ワレコ
砥石の面直しに付いて調べていて
アトマ
という用語がヒットした。
何やねん?
と言うのが第一印象だった。
当記事では、ワテが使っている砥石の面直しをする為に、ネット通販で購入した「アトマ」の紹介と、アトマを使って実際に面直しをした過程を紹介したい。
結論としては、「アトマ」は砥石で刃物を研ぐ人には必須のツールだ。
では、本題に入ろう。
砥石の平面出し(面直し)とは何か?
長年使い込んですり減った砥石の研磨面は凹んでいる。
そんな砥石で刃物を研ぐと、刃先が丸まってしまって鋭い切れ味は戻らない。
あるいは、鉋や鑿など刃先を真っ直ぐな直線に仕上げなくてはならない刃物は、平面が出ていない砥石で研ぐと湾曲した刃先になってしまう。
と言う事で、定期的に砥石の平面出しを行う必要があるのだ。
砥石の平面出しをやる前に、ワテが使っている砥石を紹介したい。
まあそんなのに興味無い人は飛ばしてください。
ワテが使っている砥石
鉋や包丁を研ぐのが好きなワテであるが、砥石は六個くらい持っている。
まあ、通常は中砥の1000番くらい、仕上げ3000~6000番くらいを持っていると足りるだろう。
天然砥石は高いので人造砥石で十分だ。
ワテの場合は、通常は以下の二種類の砥石で刃物を研ぐ。
でもやっぱり砥石は天然ものがいいなあ。
ワテも安いやつだが天然物の砥石を何個か持っている。
砥石の平面出しのやり方
さて、長年使い込んだ砥石の研磨面は中央が窪んだ凹型になる場合が多い。
そこで必要になるのが砥石の面直しだ。
つまり、砥石の表面を研磨し直して、平面に仕上げるのだ。
面直し用の専用工具を持っていない場合には、例えば下写真のようなコンクリートブロックの上で砥石を削る人もいる。
まあ、荒っぽいやり方だが、この方法でもかなりいい感じの平面出しが出来る。
しかしまあ、ワテの場合は、この所、本格的にDIYを趣味としているので、使う刃物(鉋、鑿)の刃先を高精度に研ぎたいのだ。
まずは砥石の面直しをバッチリやりたいのだ。
そこで砥石の面直しを行える専用器具について調査してみた。
アトマ?
そうすると、「アトマ」とか言う用語がヒットする。
一体全体「アトマ」とは何なのか?
「アトマ」は「アメマ」の親戚なのか?
どうやら違うようだ。
アトマとは、ローマ字では、
ATOMA
と書いて、「アッ!という間に研げる!」を略したのが「アトマ」らしい。
要するに、アトマとは砥石の平面出し器具の商品名なのだ。
鑢(ヤスリ)とか砥石で有名なツボ万さん(本社:広島県呉市)の登録商標のようだ。
そう言う事か!
てっきり英語かフランス語で何か砥石の事をアトマとか言うのかと勘違いしていたワテなのだw
なお、アトマは元々はツボ万さんが得意とするダイヤモンド砥石製造技術を使って製作した刃物研ぎ砥石なのだ。要するにダイヤモンド砥石という事になる。
ところが、そのアトマダイヤモンド砥石を使って、一般の砥石を修正する面直し用途に使う人が非常に多くて、アトマと言えば面直し用のダイヤモンド砥石と言う認識が世間に広まったようだ。
なので、必要ならアトマを使って刃物を研いでも良いのだ。
ツボ万のアトマを使う
まず、ツボ万のアトマを買った。
ツボ万アトマには幾つかの種類がある。
ツボ万アトマの紹介
ワテが買ったのが下写真の「ツボ万 アトマエコノミー本体 中目 ATM75-4E」だ。
上写真のアトマ中目は、ネット検索して幾つかの砥石屋さんとか刃物砥師さんのホームページを見た限りでは、荒目、中目、細目、極細目のうち、中目が最も汎用性が高い感じの紹介記事が多かったのでワテも中目を買ってみた。
しかしまあ、上写真のアトマエコノミー本体は、アルミの台座にシート状の中目砥石が両面テープで貼り付けてある。実売価格で六千円前後だ。結構高いぞw
それなら、似たようなアルミブロックをどこかで安く入手して、そこにアトマの交換砥石シート(ツボ万さんではそれを替刃と呼んでいる)を買って自分で貼り付ければ同じだし、安く作れるんじゃないのか?
ところがそうは問屋が卸さない。
アトマ替刃が高いのだ
例えばワテが買ったツボ万 アトマエコノミー本体 中目 ATM75-4Eは、アルミベースに中目替刃が貼ってある。
その中目替刃は単品でも購入可能だ(下写真)。
この替刃単品でも五千円弱なので、アルミベースは二千円弱の計算になる。
実際、ツボ万さんではこのアルミベースも単品で販売しているのだ。
と言う事で、結論としては、ツボ万アトマを買うなら、ワテが買ったツボ万 アトマエコノミー本体 中目 ATM75-4Eを買っておけば間違い無いだろう。
なお、あと千円くらいプラスすれば取っ手付きのタイプがある。
予算がある人はこの取っ手付きがお勧めだ(取っ手は取り外せないようだ)。
なお、ワテが買った取っ手無しのタイプでも実用上は問題は無かった。
ただし、毎日多数の刃物を研ぐ必要がある大工さんとか刃物研師さんの場合には、取っ手付きのほうが扱い易いのでお勧めだ。
あるいは、取っ手無しタイプのアルミベース裏側に何か木片でも貼り付けて持ち手にすれば良いだろう。
あるいは、アルミベースの裏側には、砥粒の違う替刃を貼っておけば両面を使う事も出来る。
アトマ替刃は砥粒の違いで四種類ある
アトマ替刃は砥粒サイズ#140から#1200まである
荒目 | #140 | ツボ万 アトマ 替刃 荒目 |
中目 | #400 | ツボ万 アトマエコノミー替刃 中目 |
細目 | #600 | ツボ万 アトマエコノミー替刃 細目 |
極細目 | #1200 | ツボ万 アトマエコノミー替刃 極細目 |
ワテみたいな趣味のDIYで木工をやっている人なら、替え刃を張り替える必要になるほどアトマを使い込む事は無いだろう。
たぶんワテが買った中目アトマなら、今後十年くらいは研摩性能が落ちないと思う。
と言うのは、先日、実際に中目アトマを使って幾つかの砥石の面直しをやってみたのだが、中目アトマを十往復くらいしただけで、ワテの砥石の凹んでいた研磨面がいい感じの平面に戻ったので。
要するにアトマは切れ味と言うか研ぎ味がすっごくいい感じ。かつ、少し研いだくらいではアトマ側の研磨面が大きくすり減っているような印象は全くないし。
ワテのような趣味のDIYで使う程度なら、アトマは半永久的なんじゃ無いかと思うくらい、しっかりした研摩性能を感じた(ワテの印象)。
それと、もし大きく凹んでいる砥石を修正したい場合には、全部アトマで削るのではなくて、最初はコンクリートブロックなどを使って粗削りしてから、最後の平面仕上げをアトマでやるとアトマを長持ちさせる事が出来る。
と言う事で、無事に所有砥石の平面出しが終わったので、次は鉋、鑿、包丁などの刃物研ぎ作業に取り掛かりたい。
鉋の台直し
さて、鉋の刃を研ぐ作業を行っても、鉋台の平面が出ていないと鉋は性能を発揮できない。
腕の良い大工さんが良く手入れされた鉋を使って木材を薄くヒラヒラの削りカスが出るくらいに上手に削っている動画を良く見る。
そこで必要になるのが、台直し鉋あるいは立鉋と呼ばれる特殊な鉋だ(下写真)。
ワテの場合は、台直し鉋は持っていない。
あるいは、鉋台の面直し器も販売されている(下写真)。これは平面精度が良い分厚いガラス板に紙ヤスリが貼ってあるのだ。
まあ台直し鉋はワテの場合は使った事が無いので、どちらかと言えば上写真のような専用器具を使って鉋台を平面研摩するほうがワテには向いているかな。
程度も悪くないし、替えの紙ヤスリが数枚付属していて約千円と安かったので試しに買ってみたのだ。
まだ使っていないが、今後、使ってみて別の記事でその使い勝手など紹介したい。
あるいは、下写真のような平面確認やカンナ下端の仕上げに使う専用のツールもある。
ワテは使った事が無いが。
まとめ
ワレコ
砥石の世界は奥が深い。
天然物の砥石なんて、ピンからキリまであるが高い物だと数百万円の世界だ。
そんな砥石は勿体なくて使えないだろう(ワテの場合)。
まあ道具なんて使ってなんぼだ。
ワテの場合、何かを大切にコレクションするなんて趣味は無いので、買った物はどんどん使い倒すようにしている。
そして、ワテ自身もいつか宇宙の塵になるのだ。
当記事では、ワテが最近買ったツボ万 アトマエコノミー本体 中目ダイヤモンド砥石に付いて調査して紹介した。
木工DIYをやる人なら刃物研ぎは必須の作業なので、砥石の平面出しは良い作品を作るためには必ず必要になる。
もし平面出しをしていない砥石を長年使っている人は、このツボ万アトマをお勧めしたい。
自称DIY達人のワテが使ってみた印象としては、物凄く便利。
砥石の歪んだ研磨面が簡単に平滑化出来るのだ。
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