写真 壁の四角の物体は吸音材か?ワテの自宅もこんな風にしたい。
さて以下の記事で紹介したように、ラッチングリレーを使ったアンプセレクター、スピーカーセレクターの自作プロジェクトが進行中だ。
そのプロジェクトで使う専用プリント基板をKiCadで設計して、中国PCBgogoさんに発注していたのだが、それが先日無事に届いた。
当記事では、PCBgogo製のプリント基板を紹介したい。
結論としては、期待通りにいい感じで出来上がった。
では、本題に入ろう。
アンプ・スピーカーセレクター基板の紹介
基板写真は次章で紹介するとして、まずは今回作成中のアンプ・スピーカーセレクターに付いて簡単に説明しておこう。
詳細は、冒頭にある前回記事(設計編)を参照下さい。
アンプ・スピーカーセレクター基板仕様の説明
今回作成予定のアンプセレクターやスピーカーセレクターは中身は全く同じだ。
両者の違いは入出力端子に接続する信号の種類と向きだけだ。
具体的には、アンプセレクターの場合には、6入力1出力(6 in 1 out)になる。
つまり6台のアンプを入力に接続して、その中の一つの信号をスピーカー駆動用に出力する。
一方、スピーカーセレクターの場合には、1入力6出力(1 in 6 out)になる。
つまり一台のアンプのスピーカー信号を入力に入れると、接続した6台のスピーカーのどれかに出力する。
従って、アンプセレクターとスピーカーセレクターを接続すれば6台のアンプ、6台のスピーカーを自由に切り替えて音を聴く事が出来る。
それを図解したのが下図だ。
図 6台のアンプと6台のスピーカーを切り替え可能(アンプ・スピーカーセレクターVer.2の仕様)
アンプセレクターやスピーカーセレクターは上図に示すようにモノラル構成とした。左右の機器は有線ケーブルで連動させる。
詳細は冒頭に紹介した過去記事で、このセレクター設計の詳細を解説しているのでご参照下さい。
下図に、KiCadで設計した専用基板にパーツを取り付けた完成予定図を示す。
図 スピーカーセレクター(あるいはアンプセレクター)の片チャンネルの配線図
上図は片チャンネル(左ch)のみなので、実際には右ch用も同じ構成となる。
ただし右chには6連プッシュボタン式セレクタースイッチは付けずに基板と端子台だけを搭載して、その右chのリレー制御は左chから有線接続で行う。
中国郵政(China Post)で三週間掛かった
いつもならDHLかFedexを選ぶのだが、今回は費用の安い中国郵政(China Post)を基板注文時に指定した。
写真 China Postで届いたPCBgogo製のプリント基板
10枚の基板は縦横高さ 12.5 x 12 x 5 cmくらいの小箱に入っていて、厳重にテープでグルグルに梱包されている。
写真 China Postで届いたPCBgogo製のプリント基板(裏側)
プリント基板の送料に付いて
海外プリント基板業者さんに基板を注文する場合には、いつもなら3~4日で配達されるDHLかFedexを配送業者に選ぶのだが、今回は中国郵政(China Post)を選択した。
その理由は、DHLやFedexだと大よそ20ドルくらいの費用が掛かるが、China Postだと送料が10ドルと安かったので。
ただし、China Postは送料が安い分、配達には10日程度は掛かるらしいと聞いていた。で、実際には三週間くらい掛かった!
まあ、それくらいの誤差が有る事は想定内だったので、特に問題は無い。
と言うのは、このアンプ・スピーカーセレクター自作プロジェクトで使うラッチングリレーを9月にモノタロウで発注したのだが、その納期が12月初旬との事だったのでそれまでに基板が届けば良かったのだ。
なので、最悪、基板到着まで三カ月くらい掛かっても何ら問題は無かったのだ。
ちなみにそのラッチングリレーは、当初の予定より早く10月末に納品された。
なおChina Postの配送に三週間くらい掛かった理由の一つに中華人民共和国の国慶節(10月1日)から始まる大型連休が関係しているかも知れない。
今年2020年は10/1(木)~10/4(日)が国慶節の連休になる企業が多かったようで、PCBgogoさんのサイトにもその旨の注意書きがあった。
なので、中国の輸出入関連企業や配送業者さんも国慶節の影響を受けたのかも知れない。
白色レジスト基板で作成した
写真がピンボケだが、白いレジストを選択したので真っ白な基板が出来上がっている。
白色レジスト基板は現在製作中の「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ」でも使ったが、見た目がクリーンで清潔感があるのでオーディオ機器に使うとピュアでクリアーなサウンドが出て来る気分になる。ほんまかいなw
写真 基板は小箱にピッタリと収まっている
上写真のように、ワテの基板(119 x 119mm)はPCBgogoさんのロゴマークが入った小箱にピッタリと収まっている。
恐らく色んなサイズの小箱をPCBgogoさんは多数用意しているに違いない。
でないと、こんなにピッタリサイズの小箱を急に用意出来るとは思えないので。
写真 10枚の基板は真空パックされてエアーキャップで保護されている
さっそくエアーキャップを開封して、基板を取り出した(下写真)。
写真 白色レジスト基板に黒色シルク文字のコントラストは見易い
プリント基板は十一枚あった
重ねてある基板を見比べたところ、一番上の一枚目と二枚目以降とでシルク文字の太さが異なっていた(下写真)。
写真 シルク文字の濃さが一枚だけ濃い
上写真のようにシルク文字の濃さが異なる。
で、良く調べてみると基板は10枚注文したのだが、実際には11枚入っていた。
そのうちの一枚だけがシルク文字が濃かった。
この濃い目のシルク文字も読みやすいので悪くは無いと思うのだが、それ以外の十枚は下写真のように細目のシルク文字でスッキリしたシャープな仕上がりになっている。
写真 白色レジスト基板に黒色シルク文字基板
10枚の予定が11枚の基板が入っていたので、一枚得した気分だ。
基板が11枚入っていた理由は分からないが、もしかすると一枚目の基板はシルク文字が少し濃い目だったので検品で不合格になったのかも知れない。それでシルク文字を細目に微調整して再度シルクスクリーン印刷をして10枚の基板が製作された。
で、最初のシルク文字濃い目のやつも基板として機能的には問題無いので、廃棄するのでは無くて無料でオマケで送って貰えたのかな。
まあ、あくまでワテの勝手な推測なので、真実は不明だ。
いずれにしても、一枚得した気分だ。
両面スルーホール基板の完成度が高い
今回作成したのは縦横厚さ 119 x 119 x 1.6t (mm)の両面スルーホール基板だ。ランドの表面仕上げは有鉛はんだメッキ処理(デフォルト)を指定している。
下写真に示すように有鉛はんだめっきは光沢があり、スルーホール内部にも綺麗な有鉛はんだメッキが施されている。
写真 有鉛はんだメッキの表面仕上げは光沢があり綺麗な仕上がりだ
上写真のように有鉛はんだメッキ処理がされたランドやスルーホールは光沢があり、半田の濡れが良さそうだ。
もし金メッキが良い人は、もちろん金メッキを指定する事も出来る。ただし、料金的には30ドルから120ドルくらい料金がアップする。
無電解金フラッシュ(ENIG) +30ドルくらい
電解金メッキ +120ドルくらい
ラッチングリレーを取り付けてみる
ワテの場合、電子工作に使うパーツは殆どがジャンク品だ。
もし正規品を買う場合には、秋月電子、共立エレショップ、千石電商、マルツ電波、RSコンポーネンツ、サトー電気、樫木総業あたりで探せば、ほぼ確実に欲しい型番のパーツを購入する事が出来る。
で、今回使うラッチングリレーはモノタロウさんで購入した。
理由はRSコンポーネンツなどでも売っていたのだが、モノタロウさんが安かったので。
写真 アンプ・スピーカーセレクターで使うパナソニック製のラッチングリレー(50個入り)
リレーのフットプリントは事前にデータシートを参考にKiCadで自作していたのだが、もし穴の位置や大きさを間違えているとリレーを基板に取り付けられない。
なので、早速リレーを基板に挿してみた(下写真)。
写真 パナソニックのラッチングリレーがワテ設計基板に無事に挿し込めた
お~、いい感じで刺さっている。
完璧や!
写真 パナソニックのラッチングリレーがワテ設計基板に無事に挿し込めた(その2)
いい感じでリレーが基板に収まっている。
ワテの緻密な設計通りだ!
このパナソニック製ラッチングリレーはセットコイル、リセットコイルを持つ2巻き線型ラッチングリレーで、接点は1aタイプだ。
電流容量は16Aなので、かなり大型のアンプでも対応できる。
リレー制御部は74HC00(四回路NAND)でDラッチ回路を構成して、プッシュボタン式の切り替え回路を構成している。
一方、リレー駆動信号は74HC14(六回路シュミットトリガインバーター)を使ってパルス幅30ミリ秒程度の単発のセットパルス、リセットパルスを生成している。
ワテの場合、現状ではArduino、PICなどを使う能力が無いので、SN74HCxxシリーズICを組み合わせると言うローレベルな手法で設計したのだ。
なお、この基板はVカット加工をして貰ったので、基板表裏にあるV字形状の溝に沿ってパキッと折る事が可能だ。
上写真の基板では制御回路が3つあるが、この基板を二枚横並びに連結すれば6台のスピーカーに対応出来る。
必要なら、いくらでも基板を横に連結するだけで、何十台ものアンプ・スピーカーセレクターを作る事が出来るのだ。
その場合でもラッチングリレーを採用しているので、乾電池で動かす事も出来る物凄く省エネタイプのセレクターなのだ。
スピーカー信号が流れる経路は導体断面積を増やせる設計
今回の基板は銅箔厚さ 1 oz つまり 35μm厚のデフォルト値で作成した。
ICや抵抗などの制御回路の部分は電流は少ないので35μm厚で十分だ。ラッチングリレーのセットコイル、リセットコイル駆動電流でも、最大で数十ミリアンペアくらいしか流れないので35μm厚で十分だ。
スピーカー駆動電流が流れるリレー配線部分も同じく35μm厚なので、少し幅を広くして3mm幅にしている。
でも大出力アンプでスピーカーを駆動した場合に、銅箔断面積 35μm x 3mm で電流に耐えられるかどうか心配だ。
そこでネット検索してみて、銅箔厚さと導体許容電流の関係を調べてみた。
その結果、パナソニックさんのサイトに分かり易い資料があったので以下に引用させて頂く。
図 銅箔厚さ35μmの場合の導体幅(mm)と許容電流値(A)の関係
引用元 https://industrial.panasonic.com/content/data/EM/PDF/cbmcatalog_1906_circuit_voltage.pdf
上図を見る限り、35μm x 3mm幅の銅箔なら室温30℃あたりで許容電流値は7Aくらいだ。
なので、8Ωスピーカーを鳴らすとすると、7Aを流した場合の電力(ワット)は、
となるのかな。
だとすると、400W+400Wクラスの巨大アンプでも耐えられる事になるが、でも上図は最大許容電流だと思うので、実際に35μ厚 x 3mm幅の断面積の銅箔に400Wつまり7Aを流すと限界ギリギリかも知れない。
なのでやはり、スピーカー信号線は太目にして、電流容量に余裕を持たせる必要があるだろう。
パナソニックさんの資料を全てみたい人はこちら↴
図 回路幅と許容電流の関係(パナソニック社資料)
引用元 https://industrial.panasonic.com/content/data/EM/PDF/cbmcatalog_1906_circuit_voltage.pdf
そこでワテの基板では下写真に示すように、スピーカー信号を流す銅箔は35μ厚 x 3mm幅であるが、必要なら太い電線を半田付けして電流容量を強化出来る設計にしている(リレーの下を左右に這っている二本の直線状パターンがそれだ)。
写真 ラッチングリレー取り付け部分(裏面)
これで2000W+2000Wクラスの巨大パワーアンプでさえも、ワテ自作予定のアンプセレクターやスピーカーセレクターに接続して最大音量で鳴らす事が可能だ。
ステレオ出力(8ohms):560W+560W
ブリッジ出力(8ohms):1400W
も出せるのか!こんなアンプでさえも余裕で接続できるワテのセレクター。
まあ、スピーカーのボイスコイルが燃えるか、近隣住民に通報される危険性はあるw
小形のデジタルアンプだけれど50W+50Wも出る人気のアンプだ。ワテも使っている。
今回作成した基板の仕様
さて、もし皆さんもワテみたいにプリント基板を海外発注する場合には、費用が気になるだろう。
価格 |
送料 |
割引 |
会員割引 |
総額 |
$59.00 |
$10.00 |
-$0.00 |
-$0.00 |
$69.00 |
6490円 |
1100円 |
-0円 |
-0円 |
7590円 |
表 ワテのセレクター基板の費用の総額
費用総額は7590円(69ドル)掛かった。
以下で説明しているように基板サイズが119x119mmなのだが、もし100x100mmサイズ以内に抑える事が出来れば、基板10枚の製造費用は500円(5ドル)程度の格安料金に出来たのだ。
しかしKiCadで必死にコンパクトな基板レイアウトにしたのだが、100x100mm以内には出来なかった。残念w
ワテのセレクター基板の仕様詳細
ワテが発注した基板の仕様や送料に関して説明しておきたい。
下図にPCBgogoさんのサイトにある基板製造見積り画面を示す。
図 PCBgogoさんの基板製造見積もり画面(クリックで拡大)
この画面にワテが入力した内容は以下の通り。
項目 |
値 |
項目 |
値 |
項目 |
値 |
面付け方法 : |
面付け |
面付けの希望仕様 |
|||
寸法 |
119 x 109 mm |
枚数 |
10 |
層 |
両面 |
板材 |
FR-4 TG130 |
板厚 |
1.6 mm |
最小パターン幅/間隔 |
8/8mil |
最小穴径 |
0.3 |
レジスト |
白 |
シルク |
黒 |
金端子 |
No |
表面処理 |
有鉛はんだ |
穴処理 |
レジストカバー |
外層銅箔厚 |
1 oz Cu |
特殊仕様オプション |
|||
登録時間 |
2020/9/10 05:58:00 |
リードタイム |
3-4 日 |
製造完了予定日 |
2020-10-02 China Time Zone(GMT+8) |
コメント欄 |
V-cutの線はEdge_Cutsレイヤーに描いています。 |
表 PCBgogoさんのサイトで基板発注時に指定したパラメーター
上表では多数の入力項目があるので、初めて見た人は難しそうに思えるだろう。
でも心配無い。
殆どはデフォルト値のままで良い。
今回ワテが変更したのは上表の赤文字の部分のみだ。それを以下に引用する
寸法:119x119mm
枚数:10
レジスト:白
ここで「面付け」と言う言葉を初めて見る人も多いと思う。
プリント基板製造において面付けとは、ワテのスピーカーセレクター基板のように、同じパターンを複数個並べて配置する事を言う。
ワテの基板の場合には、基本となるパターンが二つあり(リレー部、リレー制御部)、それぞれを横並びに3個配置している。
二種類のパターンがあるので異種面付け(二種)と言う事になる。
もし単一のパターンのみを複数個並べて配置する場合には、同種面付けと言う。
ワテ基板は2種類パターンの異種面付けであり、それらを分割出来るように基板の表裏に断面形状がV字の溝を直線状に掘って貰う加工(V-Cut)を入れて貰っている。
V-Cut処理は追加料金が掛かる場合が多い
ワテの経験では、今まで数社のPCB製造業者さんに基板を発注したが、同種面付けでも異種面付けでも、パターンを複数個並べて配置する面付け自体は追加料金は発生しない業者さんが多い。
一方、V-Cut処理を入れてもらうと、追加料金が掛かる業者さんが多い。
なので、ワテ基板においてもしV-Cutを指定しない場合には、恐らく1000円~2000円程度は料金が安くなったと思う。
でもその場合には、受け取った基板を自分でカットする必要がある。
プリント基板を自分でカットするには帯鋸とか卓上丸ノコなどが必要になるので、10枚の基板を自分でカットするか業者さんにカットして貰うかの費用対効果を考えると、業者さんにV-Cut加工して貰う事を選択したのだ。
なお、ワテ基板の場合にはV-Cutは入れているが、カットせずに連結した状態で使う可能性もある。
なので、もし面付けした全ての基板を切り離す予定ならば、119x119mmサイズに二種類の異種面付けをするのではなくて、リレー部とリレー制御部をそれぞれ100x100mm基板に同種面付けして、個別に発注すれば良いだろう。
そうすると100x100mmサイズ基板なので、10枚500円で製作可能だ。それが2セットなので基板製作費は1000円程度。
発送は二つのオーダーをまとめて送ってもらう事が出来れば安上がり(ただし事前に同梱発送が可能か確認しておくと良いだろう)。
中国郵政で発送した
今回は費用を節約するために配送手段に中国郵政(China Post)を選択した。
費用は10ドルだ。もしDHLやFedexなら20ドル程度。
China Postは品物のトラッキングも可能で、PCBgogoさんから通知されるトラッキング番号で追跡すると、以下のように詳細な追跡が可能だ。
発送日:2020.10.05
Destination – Tracking consuming:
2020/10/7 |
19:32 |
CHINA, Posting/Collection |
2020/10/7 |
21:05 |
CHINA, DONGGUAN, Arrival at outward office of exchange |
2020/10/8 |
13:17 |
CHINA, DONGGUAN, Dispatch from outward office of exchange |
2020/10/17 |
11:03 |
CHINA, DONGGUAN, Dispatch from outward office of exchange |
2020/10/29 |
14:30 |
KANAGAWA, KAWASAKIHIGASHI, 219-8799, Arrival at inward office of exchange |
2020/10/30 |
9:00 |
KANAGAWA, KAWASAKIHIGASHI, 219-8799, Held by import Customs |
2020/10/31 |
1:00 |
KANAGAWA, KAWASAKIHIGASHI, 219-8799, Departure from inward office of exchange |
2020/10/31 |
13:00 |
(ワテの自宅住所), Processing at delivery Post Office |
2020/11/1 |
12:28 |
(ワテの自宅住所), Final delivery |
表 China Postのトラッキングの例
なお、なぜかワテの自宅住所の郵便番号XXX-XXXXの末尾四桁の数字がどこかの段階で全く別の数字に置き換わっていた。原因は不明だ。
それでも問題なく自宅に配達された。
まとめ
当記事ではワテが現在製作中の8台のパワーアンプ切り替え、8台のスピーカー切り替えが可能な「アンプ・スピーカーセレクター」に使う予定の専用基板を中国PCBgogoさんに発注して、無事に受け取った過程を紹介した。
プリント基板は10枚発注したが、11枚入っていたので一枚得した。一枚多かった理由は不明だがネット検索してみると、似た様な事例は幾つか報告されているので、そう言う事もあるようだ。
白色レジスト基板に黒色シルク文字を指定したが、白と黒はコントラストが映えるので見易い。オーディオ機器には白色レジスト基板はクリーンなイメージになるので、最近のワテは白色レジスト基板が気に入っている。
今回は基板サイズが119x119mmと大きかったので費用総額は7千円程度掛かった。もし100x100mm以内に収める事が出来れば両面スルーホール基板(ガラスエポキシ1.6mm厚)10枚を5ドル程度の格安費用で製作出来て、送料も10ドル(China Post)から20ドル程度(DHL、Fedex)で発送が可能だ。
電子工作ではユニバーサル基板を使う人も多い。
ワテも今でもユニバーサル基板は使うが、でもやはり専用基板を使い始めると、もはやユニバーサル基板に手配線なんてのは面倒でヤル気がしなくなる。
専用基板の設計にはKiCadやEagleなどの基板設計ツールの操作方法を習得する必要があるが、気合を入れてやれば誰でも出来るだろう。
ワテも三回くらい挫折したが、四回目に気合を入れてやったら一週間くらいでKiCadの基本操作をマスター出来た。
KiCadは初期画面が複雑なので、物凄く難しそうな操作性なのかなと思うが、実際に使い込んでみると、意外に簡単なのだ。
と言う事で皆さんにも専用基板の設計をお勧めしたい。
そのようにして設計した専用基板は基板製造に必要なガーバーデータをファイル出力して、基板製造メーカーさん(今回はPCBgogoさん)のサイトにアップロードすれば良いのだ。
あとは、レジストの色とか、面付けの有無、Vカット処理の有無、基板の枚数、発送業者など数個のパラメータを指定すれば良い。
そうすると、最速で一週間も有れば自宅に両面スルーホール基板10枚が届くのだ。
100x100mm以内で10枚製作(他のパラメータは全てデフォルト値)なら費用総額で
総額 2500円(10枚基板製作費500円、送料2000円 DHL/Fedex 3~4日くらい)
と言う内訳になる。いずれにしても、格安だ。
こんな嬉しいサービスはどんどん利用したい。
この基板を使ってアンプセレクター・スピーカーセレクターの製作に取り掛かりたいと思っている。
本を読んでプリント基板設計を学習する
↑KiCAD攻略本が付録で付いているこのトランジスタ技術はお勧めだ。
ワテも買ったが付属のDVDには沢山の動画があるので分かり易い。
EAGLEもKiCADと同じくらい人気がある基板設計ツールだ。
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