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【ワレコのDIY】エコキュートの貯湯タンクに屋根を自作した【ポリカボネート波板仕上げ】】

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ワレコ
ワレコ

DIY業界の変人・心配性・神経質と呼ばれているワテである。

エコキュート貯湯タンクが雨晒しなので気になって気になって夜も寝られない。

と言うのは嘘で、毎日8時間以上は熟睡している。

当記事では、先日自作したエコキュート室外機用の屋根の第二弾として、貯湯タンクにも屋根を付けたのでその作業過程を紹介したい。

結論としては費用1万円程度でいい感じの屋根が完成した。

では本題に入ろう。

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エコキュート貯湯タンクの屋根をFusion360で設計

下写真がエコキュート貯湯タンクの現状だ。

写真 雨晒しのエコキュート貯湯タンク

エコキュートの貯湯タンクや室外機は雨晒しでも問題は無い。しかしながら鉄板の筐体は雨に濡れると表面にゴミや埃の汚れが付くし、光沢のある金属ネジは表面がくすんで来る。

上写真では先日自作したエコキュート室外機の屋根が写っている。素晴らしい出来栄えだ。

さて、DIY業界の超神経質と呼ばれているワテはエコキュート貯湯タンクにも屋根を付けることにした。

まずは高性能な3次元CADであるAutodesk社製Fusion360を駆使して「エコキュート屋根3Dモデル」を設計した(下図)。

 

図 Autodesk社製Fusion360で「エコキュート屋根3Dモデル」を設計した

幾つかの案を検討したが、最終的には上図の構造に決定した。

エコキュート貯湯タンクや室外機は屋根は無くても良い

なお、エコキュートの貯湯タンクは通常は我々が何も操作する必要は無いが、もし故障した場合には業者さんに点検や修理を依頼する場合も有りうる。

その際に、ワテ自作の屋根が点検作業の障害になると困る。

例えばエコキュート貯湯タンクの正面扉がもし冷蔵庫の扉のように左右どちらかに開く構造だと、ワテが設置した木造構造物に干渉する危険性がある。

DIY業界の超神経質&心配性のワテとしては、三菱電機さんに電話してその点を確認した。

その結果、三菱電機さんの回答では、「エコキュート貯湯タンクの点検では正面下部の点検用小窓を使う。もし前面パネル全体を外す場合には冷蔵庫扉のように開くのでは無くて、数か所のネジを外して金属パネル全体を外す。」と言う主旨の回答を頂く事が出来た。

なので、上図のような木製骨組みの屋根を製作しても障害にはならないと判断した。

それとエコキュート貯湯タンクに屋根を付けると言うワテに対して三菱電機さんのアドバイスとしては「エコキュート貯湯タンクや室外機は雨晒しでも問題は有りません。もし屋根を付けるとしても、密閉するような構造は避けて下さい。」との事だ。

なるほど、そう言う事か。

ちなみに三菱電機さんには以前に換気扇設置の際にも電話で質問をしたが、その時にもワテのヘンテコな質問に対して詳しく教えて頂くことが出来た。

三菱電機さんのサポートは素晴らしい。

製作手順を検討する

屋根製作の最大の難関は、ポリカボネート波板を張る作業だ。

一般的には梯子などで屋根の上に登ってポリカボネート波板を傘釘で固定するのが普通だろう。

しかしながらワテの自宅には大型の梯子は無いし、屋根設置場所も込み入っていて狭いので高所に登って作業するのは危険が伴う。

そこで屋根に登らずにエコキュート屋根を完成させる手順を検討し、以下のように行う事にした。

  1. 屋根の下支えとなる三本の横木(2×4)をブロック壁面を利用して固定する
  2. その横木に屋根を傾斜固定する部材(左右2箇所)を固定
  3. 事前にポリカボネート波板に横木4本を傘釘固定
  4. そのポリカボネート波板を傾斜部材の上に載せる
  5. 各部をコーススレッドで固定して完成

これなら屋根の上に登って波板を固定する作業を無くすことが可能だ。

では、製作作業を写真を交えて紹介したい。

エコキュート貯湯タンクの屋根の部材を準備する

L型金具で屋根を支える

屋根を支える三本の横木は杉2×4材(2000mm)を採用した。

写真 屋根の支えに使う杉2×4材(端部はあとで塗装しにくいので油性ニスをスプレー塗布した)

当初はこの杉2×4材を三方にあるブロック塀の上に載せて設置する予定であった。

その方法が簡単ではあるが、欠点としては2×4材の断面が塀の外側から見えるので美観の点で劣る。

DIY業界の超神経質と呼ばれているワテとしては、美観にはトコトン拘りたい。

そこで下写真の金具を購入した。

写真 ダイドーハント DAIDOHANT  ブロンズ マルチ金物 L型

この鉄製金具は (W)40x(A)45x(B)90mmなので下写真のように2×4材断面(38×89)にほぼぴったり合うのだ。厚みは3.2mmなので強度も十分ある。

写真 ダイドーハントL型金具を杉2×4材断面にコーススレッドで固定

このダイドーハント製のマルチ金具はユニクロメッキ、黒塗装、ブロンズ仕上げなど数種類あるのだが、今回は杉材の色に近いブロンズ仕上げを選択した。

この金具をブロック塀に引っ掛けるが、金属表面がブロックで擦られるとブロンズ仕上げに傷が付く。その結果、傷の部分から金属が腐食して数年後に荷重に耐えられなくなり剪断破壊するのでは無いかと心配になり食事も喉に通らない日が数日続いた。

と言うのも嘘で、毎日盛々食っている。

そこでワテが採用したアイデアは下写真のように100均ダイソーのジョイントマットを帯状にカットしてL型金具に貼り付ける作戦だ。 

写真 ジョイントマットをカットしてL型金具に接着

ボンドGPクリヤーをジョイントマットと金具の両面に塗布した。

写真 ボンドGPクリヤーを塗布した金具(このあとでヘラで薄く塗り拡げた)

ジョイントマットと金具に塗布したボンドを20分ほど乾かしたあとで貼り合わせて、下写真のようにクランプでしっかりと圧着して貼り合わせた。

写真 L金具にクッション材を接着

貼り付け完了した写真を取り忘れたが、このあとで設置作業で登場する。

なお、L金具には上写真で示すようにΦ8mmくらいの穴が開いているので、必要ならこの穴を利用して金具をブロック塀に固定する予定だ。

ブロック塀にはM6のオールアンカーなどを埋め込めば良い。

M6サイズのオールアンカーの下穴径は6.4mmなのでL金具のΦ8mm穴からコンクリートドリルであとからでも下穴を開けることが可能だ。

ここまで緻密かつ入念に検討してL型金具を採用したのだ!

DIY業界のダンドリくんと呼ばれているワテである。

杉35×35材をスライド丸のこでカットする

2×4材の支え構造の上に屋根傾斜部を載せる。

それらの部材はホームセンターで購入した軽量の杉材(35x35x2000)を数本使う。

同じ寸法の部材の切り出しは下写真のように卓上スライド丸のこで一気に四本切断する。

写真 卓上スライド丸のこは正確な切断には最適

卓上スライド丸のこを使う際は左右に十分な広さの台座があれば良いが、そんな理想的な作業環境は狭い部屋では確保し辛い。

その結果、上写真のような長い部材を切断する場合には荷重が一方に偏るので部材が傾斜してしまう。

そこでワテの場合には、下写真のように部材の左側(写真には写っていないが)に木片を入れて傾斜を無くすように調整している。

写真 長い部材は切断前に部材の傾斜を0度に調整しておく

そしてデジタル角度計を使って傾斜0度で有ることを確認してから切断するようにしている。

写真 デジタル角度計を使って部材の傾斜が無いことを確認後に切断する

下写真のようなマグネット付きの小型角度計は一つ持っておくとDIYで役立つ。

木部保護用の油性塗料を塗る

いつもは手入れが簡単な水性塗料を使うワテであるが、ホームセンターで安売りしていた油性塗料を塗布する。

写真 木部保護用の油性塗料を塗る

下写真のように全ての部材に塗装した。

写真 エコキュート屋根用の全ての部材に塗装した(油性)

なお、木材の四面に塗装するためには木材を空中に浮かせて置く必要がある。ワテの場合は上写真のように木片を台座にして部材を浮かせておいて塗装した。

作業台が狭いのであまり綺麗には塗れなかったが、数時間後にもう一度上塗りして合計二回塗った。

油性塗料は手に付くと石鹸で洗っても落ちにくいので、使い捨てゴム手袋がお勧めだ。

エコキュート貯湯タンクの屋根を製作する

屋根の木製骨組みを組み上げる

作業で使う脚立は以下のようなやつだ。

下写真のようにL金具を端に付けた2×4材を左右のブロック塀に引っ掛けた。

その2×4材にT字型になるように2×4材を固定し、その上に屋根傾斜部の部材を仮固定している。

写真 屋根の木製骨組みの組み立ての様子

上写真では、傾斜部材の角度やそれを支えている縦棒の高さを現物合わせで調整している作業を示す。

左右の支えの部分は下写真のようになっている。

写真 ブロック塀にL型金具で引っ掛けている2×4横木

下写真の白い厚紙は横木をスライドさせて位置合わせする為に入れている。

写真 ブロック塀にL型金具で引っ掛けている2×4横木

白い厚紙が無いとブロックの凹凸にクッション材が噛み合ってしまうので動かすことが出来ないのだ。それを解決するために厚紙を挟んだら自由に滑らせる事が出来た。

完璧なアイデアだ。

この厚紙は作業完了後に取り除く。

 

さて、屋根傾斜部を組み上げる際の最大の難点は屋根傾斜角度を何度にするかと言う点だ。

事前の測定で傾斜の角度は15度で設計しているが、こればっかりは実際に設置してみて最適角度を現物合わせで割り出すしか無い。

傾斜部の上に張るポリカ波板がエコキュートの上部に干渉すると困るし、風呂場の屋根の庇(ひさし)の下にうまい具合にポリカ波板が収まる必要もある。

上写真のようにクランプで支え棒を仮固定しておいて、傾斜部材の最適位置を入念に目分量で決めて最終的には14度くらいになった。

下写真のようにエコキュート右側に1つ目の傾斜部が完成した。

次にエコキュート左側にも同じ傾斜部材を取り付けるのだが、写真でも分かるように左側はエコキュート本体とブロック塀が近いので作業がやり辛い。

写真 エコキュート右側に屋根傾斜部材の固定完了

下写真がその狭い隙間だ。

写真 エコキュート左側の狭い隙間(傾斜部材取り付け後)

そこで下写真のように左側部材は予め風呂場の床の上で組み上げた。

写真 屋根傾斜部の左側部材は風呂場で組み上げた

既に右側傾斜部材は組み上げ済なので、同じものを作るだけだからこの作業は簡単だった。

その左側傾斜部材を下写真のようにエコキュート貯湯タンク左側のブロック塀との隙間に設置した。

写真 左側傾斜部材をエコキュート貯湯タンク左側のブロック塀との隙間に設置

上写真のように左右の傾斜部材を取付完了した。

ここまでの作業でも、高さ1メートルほどの小型の脚立の上に立って作業すれば問題なく作業が出来た。

ただし、作業場所が狭いのと、風呂場の扉が外開きなので扉を開けたままだと作業に邪魔になる。

部材や工具を風呂場に置いていたので、何度も扉を開閉するのが非常に面倒であった。

屋外で作業をするなら例えば下写真のような腰袋やツールキャリーバッグがあると便利だなと言う点に気づいた。

上写真のツールバッグを買っておけば自動車DIYでポリッシャーでガラスを磨くなどの作業を行う時にも活用できそうだ。

ポリカ波板を屋根傾斜部に載せて固定する

次はポリカ波板に四本の横木を傘釘で固定した。

写真 ポリカ波板(幅1105×1500)に横木4本を傘釘で固定

通常ならポリカ波板を屋根の横木の上に載せてから屋根に登って傘釘を打つだろう。

でもそれはワテの場合には困難だった。

高所に登るための長い梯子は無いし、作業場所が狭いので屋根の上に登るのも危険。

その問題を解決するためにワテが考えたアイデアが上写真の事前にポリカ波板に横木を固定する案なのだ!

そのポリカ波板を先程組み上げておいた二本の傾斜部材の上に載せる。

そして下側からコーススレッドで固定したのだ(下写真)。

これらの作業も1メートルほどの低い脚立の上で作業している。

写真 ポリカ波板に固定した横木を屋根傾斜部材にコーススレッド固定

完璧や!

ワテ考案のポリカ波板に横木を固定しておいてから屋根の上に載せる手法は「あとのせラクラク方式」と呼んで頂きたい。

ちなみに日清食品 どん兵衛 天ぷらそばの「あとのせサクサク」は美味い。

なお、下写真のように下側からコーススレッドをねじ込む作業がやり辛い箇所もある。

写真 下側からコーススレッドをねじ込む作業がやり辛い箇所

その場合には上写真のように、超小型のドライバーを使って手回しでコーススレッドをねじ込んだ。

柔らかい杉材を採用したので手回しドライバーでも65ミリコーススレッドをきっちりとねじ込む事が出来た(下写真)。

写真 手回し小型ドライバーで下側からコーススレッドをねじ込んだ

下写真は今回の作業で最もやり辛い箇所だった。

エコキュート貯湯タンク左側のブロック塀との20cmほどの隙間に設置した左側傾斜部材とポリカ波板横木との固定作業だ。

写真 左側傾斜部材とポリカ波板横木との固定は金具を利用(作業は夜まで続いた)

この部分は今までのようにコーススレッドをねじ込もうとしても、周りにいろんな障害物があるので下側からはインパクトドライバーが扱えない。

例えば下写真のような工具を持っていれば作業は出来たかも知れない。

でも持っていないし、脚立が低いので手も届きにくい。

そこで下写真の金具を買ってきて自分で加工したのだ。

写真 ステンレス製の金具を買って来た

この金具の下半分を下写真のように万力に固定する。

写真 金具を万力に固定する

下写真のように金具の上半分は二個の端材で挟んでクランプ固定する。

写真 金具の上半分は二個の端材で挟んでクランプ固定

上写真では見えないが、金具の中央部分の2cmほどは捻るための部分なので万力やクランプでは挟んでいない。

この状態で下写真のように黄色クランプを90度回転させて金具を捻った。

写真 黄色クランプを90度回転させて金具を捻った

下写真が完成形だ。

写真 自作した捻じれ金具

完璧や!

この手の捻じれた金具は大きめのホームセンターに行けば売っているが、ワテの近所のホームセンターには幾つか有ったがサイズやネジ穴が合わなかった。

そこで自作したのだ。

この金具を固定するために、下写真の30cmの長いビットをインパクトドライバーに取り付けて、どうにか固定することが出来たのだ。

完成したエコキュート貯湯タンク屋根

下写真に完成した屋根を示す。

写真 エコキュート貯湯タンクの屋根が完成

下写真のようにポリカ波板は既存の屋根下側に15cmほど入り込んでいる。設計通りだ。

写真 エコキュート貯湯タンクの屋根が完成

ポリカ波板は幅1105x長さ2000を買ってきて、500mmを室外機の屋根に使った。

残りの幅1105x長さ1500のポリカ波板を今回のエコキュート貯湯タンク屋根に過不足無く全部使い切ったのだ。気分爽快だ。

なお、この屋根の上に雪が降り積もった場合にどうなるかは今年の冬に確認する予定だ。

ワテの自宅は雪国ではないので雪が多い年でも20cmくらいしか積もらない。それくらいの積雪なら壊れないような部材を使って骨組みを組んでいるのだが(勘と経験で)。

もし50cmとか1メートルも降り積もるような豪雪地帯の人は、雪の重量でポリカ波板が破損するかもしれないのでこまめに雪下ろしをすると良いだろう。

まとめ

ワレコ
ワレコ

柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺(正岡子規)

牡蠣食えば腹が鳴るなり大惨事(数回経験あり)

当記事ではワテの自宅のエコキュート貯湯タンクにDIYで屋根を取り付けた作業過程を紹介した。

計画を立案したのが二ヶ月ほど前だ。

時間が有る時にFusion360を使って設計図を描いたり、屋根に登らずに作業する手順を検討したり、大判サイズのポリカ波板を売っているお店を探したりと、少しずつ準備を進めていた。

そしてそれらの作業が全て完了したので、先日のスポーツの日(10月の第2月曜日)に一気に組み上げたのだ。

冒頭で紹介した作業手順に沿って作業した結果、大きなトラブルもなく約半日で完成した。

最大の難所は屋根傾斜部材の固定時に角度や高さを微調整する作業と、金具を自作して屋根を固定した作業の二点が挙げられるが、その難所も自称DIY達人のワテは難なく克服することが出来たのだ。

やはりDIY成功の可否は事前の段取りでほぼ決まると言っても良いだろう。

DIY業界の変人・心配性・神経質と呼ばれているワテであるが、今後はここに「段取り上手」が加わるのだ。

DIY業界の変人・心配性・神経質・段取り上手と呼んでくれ!

段取りをきちんとやるとDIYは成功する。

ダンドリーキチンだ。

段取り上手な臆病者(ダンドリーチキン)では無いぞ。

なんのこっちゃ。

もう訳分からん。

(続く)

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