写真 ワテが欲しい物リストに入れているやつ
レーザー墨出しは日本製は何万円もするが中華製なら数千円だ。性能が同じなら安い方が良いだろう。
あと、KiCADを使ってプリント基板を設計するとかVisual Studioで各種のプログラミングをする場合に、大型ディスプレイが欲しいのだ。現状では、ディスプレイが一枚なので何かとやり辛い。
でも、昨年末に高い買い物をしたので、当面は出費を押さえたい。中古を買うかな。
ワテが買った高い買い物は下記事で紹介している白光の半田付けステーションFM-206だ。
この半田ステーションを設置する為に、ワテの半田付け机を改造して半田付け作業環境を使い易くしたのだ。
当記事では、その製作過程を紹介したい。
結論としては、なかなか良い感じの半田付けワークベンチが完成したが、今後、更なる改良を加えたい。
では、本題に入ろう。
ワテの電子工作ワークベンチの半田付け環境を改善する
下写真が現状のワテの作業机だ。
多数のガラクタ、工具、その他訳分からんものが多数、作業机の上に山積みされている。
写真 2021年1月22日以前のワテの電子工作ワークベンチの様子
あかんがな。
さて、下写真のようにこのワークベンチの天板に乗っていた全ての物を撤去した。
写真 2021年1月23日以降のワテの電子工作ワークベンチの様子(改善作業開始)
この机は山金工業(YamaTec)作業机で、幅1500x奥750x高さ750だ。
天板はメラミン樹脂製のアイボリー色。数年前に購入して自分で組み立てた。
アマゾンにも似た様なワークテーブルを売っている。
さて、その作業机の上に切り売りの安っすいカーペット(天板保護目的)とダンボールを敷いてその上で半田付け作業をしているのだが、半田のフラックスが溶けて発生する煙(ヒューム)には大量の有毒物質が含まれている。
その煙を排煙する為に、下写真のように机の正面に設置したスチールラックまでΦ150のアルミフレキダクトホースを配管している。
写真 作業机の正面まで配管済のアルミフレキダクトΦ150
上写真のアルミフレキダクトの位置は、ダンボールの中央付近(半田付けする場所)から水平距離で数十センチ離れているので、この状態では排煙効果が低い。
アルミフレキダクトの配管作業の詳細は以下の記事で紹介している。
そこで、下写真に示す換気フードを自作した。
その製作過程は、以下の記事で紹介している。
ワークベンチの天板を大型化して使い勝手を良くする
さて、この換気フードを設置するのだが、その前にワークベンチも改良する。
下写真に示すように、ホームセンターで幅1500x奥900にカットして貰ったラーチ合板12ミリを山金工業ワークベンチの上に載せた。
ワテの場合、いつもなら針葉樹合板を買う事が多いのだが、今回はホームセンターでたまたま見付けたラーチ合板と言うのを使ってみた。針葉樹合板と比較して重量があり(とは言ってもラワン合板ほどは重くない)、表面も節がなくて綺麗だったから買ってみた。値段も1200円くらい。
同じく、ホームセンターで杉角材 2000x45x45 を一本買って来た。節無しの柾目で表面プレーナー仕上げで一本300円なので安いと思う。
その角材を1500ミリに卓上スライド丸ノコでカットして、ラーチ合板(1500x900x12)と同じ長さにした。
そして、下写真に示すように角材をラーチ合板の一端に貼り付けた。
接合には木工用ボンドを使い、F型クランプで固定する。
このF型クランプは100均ダイソーの200円商品だが、ワテの場合8個買って木工に活用している。
写真 杉角材(1500x45x45)の柾目が美しい
ちなみにワテが使っている指金や物差しの一部を紹介したい。
この中で、最も小ぶりの指金は下写真のシンワの製品だ。
上の製品はストッパーを使う事で色んな応用が出来るが、最も便利なのは板材の端から何ミリと言う位置に線を引くなどがやり易い。
かつ、ストッパーは取り外し可能で、厚さ2mm、巾20mmの指金なら他の製品にも挿して使える。
実際に、上写真の最も大きな500ミリ指金も厚さ2mm、巾20mmなので、このストッパーを挿して使う事が出来る。あるいはストッパーだけでも単品販売しているので、追加で買って500ミリ指金専用に使おうかなと検討中だ。
ラーチ合板と杉角材の接合が数時間後に乾いたので、その角材の側面に木工用ボンドを塗って、下写真のように幅1500x高さ300x厚12ミリの針葉樹合板を貼り付けた。
写真 杉角材(1500x45x45)の側面に針葉樹合板を木工用ボンドで貼り付けている様子
さて、これで天板が完成した。
自作大型木製天板をワークベンチ天板に載せる
この天板をどのように使うかと言うと、下写真の山金工業ワークベンチ(幅1500x奥750)の上に載せるのだ。
写真 ワテのワークベンチは山金工業製(幅1500x奥750x高750)
そのままラーチ合板製天板をこのワークベンチの上に載せても良いのだが、ラーチ合板の裏面は節が多数あり、ざらついているので、念のためにダイソーで買ったアルミシート(100円)を敷いてみた。
下写真のようにポリエチレンシート(厚さ1ミリくらい)をメラミン天板側にしてアルミフィルムを上に向けてみた。深い意味は無い。
その上に先ほど完成した木製天板を載せた(下写真)。
ダイソー保温アルミシートの別の効果
山金工業のワークデスクの上に敷いたアルミシートが意外な機能を発揮したのだ。
それは、上に載せた木製天板は奥行900、山金は750なので、150ミリの距離だけ木製天板を前後にスライドさせられるのだ。
アルミ面は摩擦が少ないのでその上に載せた木製天板は軽い力で移動出来る。
なので、例えば部屋を掃除する時に木製天板が邪魔なら天板を奥に150ミリ押し込めば良い。
あるいは、逆に、広々とした作業場所が必要なら木製天板を手前に150ミリ引っ張り出せば良いのだ。
完璧や!
なお、上写真で示すように、木製天板の右側には24ミリ厚の針葉樹合板の端材が有ったので、側板として張り付けてみた。
この側板の期待する効果としては、物が落ちるのを防止する目的と、上部に設置予定の換気フードの吸引効率を上げる目的で付けてみた。
ラーチ合板天板、杉角材、針葉樹合板背板の接合は木工用ボンドだけで行ったのだが、この24ミリ針葉樹合板側板の固定は木工用ボンドだけだとクランプし辛かったので、3ミリのスリムコーススレッド25ミリも併用した。
同じ側板がもう一枚余っていたので、天板左側にも側板を付ける案も有ったのだが、まあ現状では机の右側付近で作業する事が多いので、取り敢えず右側だけに側板を貼ったのだ。
自作の換気フードを取り付ける
さて、下記事で紹介した自作の換気フードを配管する作業を開始した。
下写真に示すように、Φ150ボイド管を30cmに切った筒の中に、アマゾンで購入したパイプファンを挿入した。
特徴としては、内径Φ150mmのパイプの中にすっぽりと入る大きさなのだ。
このΦ150パイプファンは、下記事で壁のΦ150穴からワークベンチ正面までアルミフレキダクトとボイド管で配管作業をした時に一台購入してみて、壁穴付近のボイド管の内部に取り付けている。
今回、なるべく排煙能力を高めたいので、もう一台同じ電動パイプファンΦ150を追加購入して、上写真のようにワークベンチ側にも取り付けたのだ。
まあ車で言えばツインターボみたいなもんか。それも直列タイプ。
下写真にそのΦ150パイプファンを示す。
上写真のように、ボイド管の側面に切り込みを入れてファンの電源コードを挿し込む。そしてこの後パイプファンをボイド管の中に挿し込んだ。
配管の継手の箇所をアルミテープで固定した
壁穴からアルミフレキダクトとボイド管で配管して、部屋のコーナー部分で再びアルミフレキダクトに接続している部分を下写真に示す。
これらは天井付近にあるので、写真上に少し見えているのがエアコン、下側のアイボリー鉄板はスチールラックの天板だ。
このアルミフレキダクトの左側部分がラック背面を下がって行って、スチールラックの棚板の隙間を通ってワークベンチところまで配管してあるのだ。
さて、下写真にワテが自作した換気フードを示す。
その裏側は下写真の通り。
そして、この換気フードを電動ファンを内蔵させたΦ150ミリボイド管に接続した(下写真)。
これで、シーケンシャルツインファン方式の排煙システムは完成だ。
白光ハンダマルチステーションFM-206を設置した
この環境に、先日購入した白光FM-206を設置した。
FM-206本体は半田換気フードの右隣りの隙間に設置出来る。まるで誂えたかの如く、ピッタリと隙間に収まっている。まあ誂えた訳だが。
上写真のように、三台の半田ごてのうち良く使うコテ(FM-2027)は手前において、他の二本のコテは、側板付近に縦列駐車のように設置した。側板を付けたおかげで、コテやコテ台がワークベンチから落っこちる事故を防ぐ事が出来る。素晴らしい。
かつ、上写真のようにテスターを換気フードの傾斜面に設置する事で、丁度ワテの正面にテスターが来るので視認性が良い。完璧なデザインと言っても良いだろう。
下写真に示すように、ワテ自作の引き出し式の実体顕微鏡スタンドも問題無く使う事が出来る。
これで全ての作業が完成した。
あとは動作確認だ。
換気フードの排煙機能を試す
換気フードを下側から撮影してみた(下写真)。
ちなみに、上写真で棚板の下を通っているスパイラルケーブルで巻かれた数本の紅白ケーブルはスピーカーケーブルで、右側に置いたパワーアンプを左側の部屋壁際に置いているスピーカーを接続する為に配線したものだ。現状では使っていないので取り外す予定だ。
さて二台の換気ファンの電源をオンした。ファンの動作音の騒音レベルは不明だが、元々動作音は静かで、かつボイド管の中に入れているので、動作音はそんなに大きくは無い。
下写真に示すように、コテ先で半田を溶かしてみた。
その結果、換気フードの真下で発生した煙はほぼ全て換気フードに吸い込まれて行く。
下写真に示すように、大量の煙が発生しても、換気フードの真下で作業する限りは、かなり効率よく排煙出来ている。
一方、下写真に示すように、作業台の手前でプリント基板に半田付け作業を行うと、発生する煙は一部が換気フードに吸い込まれて行くが、半分くらいはそのまま上昇して部屋に拡散している感じ。
上写真あるいは下写真において、プリント基板と換気フードの位置関係は、基板中心位置と換気フード穴中心位置は水平方向に20cmくらい離れている。
プリント基板中心位置は、テスターが乗っている塗装コンパネの端の部分の丁度真下の辺りに来ている。
なので、上写真のようにプリント基板が換気フードの真下から20cmほど手前に来る辺りが通常の半田付け作業状態なので、現状では発生した煙の半分くらいしか排煙出来ていない事になる。
あかんがな。
ここまで一片のミスも無く完璧な作業を行って来たと言うのにwww
まあ、現状では換気フードの真下は360度全方向に空間が広がっているので、手前で発生した煙の換気効率が悪いのは分かる。
なので、例えば改善策としては、換気フード真下の左右や後方に何らかの壁状の板を貼るなどして、手前で発生した煙のみを吸引出来る構造に改良すれば良さそうだ。
それは今後の課題にしておく。
あと、電動ファンは直列に二機設置したが、上で説明した改良を換気フードに施せば、電動ファン一台だけでも十分な排煙能力があるかも知れない。まあ、ファンが二台なら強力なのでこのまま二台方式で使う予定だが。
ワテ工夫の半田付け便利グッズの紹介
さて、話変わって下写真に示すようにワテの場合は作業台の上に亜鉛メッキ鋼板(俗にトタン板)を敷いている。その上にダンボールを敷いて各種の工作を行っている。
写真 久宝金属製作所 電気亜鉛メッキ鋼板(品番H7581)
まあ、鉄の板なら何でも良いので、ブリキ板、トタン板、100均のステレス製の大き目の皿など、何でも良いだろう。あるいは大型のホームセンターへ行けば、建築資材売り場に厚さ3ミリくらいの鉄板が各種のサイズにカットされて売られているのでそれでも良いだろう。値段も40cm角くらいで1000円程度だ。
この鉄板を作業台の上に敷いている。
そうすると、100均で買ったマグネットフックが吸い付くので、下写真のように電線を押さえ込んで固定して、かつ、木片を使って電線を上向きににしてやれば電線に半田メッキをする作業が容易に行える。
あるいは、下写真のようにマグネットフックとステンレス製バーベキュー串を組み合わせたツールを自作すれば、二本の手で足りない時に、下写真のようにバーベキュー串先端で電線や部品のリード線を押さえておくなどが可能だ。
ちなみに上写真のマグネットフックはキャン★ドゥで購入、バーベキュー串はダイソーで購入した。串の持ち手部分を移動させれば先端に掛かる荷重を調整する事も出来る優れものだ。
この便利ツール「仮称:お助け孫の手」の作り方は別の記事で詳しく解説している。もちろん痒い時には背中も掻ける。
あと、下写真に示す基板ホルダースタンドもワテお勧めだ。
なお、プリント基板ホルダーは、以下のようなフレキシブルなアームで固定する方式もある。
かつこの製品は磁石が吸い付く鉄製ベース板を採用しているようだ。
何やて!
ワテのアイディアがもう既に海外流出したのか!?
ワテの最近の電子工作の作品紹介コーナー
ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V(2017版)
ワテの場合、昨年(2020年)後半、ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V(2017版)の製作を開始した。
PCBWayで製作した専用基板(三種類)を使ってほぼ完成している。
青基板 LM317可変三端子レギュレータ基板で15V生成
緑基板 AC100VからAC15Vを取り出すトランス基板
あとは、入力セレクター部分を自作する予定だ。それが完成したらシャーシを自作してこれらの基板を収納して配線すれば完成する。
ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V(2017版)の専用基板(白基板)をPCBWayさんに発注した辺りの記事はこちら↴
実体顕微鏡用にPWM式調光機能付きLED照明を自作した
まあ電子回路初心者のワテの設計であるが、この実体顕微鏡用PWM式調光LED照明は今のところ問題無く正常動作している。
この基板もPCBWay製だ。
ワテの場合、過去に数社の基板業者さんに基板を発注したが、PCBWayさんの基板には品質の点でも納期の点でも満足している。もちろん価格的にも10x10cm以内で10枚の両面スルーホール基板が約5ドル、DHL送料15ドル程度の合計20ドル前後の安い費用で約一週間程度で自宅に届く点も、満足している。
今年(2021年)も、KiCADで基板を設計してPCBWayさんに発注しまくって、ヘンテコな自作電子機器を作りたいと思っている。
まとめ
ワレコ
いや~、電子工作やDIYって楽しいですね。
当記事では、ワテが自宅の電子工作作業環境を改善して使い易くする工夫をした一連の作業過程を詳細に紹介した。
具体的には、以下の作業を行った。
- 半田付け作業テーブルの上に自作の大型木製天板を設置
- 電動ファン内蔵の換気フードを自作して屋外に排気出来る装置を自作
- 白光FM-206マルチハンダステーションを設置した
などか。
これらの作業は昨年末くらいから時間が有る時にコツコツと進めていたのだが、一応の完成を見た。
機能的には、ワテが頭に思い描いていた物を満出来るレベルに具現化する事が出来た。
ただし、現状では発生した有害な煙(ヒューム)を100%排煙するまでの機能は実現出来ていないので、今後は本文中でも説明したように、換気フードの真下に気流を誘導する仕切り板のような物を取り付けるなど工夫してみる予定だ。
(完)
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