来る。
秋月で一個80円で売っているし、ここはデジタル回路の勉強も兼ねてラッチングリレー式のラインセレクターを作ってみる事にしたのだ。
ダブルコイルで2回路C接点
セット、リセットのコイルがそれぞれあるので2巻き線型のラッチングリレーになる(下図)。
図 秋月ラッチリレー DC5V EA2-5TNAG ダブルコイルで2回路C接点(bottom view)
引用元 http://akizukidenshi.com/download/ds/nec/nec_ea2_ak.pdf
注意:上図はBottom View、つまり裏側(リレーの足側)から見た図だ。
ラッチリレーに関する役立つ情報を紹介しよう。
ラッチリレーに関する豆知識1
ラッチングリレーの内部結線図の黒塗りのコイルはどのような意味ですか。
回答
黒塗りのコイルは通電状態を示しています。
ラッチングリレーの場合結線図は一般的にリセット状態で表示されますので
コイル記号もリセットコイルが通電された状態で表示されます。
(国外向け商品は逆の場合もありますのでご注意下さい。)引用元 https://ac-faq.industrial.panasonic.com/jp/faq_detail.html?id=12011
ラッチリレーに関する豆知識2
- ラッチングリレーはリセット状態にして出荷していますが、輸送時やリレー取り付け時の衝撃などによりセット状態になる場合があります。従って、ご使用時(電源投入時)に必要な状態(セットまたはリセット)になる回路にされることをおすすめします。
- セットコイルとリセットコイルへ同時に電圧を印加することはおさけください。
引用元 https://www3.panasonic.biz/ac/j/control/relay/cautions_use/index.jsp#ANCHOR4
ちなみにC接点とは一つのスイッチの中にA接点とB接点の両方を持つものを指す。
A接点とは、スイッチを操作すると開いていた回路が閉じる接点構成を言う。
NO接点(Normally Open, 常開接点)とも言う。
B接点とは、スイッチを操作すると閉じていた回路が開く接点構成を言う。
NC接点(Normally Close, 常閉接点)とも言う。
なので、C接点の場合は、上図はリセット状態であるが、ここでセット信号を入れると、
- 3-4, 8-7 が閉じる
- 3-2, 8-9 は開く
と言う動作になる。
セット・リセット信号をシミュレーション
ラッチングリレーには、このようなダブルコイル(=2巻き線型)やシングルコイル(=1巻き線型)があるが、ワテはダブルコイル型が使い易いので好きだ。
その理由は、セット用のパルス信号、リセット用のパルス信号をそれぞれ作って、セット端子、リセット端子にそれぞれ印可すれば良いからだ。
DC5V動作と言うのも好都合だ。
なぜなら、USB-DACを内蔵する予定なので、パソコンからUSBケーブルが来る。
そのUSB電源のDC5Vを利用すれば良いからだ。わざわざシャーシの中にDC5Vを生成する電源回路を作る必要もない。
ロータリースイッチで5入力のセレクターを作る予定だ。
もしリレーを使わずにロータリースイッチだけで5入力切り替えのセレクターを作るとなると、1入力当たり左右チャンネルの信号線・グランド線も切り替えるとすると4つの信号線を切り替える必要があるので、4回路5接点のロータリースイッチが必要になる。つまり4x5=20箇所に配線を行う必要があるので、ロータリースイッチ周りの配線が込み入る。
一方、ロータリースイッチは単にラッチリレーを切り替えるだけの用途に使えば、1回路5接点のロータリースイッチが有れば良い。
ロータリースイッチで5Vをオン/オフするとパルスの立ち上がりと立下りが発生するので、その両方を微分回路で検出する。
そして、その2つの信号から、セット用のパルス、リセット用のパルスをそれぞれ生成したのが下図だ。
図 スイッチのオン/オフで生成される方形波の立ち上がり/立ち上がりを検出(LTspiceシミュレーション)
赤い波形はスイッチ切り替え時のパルス状波形のつもり。
実際はもう少し綺麗な方形波になると思うがシミュレーションでは波形を鈍らせたり、ノイズを加えたりしてシュミットトリガが上手く動くか試してみた時の名残だ。
セット・リセット用に生成するパルス幅は30msecくらいにしてみた。
回路図はヘンテコなので取り敢えず非公開。
=>その後、公開した。この後登場する。
この記事が完結して、無事にぺるけさん設計FET平衡プリアンプが完成した暁には、公開してみようかな。
自称、電子回路の初心者のワテなので、あまりヘンテコな回路図はお見せするには気が引けるのだが。
ブレッドボードで実験中のラッチングリレー式セレクター
図 ブレッドボードで実験中のラッチングリレー式セレクター
上図では、2個のICがある。
- 右側は74HC08AP Quad. 2-input AND Gates
- 左はSN74HC14N Hex Schmitt-Trigger Inverters
右のやつは実験の名残なので本番では使っていない。
右に見えるトグルスイッチを左右に倒すと、それに応じて2個のリレーがそれぞれセットからリセットへ、リセットからセットへ状態が変化する。
それを確認する為のLEDをリレーの接点に入れてあり、接点が開閉する事で点灯・消灯が切り替わるので目視で確認出来る。
もう少し詳しく説明するなら、入力パルス(赤色)の立ち上がりと立ち上がりを6回路シュミットトリガインバータSN74HCT14の3回路を使ってセットパルス、リセットパルスに加工したのが上図だ。
で、ブレッドボードで実験した限りでは、いい感じでリレーを制御出来た。
あとは、この回路を5入力分作成して、ロータリースイッチで順次、5V信号をON・OFFしてやれば良いのだ。
ロータリースイッチを回転すると、現在ON(=Set/Reset生成回路に5V印可されている)の入力セレクターはOFFになるので、立下りが検出されるのでリセット信号が発生する。
一方、今までOFF状態(=Set/Reset生成回路に0V印可されている)の入力セレクターはONになるので立ち上がりが検出されてセット信号が発生する。
図解するとこんな感じかな。
図 Set/Resetパルス信号生成回路とロータリースイッチの接続
設計上のパルス幅は、適当に決めた約30msecくらいだが、実機でも問題なく動作した。
このようにロータリースイッチを順次回転して行くと、それに応じてリレーが切り替わる予定だ。
全部のリレーをリセットする必要は無い
なお、ネット検索していると、同じようなラッチングリレー式の入力セレクターや、あるいはラッチングリレー式ボリュームを作成している例を見掛けるが、中にはスイッチが切り替わる度に全部のリレーを一旦リセットして、そして目的のリレーをセットすると言う動作をさせている例を見掛ける。
まあ、確かにそのほうが確実ではあるが、仕様を見るとコイル駆動電流は40mAだ。
なので、リレーが10個とか20個あれば数百ミリアンペアとか1A程度の大きな電流が必要になる。
◆コイル仕様
・定格電圧:DC5V
コイルには極性があります。1番ピン(S)、10番ピン(R)がプラスです。
・コイル抵抗:130Ω(実測)S/Rとも
・コイル駆動電流:40mA
◆接点仕様
・接点構成:2回路C接点(共通端子に対してOFF⇒ON(常開、メーク)/ON⇒OFF(常閉、ブレーク))
・接点材質:銀パラジウム合金、金メッキ(クロスバー)
・最大開閉電流:1A@30VDC(小信号用)・サイズと質量:10ピンDIP、14.2×9.2×5.4mm(ピンを除く)、約1.5g(max)
・ピン間隔:2.54mm、300mil(ブレッドボードで使えます)
引用元 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12139/
それに比べると、ワテが今回採用した方式は、リレーが何個有っても1個のリレーをリセットして、新しいリレー1個をセットすると言う省エネ動作なので、USB電源にも負担が掛からない。
でも、ロータリースイッチでは無くてプッシュボタンスイッチで任意のボタンを押した時に、直前までセットになっているリレーをリセットして、その後で目的のリレーをセットする方式だとワテの方式では無理だ。
プッシュボタン式に対応させるためには、ワテが思い付くのは三通りの方法かな。
- 全部のリレーをリセットしてから、目的のリレーをセットする(一般的)
- 現在セット中のリレーを記憶しておいて、それをリセットした後で、目的のリレーをセットする
- プログラマブルなICを使う
かな。
二番目の記憶方式をロジックだけで組む事も可能かとは思うが、回路が益々複雑になる(ワテには組めるかな?)。その代替としてはArduinoやPICなどのプログラマブルコントローラーを使えば良いだろう(それならワテにも出来るかも)。
追記(2019/11/14)
その後、プッシュボタン式の入力セレクターも作ってみた。
現在選択中のリレーをSRラッチ回路を用いて記憶しておく方式を採用したら上手く動いた。
秋月ラッチリレーを使ったインプットセレクター回路図
まあ、自称電子回路初心者のワテなので、ヘンテコな部分もあるかも知れないが、一応この回路で無事にラッチリレー式のインプットセレクターが動いているので回路図を公開してみた。
図 秋月ラッチリレーを使ったインプットセレクター回路図(これを作った)
この回路で秋月ラッチリレーを2個を制御している。一つのリレーで2信号を開閉できるので、この回路一つで4信号を開閉できる。
つまりこの回路一つで、一つの入力の左右チャンネルの
- HOTとGND (Unbalanced入力の場合)
- HOTとCOLD (Balanced入力の場合)
を開閉する。
5入力に対応できるようにこの回路を5つ作った。
プリント基板は3枚で、
- ⒉回路入り基板(リレー4個) x 2枚
- 1回路入り基板(リレー2個) x 1枚
である。
回路図中のダイオードの型番はシミュレーションするために適当に選んだやつだ。実際は手持ちに有った600V1Aくらい一般的な整流用ダイオードを使った。
そのシミュレーション結果
緑色の波形がチャタリング防止回路への入力信号
青色パルスがSetコイル駆動電流、約40mA
赤色パルスがResetコイル駆動電流、約40mA
回路図の説明
立ち上がり・立ち下り検出回路ではシュミットトリガを合計3個使っている。
この回路図では、二個のラッチリレーを駆動している。一個のリレーで二回路を開閉できるので、二個のリレーで四回路の開閉。つまり左右信号の信号線とグランドを同時に開閉できる。
74HCT14(シュミットトリガ6個入り)が一個あれば、立ち上がり・立ち下り検出回路を二組作成出来るので、本番では一つのプリント基板で四つのリレーを切り替えるようにしている。
従って、リレーが四個乗ったプリント基板が一枚あれば、二系統の入力信号を開閉できる。
今回は5系統の入力信号を切り替えたいので、プリント基板を三枚作った。
そのうちの二枚はリレー四個付き。
一枚はリレー二個付きで作成した。
これで5系統の入力信号を切り替えられる。
チャタリング防止回路をこの後紹介するが、それを急遽付けた。
その部分は、同じく74HCT14シュミットトリガとコンデンサで実装してみた。あるいはRSフリップフロップを使ったチャタリング防止回路も勉強の為にシミュレーションしてみた。一応どちらの方式でも行けそうだったが、簡単な方のシュミットトリガ方式を採用した。
一応この回路で正常に動いているのだが、もし何かお気付きの点、問題点、改善点などありましたら下のほうにあるコメント欄から教えて頂けると嬉しいです。
例えば、セット信号生成用の立ち上がり検出回路は省略しても良いと思う。ワテの場合は、ロータリースイッチの回転速度に係わらずラッチリレーを指定したパルス幅(30ms)で駆動出来るようにしたかったのでこんな回路を入れてみた。理由は単にデジタル回路の勉強のため。
でも、ロータリースイッチを普通に回すと切り替え時間は数十ミリ秒とか数百ミリ秒くらいの時間幅になると思うので、セット信号用の立ち上がり検出が無くても、セットコイルにはこれらの期間は5Vが印可されるので、セットコイルは反応するだろう。
もし物凄く素早くロータリースイッチを回転させて、切り替えが1ミリ秒以下くらいの時間幅で行われた場合には、立ち上がり検出回路が無いとセットコイルは反応しないと思う。まあそんな使い方をしない限りは立ち上がり検出回路は省略しても良いだろう(たぶん)。実験していないので推測だが。
いや、やっぱりセット信号生成用の立ち上がり検出回路は省略してはいけない。なぜなら、省略してしまうとセットコイルに電流が流れ続けてしまうから。普通のリレーならそれで良いが、ラッチリレーを使っている事を忘れていた。
製作途中のラッチングリレー式入力セレクター基板
写真 SN74HC14N(Hex Schmitt-TriggerInverters)でラッチリレー DC5V EA2-5TNAG 2回路C接点を制御する基板
実際に作成したのが上の写真。
2SC1815GRはリレーのセットコイル、リセットコイルを駆動する為に付けた。
一個のトランジスタで二個のコイルを受け持っているので、トランジスタ個当たり40mA x 2 = 80mAが流れる。
なお、この平衡プリアンプの入力はXLR3ピンによるGND, HOT, COLDだ。
従って入力セレクターでは、RチャンネルとLチャンネルのHOTとCOLDを同時にON・OFFする必要がある(GNDも切り替えても良いと思うが今回はやらない事にした)。
なお、上の写真の基板に乗っている抵抗やコンデンサの値は、その後変更したので、ワテが最終的に作成したのは、一つ前に示すLTSpiceの回路図に示す抵抗値、コンデンサ容量値を使ったバージョンである。
チャタリング防止機能を急遽追加した
この手の回路を作成する場合には、本当ならチャタリング防止回路を入れるほうが良いと思う。
当初は入れていなかったのだが、入れる事にした。
例えば、以下の東芝の資料が参考になる。
図 チャタリング防止回路の例
引用元 東芝半導体アプリケーションノート 標準ロジックの使用上の注意点(2011/12/25)
チャタリング防止回路は、シュミットトリガインバーターが1個有れば実装可能だ。
SN74HC14Nは Schmitt-TriggerInverters が6回路入りなので、それを一個使って5チャンネル分のチャタリング防止回路を即席で追加した。
回路図は上の東芝の資料をそのまま採用した。
東芝メモリ売却で世間を騒がせた東芝であるが、ワテの経験では東芝には優秀な技術者が多い。何と言っても「技術の東芝」だからだ。
で、その写真がこれだ。
写真 即席で作成したチャタリング防止回路(5回路分)
まあ、即席で作成したので置き場所が無くて困ったのだが、電源基板の隣の隙間に縦置きした。
黒い5個の小さな電解コンデンサは手持ちにあった4.7uF(日本ケミコン製)を使った。10uFくらいでも良かったかも。
チャタリング防止回路を追加した結果、ロジックが逆転する
それと、このチャタリング防止回路を追加するとインバーターが一個入る事になるので、出力が逆転する。
なので、このチャタリング防止回路出力をラッチングリレー制御回路に接続すると、生成されるSet信号とReset信号の順番が逆になり、リレー切り替えが期待通りに動かない。
対策としては、幾つか考えられる。
- インバーターをもう一個入れる → 面倒なのでやりたくない
- Set信号とReset信号の役割を入れ替える → 配線を変更すれば可能
- Set(3-4, 8-7)を使うのではなくて、Reset(3-2,8-9)を使う → これが簡単
- そのまま使う
と言う事で、三番目の方式で行くことにした。
ロータリースイッチでそのリレーを選択した時に、本来はSet信号が発生して3-4, 8-7が導通するようにしていたが、ロジックが反転した結果、先にReset信号が発生して3-2,8-9が導通するのだ。
で、ロータリースイッチを回して他のチャンネルに切り替えるとSet信号が発生して3-2,8-9がオープンになる(本来はReset信号が発生して3-4, 8-7がオープンになる)。
まあ、兎に角動けばいいや。
なお、「そのまま使う」案でも良い。
つまり、当初の設計では現在選択中の入力を切ってから、新しい入力に接続すると言う「ノンショーティング」動作を想定していた。
でもロジックが逆転した結果、新しい入力に接続した後で現在選択中の入力を切ると言う「ショーティング」な動作となる。
その辺りは皆さん好き好きにして下さい。
シャーシはタカチのOS 49-26-23 BBにした
タカチのOS 49-26-23 BBは、中型くらいのサイズだ。
フロントパネル高が49ミリと低い。EIAサイズの44ミリと言う選択肢も考えたのだが、流石にそれは低すぎて製作に苦労しそう。
なので、49ミリにしたのだ。
あと、幅は230ミリ辺の側を使う事にした。
OSシリーズの場合、本来の正面は凹んでいる側だ。
なので、OS 49-26-23 BBなら、26ミリ辺が本来の正面。
つまり、上図に於いて、正面を向いている側がまさにその本来の正面だ。
でも、本来は側面になるはずの一枚の平坦なアルミパネル面を正面にするのを好む人も多い。
ワテもその一人。
理由は見た目がスッキリしているから。
それと側面パネルは厚みが3ミリと分厚くて丈夫だから(本来の正面パネルは1.5ミリ厚)。
タカチシャーシのパラメトリック検索サイト
シャーシの選択には、ワテ自作のタカチ専用検索サイトを利用した。
タカチパラメトリック検索
利用法はとても簡単だ。
縦横高さの三つのパラメータを指定して検索するだけ。
そうすると、その条件にマッチしたシャーシの型番が分る。
ワテの場合には、
- H 45~50
- W 240~270
- D 200~260
くらいで検索した。
このように範囲指定して検索するだけで一瞬にして、タカチの全シャーシ(本日現在16000点くらい)を検索してサイズがマッチするものをリスト出来るのだ。
物凄く使い易いと思っているのだが、利用者は今一つだ。
なんでかな?
最安価格サーチでタカチシャーシを買う
楽天、Yahooショッピングで電子部品をかなり安値で買う人向け。
ワテ自作の便利サイト、
何が出来るかと言うと、
Amazon.co.jp
楽天市場
ヤフーショッピング
の三つのショッピングサイトを同時検索して、商品を価格の安い順に表示出来ると言う、お買い物支援サイトだ。
「最安価格サーチ」で、
「OS 49-26-23 BB」をかなり安値で探したい人は こちらから >
「電解コンデンサ」をかなり安値で探したい人は こちらから >
「東芝 トランジスタ」をかなり安値で探したい人は こちらから >
ワテ渾身の力作のかなり安値ショッピングサイトです。
さて、OS 49-26-23 BBのBBはシャーシも黒(Black)、天板・底板も黒(Black)なので真っ黒。今回初めて買ってみた。
背面パネルにXLRコネクターの穴開けなども完了した。
写真 前後のパネルにパーツを取り付けた
以下、フロントパネルの加工の様子を紹介しよう。
フロントパネルの加工の様子
フロントパネルにボリュームやロータリースイッチを直接取り付けても良いが、そうすると製作中には何度もパーツを付けたり外したりする事が多いので、そんな作業を繰り返しているとパネルに傷が付く確率が高くなる。
なので、今回は、下写真のようにアルミLアングルにボリューム、ロータリースイッチを取り付けてフロントパネルには穴を開けるだけの構造にした。
写真 アルミLアングル(10x20x1.4t)にパーツを取り付けてフロントパネルに通す構造
電源スイッチと電源表示LEDはフロントパネルに直接取り付けた。
フロントパネルに取り付けたパーツの一覧表
ボリューム | ALPS | 50KA 4連 | |
ロータリースイッチ | ALPS | 1段2回路5接点 | |
電源スイッチ | NKK | M-2022E | |
丸ナット(飾りナット) | NKK | AT-501 | |
緑LED | サトーパーツ | DB-15-TG | |
アルミアングル | ホームセンター |
10x20x1.5t |
表 フロントパネルに取り付けたパーツの一覧
ボリュームはアルプス4連
ボリュームはアルプスの27型金属軸タイプ RK271シリーズで4連の特注品だ。
品名 : アルプス電気カーボンボリウムRKシリーズ
品番 : RK27114A0A50K
1軸4連 / A / 50KΩ / 0.05W
27mm
シャフト30mm:半田端子
6φボリウムツマミ
引用元 三栄電波さんのサイト http://www.san-ei-denpa.com/
にも売っている。今回はぺるけさんに頒布して頂いた。
ロータリースイッチの選定
ロータリースイッチも同じくアルプス製。今回使うのはショーティングタイプだが、ノンショーティングでも問題無い。2回路5接点を買ったが、5個のリレーを切り替えるだけなので1回路5接点で十分なのだ。
でも例えば、現在選択中の入力をフロントパネルに配した5個のLEDで
〇⦿〇〇〇
のように点灯して示すなどの工作をする場合には、それ用にもう一回路あるほうがやり易い。なので、取り敢えず2回路5接点を買った。
なお、今回はフロントパネルにはそんな加工はしないが、ボリューム、ロータリースイッチをフロントパネルには固定しない構造にしたので、フロントパネルの脱着は電源スイッチとLEDを切り離すだけで可能だ。
それらのパーツも電線をコネクター式にしておけば、パネルから取り外さなくても良い。
なので、将来、もしNC工作機でも買ったらフロントパネルに5個の小型LEDを埋め込むなども検討したい。
電源スイッチの選択
ワテの場合はNKKのMシリーズトグルスイッチを良く使う。
電流容量 | 6A 125V AC 3A 250V AC |
4A 30V DC(ON-ON, ON-OFFタイプ) | |
3A 30V DC(上記以外のタイプ) | |
推奨下限電圧電流 | 2V 0.1A AC/DC |
最小投入遮断電圧電流 | 1V 10mA AC/DC(初期値) |
接触抵抗 | 10mΩ以下(DC2~4V 100mAにて) |
絶 縁 抵 抗 | DC 500V 1GΩ以上 |
表 NKK Mシリーズトグルスイッチ共通仕様(銀メッキ端子・銀接点)
引用元 https://www.nkkswitches.co.jp/pdf/toggle_M.pdf
表のように、小信号の切り替えにも使えるし、6A 125VACまで使えるから電源スイッチにも最適だ。
ワテの場合はフラットレバーが好きだ。指先に優しいからだ。
NKK Mシリーズトグルスイッチは音が良い
ワテがこのMシリーズトグルスイッチが好きな理由は、操作した時の「サクッ、サクッ」と言う感じの音が好きなのだ。
フジソク、ミヤマの音とも異なる。
自称、トグルスイッチの切り替え音評論家のワテであるが、外国製の安もんのスイッチなんて、「パタ、パタ」みたいな単調な音しかしない。なんの風情もない詰まらない音だ。
それに比べて、NKKのMシリーズトグルスイッチは「サクッ、サクッ」っと、まるで牌を自模る度に、どんどんと手牌が完成して行き、五巡目辺りで四暗刻単騎でテンパった気分になる。
そして、「サクッ、サクッ、サクサク、サクサク、おうっ、蕎麦屋かあ~!、ツモ!役満」
なんのこっちゃ。
恐らくNKKスイッチイズでMシリーズ担当の人は、電気的な性能は勿論だが、切り替え音の心地良さにも拘って設計されているのでは無いかと想像するくらいに良い音がする。
恐らくその担当者さんは、麻雀上級者であり、かつ俵星玄蕃ファンに違いない。
ほんまかいな。
冗談はさて置き、本題に戻ろう。
NKK M-2022Eフラットレバー型トグルスイッチ
数あるスイッチの中でワテがトグルスイッチ好きな理由は、トグルスイッチは操作が簡単なのも好きだ。
今回使用したのは、M-2022Eと言う型番。末尾にEが付くとフラットレバータイプになる。
図 NKK Mシリーズのフラットレバー、はんだ端子形のカタログ
引用元 https://www.nkkswitches.co.jp/pdf/toggle_M.pdf
電源スイッチに使うので単極でも良いのだが、ワテの場合は、以前にこの2極タイプを沢山まとめ買いしたので、今回もそれを使った。
単極と比べても値段が数十円の違いだし、2極を並列にして使えば電流容量も増やせるからだ。
お勧めは、別売りの丸ナット(AT-501)も買うと良い。
取り付けは2個のM6の六角ナットでパネルに挟み込んで取り付けるが、パネル側の六角ナットをこの丸ナットに交換すれば見た目も美しい。
ロッカースイッチ派
パネルに埋め込むロッカースイッチを使う人も多い。
こんなやつ。
まあ、見た目はスッキリするのだが、操作する時に指で押し込む動作があまり好きではない。
それと、押し込んだ時に指がアルミパネルにも接触し易いのも嫌い。パネルには指紋を付けたくない。
押しボタンスイッチ(オルタネートタイプ)
アマゾンで見付けたのだが、こんなスイッチもいいかもしれない。
オルタネイト型で、LED表示用の端子もある。直径は22mm, 19mm, 16mm, 12mm などがあるようだ。モーメンタリー型のタイプもある。
上写真の製品だけでなく、類似のスイッチが多数販売されている。製造元は主に中華製のようだ。
元々の用途は自動車用で、車内・車外の様々な電気設備のスイッチとしての使用が想定されている感じ。なのでLEDも12Vタイプが多い。
でも、大型(Φ19mmとかΦ22mm)などでは、AV250V10Aなどの電流容量を持つ物もあるので、汎用の電源スイッチとして利用するのも良いだろう。
今回このスイッチの採用も検討したのだが、やはり慣れているNKKスイッチで行くことにした。何と言ってもサクサク感が堪らないからだ。
サクサクサクサク、、、
NKK M-2022Eフラットレバー型トグルスイッチをパネルに取り付けた
写真 M-2022Eスイッチの取り付け後の様子(内側から撮影)
M-2022Eスイッチの背面がアルミアングルに当たるのでその部分を切り取った。
でも本当なら、上の部分は残しておいて、長方形にくり抜くほうが強度的には良かったと思う。次回はそんな風に加工したい。
そのアルミアングルは、下図のように、タカチOSシリーズシャーシの金具に固定した。
写真 アルミアングルをタカチOSシリーズ金具に固定した状態
上写真に示すように、タカチOSシリーズ金具にΦ3.2の穴を開けて、皿ネジが埋め込めるようにザグリ加工した。
そして、M3の皿ネジを使ってアルミアングルを固定した。
左右二か所を同じように加工した(下図)。
写真 アルミアングルを無事にフロントパネルに固定出来た
今回、初めてアルミアングルを使ってボリューム、ロータリースイッチを取り付けたが、アルミアングルをOSシリーズの金具に固定するこの方法は意外にいいかも知れない。
皆さんにもお勧めしたい。
次は、プリント基板の固定だ。
シャーシ内部にプリント基板を固定する
シャーシの底板に穴を開けて、スペーサーを立ててプリント基板を固定するのは良くやられる方法だが、ワテはあまり好きではない。
なぜなら、基板の裏側へアクセスし辛くなるので、追加配線とか、修理点検時に作業が困難になるからだ。
写真 スペーサーの例
ちなみにワテの場合は、金属製よりも樹脂製(写真はジュラコン製)が好きだ。
高床式でプリント基板を固定する
今回は、アルミアングルを利用して高床式の基板取り付け方法を採用した。
写真 アルミアングルを貼り付ける為の貼り付けボス(タカチ ASR-5など)
OSシリーズのフレームは丈夫なアルミ押し出し材で出来ている。
上写真にある左右二本のフレーム材が幅20ミリで平坦になっている。その部分にタカチ製の貼り付けボス 型番ASR-5を貼り付ける事にした。
ASR-5は高さ5.1ミリと低めで、貼り付けサイズが20×20、別売りの型番EM-3のタッピングネジが合う。
ちなみに上写真中央の黒い貼り付けボスはT-600というタイプ。
T-600は高さが10ミリと高いので、今回は不採用。T-600はM3ネジ、T-700はM4ネジだ。
タカチOSシリーズの49ミリ高さの場合、内部の有効高さは41ミリくらい。あまり高いボスを使うと背の高い電解コンデンサが天板に干渉して蓋が出来ない問題が出る。
写真 アルミアングル10x20x1.4tの両端に貼り付けボスを固定した
アルミアングル10x20x1.4tを206ミリに切断したものを3本用意した。
その両端に貼り付けボスASR-5を固定。
下図に示すように、黒い二本のフレームの溝にガイドの為のアルミアングルを縦に嵌めておいて、貼り付けボスを慎重に貼り付けて行く。
写真 アルミアングルを貼り付けボスで固定した完成形
貼り付ける時のコツであるが、貼り付けボスは一度貼り付けると剥がして二度貼りする事は出来ない。なぜなら、まず粘着力が強力なので剥がせない。無理に剥がすと両面テープの部分が破れたりして綺麗には剥がせない。
まさに二度貼り禁止の大阪の串カツ屋。
それは、二度漬け禁止。
なので、貼り付けは一発勝負。
ワテ流の貼り付けボスの失敗しない貼り付け方法
貼り付け箇所をエタノール100%で綺麗に清掃する。
二枚の貼り付けボスの保護シールを剥がす。
ただし、一方の貼り付けボスにはその保護シールを数ミリずらして再び貼り付けておく。
つまり、粘着面が数ミリくらい露出している状態にして、強固にはくっ付かないようにしておくのだ。これでウッカリミスで見当違いな場所に貼り付いてしまう事故を回避できる。
その状態で全部剥がしている方の貼り付けボスを目的の場所に貼り付けると同時に、反対側の貼り付けボス位置もずれていない事を確認する。
両方の貼り付けボス位置が良ければ、手で押さえて二個のボスを固定する。
その後で、片側の保護シートをピンセットなどで剥がして本固定するのだ。
一度に両方の貼り付けボス一気に貼り付けると、場所がずれてもやり直しが出来ないが、このように二段階で貼り付けると失敗は無い。
写真 アルミアングルのガイドを外した状態
写真 アルミアングルに各パーツを配置する案
実際の作業では、まず上写真のように基板、トランスなどを配置する事に決めた。
それらが丁度良い位置に来るように三本のアルミアングルの固定位置を決めてOSシャーシにマジックで印を付けておく。
そして、上で説明した方法で、間違い無くその場所に貼り付けボスを貼ったのだ。
プリント基板をアルミアングルに高床式固定する
いよいよプリント基板を固定する作業を開始した。
写真 ネジ頭がアルミアングルに当たったので頭を削る荒業
アルミアングルにプリント基板を現物合わせでΦ3.5の穴を開けて行った。
M3ネジを使うので、Φ3.1や3.2でも良いが、手作業なので誤差も多い。
なので、Φ3.5くらいの大穴を開けておけば遊びも大きいので、ネジが嵌らないなどの問題を回避できる。
写真 下側アルミアングルとネジ位置が近くて頭が当たったが削って解決
まあ、ネジ頭を削るなんて言うのは、見た目がスマートでは無いのであまりやりたくないが、妥協も必要だ。削って解決するなら削る。
そして無事に基板の取り付けが完了した。
写真 主な基板をアルミアングルに固定した状態(底板外すと半田面にアクセス出来る)
上写真のように、高床式でプリント基板を固定した。その結果、底板を外せば簡単に基板の半田面にアクセス可能だ。
ワテが採用した貼り付けボスとアルミアングルによる高床式基板固定方法は、完璧なメンテナンス性を実現出来た。
さらに、シャーシ底板にも、アルミフレームにも一切穴開け加工をしないので作業が楽なだけでなく、見た目の美観の点でも完璧だ。
まさに縄文・弥生時代の高床式倉庫にヒントを得たワテの高床式アルミアングル基板固定方式は、21世紀の高床式革命と言っても良いだろう。なんのこっちゃ。
写真 タッピングネジを外せば基板ごと全体を取り外せる
上写真のように、タッピングネジを外せば簡単にプリント基板を取り外せるのだ。
配線した場合には、線があるので写真のように外すのは困難であるが、でも例えば電線はコネクタ式にしておけば、プリント基板をこんな風に完全に外せる。完璧や。
入出力はXLR5ピンを採用
タカチOS 49-26-23 BBの場合、パネルの大きさは49×230しか無い。厚みは3mmだ。
平衡プリアンプなので、入出力はXLR3ピンのキャノンコネクターを使うのが一般的だ。
ぺるけさんの製作例でもXLR3ピンが使われている。
ワテの場合は、NeutrikのXLR5ピンを使う事にした(下図)。
写真 左XLR5オス(アンプ出力)、右XLRメス(アンプ入力)
XLR5を使えば一つのコネクタで左右の信号を扱えるからコンパクトに仕上がる。
GNDが左右チャンネルで共通になるが、そもそも普通のオーディオ機器なら左右のGNDは共通になっているのでその点は問題無いし。
CDプレイヤー、レコードプレイヤー、プリアンプ、パワーアンプ、スピーカーなどを入力から出力まで完全にモノラル構成にするなんて言うマニアな人には向かないと思うが。
それと既存のXLR3ピン出力の機器をこのXLR5入力に接続したい場合には、二つのXLR3ピンコネクターと一つのXLR5ピンコネクターを使って接続ケーブルを自作すれば良いし。
同じくXLR5出力に関しても、必要ならXLR3ピン変換ケーブルで対処可能だ。
なお、ワテの場合は、今後もオーディオ機器を製作する場合には、基本はXLR5ピンで行く事にする。
なぜなら、RCAコネクターと言うのがワテは好きになれない。
RCAコネクターは嫌い
RCAコネクターは抜き差しがスムーズでは無いからだ。
メーカーごとに差し込み・引き抜きの力加減も異なるし、軽く引っ張ればスムーズに抜けるのも有れば、クネクネしながら悪戦苦闘してようやく引き抜けるなんて言うRCAケーブルもある。
物凄く嫌な操作性だ。
BNC、LEMO、XLRなどのメカニカルにカチッと篏合してかつ、ラッチ機構があるコネクターのほうが遥かに使い易いからだ。
なので、ワテのオーディオ環境からはRCA端子は排除する方向で行く予定。
ただし、現状、幾つかのRCA出力機器を持っているので、今回製作するFET平衡プリアンプにもRCA入力端子を二組付ける事にした。
当初は、RCAは全廃して、もしRCA入力が必要ならRCA=XLR5変換ケーブルを自作する案も考えたが、そこまで極端にやる必要もないし。
何事も程程が良いのだ。
その結果、ワテ自作のぺるけ式FET平衡プリアンプは以下の5入力1出力に対応出来る。
入力
- XLR5メス
- XLR5メス
- RCAジャック(赤、白)
- RCAジャック(赤、白)
- XLRタイプのUSB-B
このUSB端子はリバーシブルなので、
USB-A 長方形
USB-B 正方形
を入れ替える事が可能だ。
今回はAKI-DAC基板に中継する内部配線用にぺるけさんのサイトで見たこのケーブルを使ってみた。
なので、シャーシ外向けにはUSB-B、内側にはUSB-Aが必要なのでノイトリックNAUSB-Wは逆向きに変更した。
写真 イトリック USBレセプタクル NAUSB-WのUSB-B端子
ちなみに、協和ハーモネットUSBケーブルは、20cmの短いのもある。
ワテの場合は、30cmくらいが理想的なのだがまあ、デジタル信号なので多少長く引き回しても動作には問題は無いと思うので、50cmにした。
出力
- XLR5オス
今週は三連休だ。
平衡プリアンプの製作を行う事にした。
入力セレクターの配線と動作確認
底板も天板も自由に外せるので配線作業がとてもやり易い。
昨年作成したこの金田式DACの自作シャーシに比べると雲泥の差だ。
まあ、シャーシは既製品を買うのが良いと言う教訓かな。
自作でも良いとは思うが、工作が出来る作業環境が無いのが難点。
写真 タカチOS 49-26-23 BBの底面から内部を見る。高床式基板固定が素晴らしい。
さて、ボヤいていても仕方ないので、作業を進めよう。
まずは、ラッチングリレー式の入力セレクターの配線と動作確認を行う。
写真 タカチOS 49-26-23 BBの上面から内部を見る。緻密に計算して完璧に配置された基板。
ほんまかいな。
配線作業開始
上の写真のリレー回路にはチャタリング防止回路が入っていない。
その後、急遽作成したチャタリング防止回路をシャーシの隙間に固定した。
写真 チャタリング防止回路(中央上の五個の黒い電解コン基板)
そのチャタリング防止回路基板の出力を右側に見えるラッチングリレー式入力セレクター基板に接続(この時点では未接続、テストケーブルで実験中)。
一方、ロータリースイッチからチャタリング防止回路に5本の線で配線した。
これでロータリースイッチを回転させるといい感じでリレーが切り替わった。
なお、今回急遽追加したチャタリング防止積分回路のRとCはLTspiceでシミュレーションして適当に選んだのだが、あまり大きくするとコンデンサの充放電に時間が掛かるのでスイッチ切り替え時に、リレーが動作するまで一瞬遅れる。
現状では、ロータリースイッチを回転させても瞬時には切り替わらず、一瞬遅れる感じ。
遅れる時間は計測していないが、200~300ミリ秒とかそんな感じかな。
まあ切り替わるから実用上は問題はないが。
電源基板の切り取りと取り付け
タカスの二枚の基板のうちの一枚には、電源回路が実装されている。
ところがコンパクトなシャーシOS 49-26-23 BBにはタカス基板を二枚入れる余裕が無くなってしまった。
なので、電源回路部分を切り取って、下写真のようにフロントパネル付近に立てて取り付けた。
写真 ぺるけ式疑似±電源基板を切断した
切断してコンパクトになった基板を下図のように、フロントパネル付近の隙間に立てて固定した。
写真 ぺるけ式疑似±電源基板を縦て固定した
注意事項としては、金属製のスペーサーを使うとウッカリミスで配線がシャーシと短絡する事故が起こるので、ジュラコン樹脂製のスペーサーや、プラネジを使って取り付けた。
これで電気的な絶縁対策は万全だ。
USB-DACから5V電源を取り出す
リレー回路を動作させるためには5V電源が必要になる。
その5Vは秋月USB-DAC基板から取り出す事にした。
写真 秋月USB-DAC基板の5VとGNDを取り出す為に配線した
秋月USB-DAC基板にUSBミニBコネクタがあるが、そのすぐ近くに5Vが出ている未使用のランドを発見した。同じくその付近にGNDのランドも発見した。
ランドの穴は非常に小さいので、AWG28と言う細目の電線を使ってみたら、丁度ギリギリだが電線をランド穴に差し込む事が出来た。
あとは、実体顕微鏡で見ながら慎重に半田付けをした。
一方、取り出した5VとGNDは、下写真に示すようにシャーシにスペーサーを立てて中継端子として、そこに取り出す事にした。
写真 秋月USB-DAC基板の5VとGNDを取り出して中継端子を作った
右側の赤印が5V端子で、支柱部分はジュラコン製なので絶縁されている。
一方、左側はGNDで金属スペーサーなのでシャーシに接続している。
接続にはこの圧着端子を使った。
上の写真は代表写真なので、この型番R0.3-3Nよりも大き目のやつだ。
R0.3-3Nは実際には以下の写真のように、細い電線用の圧着端子。
図 ニチフ R0.3-3N の写真
ワテの持っている圧着工具は、これだ。
最小は0.3にも対応しているのだが、こんな小さい圧着端子を綺麗に圧着出来るのか不安だったので、圧着はやめて半田付けでやった。
そして、熱収縮チューブを被せて完了。
ラッチングリレー式の入力セレクターの動作確認
ロータリースイッチを回転させるといい感じで入力を切り替える事が出来た。
ロータリースイッチを回転すると、現在ONになっている入力回路のラッチングリレーのリセットコイルが反応して回路がオープンになり音声信号が切れる。
その直後に、新たにONになった入力回路のラッチングリレーのセットコイルが反応して回路がクローズして音が出る。
ロータリースイッチを回転させると、このようにコイルが連続してカチ、カチと二回鳴り、期待通りにセレクター回路が動作している。
なおチャタリング防止回路のコンデンサ容量が大きいと、ロータリースイッチを回した後のリレー応答までの時間が長くなる。なので余り大きな容量にしないほうが良い。ワテは4.7uFにしたが、それでも若干応答が遅れる感じ。でも実用上は問題は無いが。
アンプの電源を切って再び電源を入れた場合は、直前まで選択されていたチャンネルが再び有効になるので、その点も使い易い。要するに、ラッチリレーでは永久磁石でSet/Reset状態を保持しているので電源を切ってもその状態は保持されるのだ。
リレーなどのアナログ回路のすぐ隣にデジタル処理のICがあるのが気になるが、まあ、ロータリースイッチで切り替える時にしかデジタル回路は動作しないので、ノイズの心配などは無いだろう。
それよりは、USB-DACの5V電源はパソコンから来ている訳なので、その5Vライン経由のノイズのほうが気になる。
まあ、もし何か問題が出た場合には後で対策を検討すれば良いだろう。
なので、次の作業に進む。
XLR5入力コネクターからリレーまでの配線
ぺるけさんのオリジナル回路では、平衡入力には24KΩ抵抗を4個使って信号を減衰している。
その16個の抵抗(4個/入力 x 2入力 x 2(R,L)) =は、第一回目記事で紹介したように、タカスの二枚の基板のうちの一枚に電源回路と一緒に実装した。
でも、小型のタカチOS 49-26-23 BBには、二枚のタカス基板を並べて入れる余裕が無くなったので電源部分を切り取ってパネル背面に取り付けた事は先ほど紹介した。
一方、その基板に乗っていた16個の24KΩ抵抗は、基板に取り付けるのでは無くて、XLRコネクターの背面に出ている5つの端子に直接取り付ける事にした。
その辺りの作業は次回の第三回記事(最終回)で紹介しよう。
まとめ
ぺるけ式FET平衡プリアンプの製作過程を全三回で紹介するシリーズの第二回目の記事を執筆した。
ラッチングリレー式の入力セレクターが無事に動作したので、一安心。
リレー基板用の5V電源は、秋月AKI.DAC基板から取り出して利用した。
当初はチャタリング防止回路を入れていなかったのだが、念のために手持ちに有ったSN74HC14N(Hex Schmitt-TriggerInverters)を一個使って入力5チャンネル分のチャタリング防止回路を急遽実装した。
電源基板は、切り出して小型化してフロントパネルの背面に縦に固定した。
残る作業は、AC100VからDC24Vを生成する電源回路の自作。
そして、ボリューム、トランス、プリント基板などの配線作業だ。
つづく
全国の電子部品屋さんマップ
全国の〇〇マップ
みたいなのを誰でも手軽に作成出来るサイト「なんでもマップ」を作ってみた。
今回は、日本全国の電子部品屋さん一覧マップだ。
誰でも好きな情報を投稿出来るので、ワテが知らない各地の電子部品屋さん情報を投稿して頂きたい。
楽天、Yahooショッピングで電子部品をかなり安値で買う人向け
ワテ自作の便利サイト、
何が出来るかと言うと、
Amazon.co.jp
楽天市場
ヤフーショッピング
の三つのショッピングサイトを同時検索して、商品を価格の安い順に表示出来ると言う、お買い物支援サイトだ。
「最安価格サーチ」で、
「電解コンデンサ」をかなり安値で探したい人は こちらから >
「東芝 トランジスタ」をかなり安値で探したい人は こちらから >
ワテ渾身の力作のかなり安値ショッピングサイトです。
コメント