写真 ラーメン超大盛りを茹でている大食い女子
ワテの場合、ラーメンやうどんをよく食べる。
こんなやつだ。
ワテの舌で判断する限り、寿がきやとか五木食品のうどんは、うどん専門店で食べるのと同じくらい美味い。
さて、そんなうどん好きのワテであるが、この手の麺類をステンレス鍋で手軽にササッと茹でて食べたいのだが、前々から気になっている事がある。
つまりまあ、調理したラーメンやうどんを金属製の鍋から直接食べるのは落ち着かないし風情が無い。
かと言って、ラーメン鉢に移し替えて食べると気分は良いが、食べ終わった後の洗い物の手間が増える。
どうにかしてこの問題を解決出来ないかなあと考えていた。
その期間は何と十年以上!
そして遂にこの難問を解決する画期的なアイデアが浮かんだのだ。
当記事では、全世界の麺類好きの皆さんの為にこのアイデアを公開してみた。
是非、食器メーカーや調理器具会社さんに作って頂きたい。
では、本題に入ろう。
麺類専用の鍋兼丼鉢(なべ兼どんぶりばち)の三次元モデリング
ワテ
ワテが欲しいのは、鍋としても使えるし、丼鉢としても使えるそんな器だ。
鍋で麺類を茹でて調理したあと、その鍋を鉢として使って食べられるのだ。
早速デザインしてみた。
ワテが使うのはオートデスク株式会社の高性能三次元モデリングソフトのFusion360だ。
いわゆる機械系のCADである。
では、早速、ワテが理想とする麺類専用調理器具をデザインしてみる。
スケッチ機能を使って二次元平面に図形を描く
まずは、Fusion360のスケッチ機能を使って平面上に図形を描く。つまりまあFusion360自体は三次元モデラーなのだが、場合によっては二次元平面上に図形を描いて、その図形を回転させるとか、引っ張るとかして三次元モデルを作りたい場合もあるだろう。
そう言う機能を実現するのがFusion360のスケッチ機能だ。
図 X-Z平面上にスプライン関数を描画した
上図のように、X-Z平面上にスプライン曲線を描画した。スプライン曲線とは、曲線を滑らかに描く為の数学的な手法であり、曲線を幾つかの区間に分割して、それぞれの区間を滑らかな関数で描く。各曲線のつなぎ目においても連続性や平滑性を維持して綺麗につながるようにしてあるのだ。
まあワテはこの分野はあまり詳しくは知らないが、ワテの知っている範囲でもう少し説明するなら、長い曲線を一つの関数で精度良く近似するには無理があるので、曲線を幾つかの区間に分割してそれぞれの区間を滑らかな関数で近似して表現しているのだ。
スプライン関数に使われる関数には多項式が使われる事が多く、三次元関数などが一般的だと思う。
上図には直線状のハンドルのようなものが表示されているが、これはハンドルを引っ張って伸ばしたり、ハンドルを回転させたりすると、その位置に置けるスプライン関数の曲率半径や接線の向きを変化させられる。それによって、自分が描きたい形状の曲線に近づける事が出来るのだ。
さて、二次元スケッチでスプライン関数を描き終わったのでスケッチを終了して三次元モデリング機能に戻しておく。
プロファイル曲線を回転軸周りに回転させてソリッド化する
先ほど描画した曲線をZ軸周りに回転させて回転体を作成する。
Fusion360の「回転」機能を使う(下図)。
図 「回転」機能を使ってプロファイル曲線を軸周りに回転させてソリッド化する
Fusion360の回転機能を使うには、プロファイル曲線は閉曲線でなくてはならないようだ。
当初は、上図のように閉じていない曲線を描いた。
でもその曲線を選択しても「回転」機能が使えなかった。
そこで、上図に於いて、原点を始点として、二本の直線を追加して先ほどの曲線が閉曲線になるようにした。
その閉曲線に対して再び「回転」機能を実行したら無事にZ軸周りに回転させて立体化する事が出来た(下図)。
図 閉じたプロファイル曲線をZ軸周りに回転させて作成した回転体
まあ、見た目は普通の丼鉢あるいはラーメン鉢と言う感じ。
ただし、底の部分に特徴があり、平坦な円盤状をしている。
つまりまあ、この回転体を鉄とかステンレスで作ればガスコンロにも掛けられるし、あるいはIH調理機に掛けても良い。
要するに調理用の鍋にもなるのだ!
ちなみに、表面には艶消しステンレスのテキスチャーをマッピングしてみた。
デザイン完了したワテが理想とする麺類専用調理器具の紹介
真横から見てみる(下図)。
図 ワレコデザインの麺類専用調理鍋兼丼鉢
特徴としては、底面の部分が大きめの円盤になっている。
上から見てみる(下図)。
図 上から見るとごく普通のラーメン鉢だ
上図のように、上から見ると極普通のラーメン鉢なのだ。
ところが、底面の部分は火に掛けられるように、大き目の平坦な円盤なのだ(下図)。
図 ワテデザインの麺類専用調理鍋の底は平坦
Fusion360には、各種の解析機能がある。
なので、それらの解析を試してみる。
曲率マップ解析結果
まずは曲率マップ解析だ。
図 Fusion360の曲率マップ解析結果
上図に示すように、曲面上にその曲率をレインボーカラーでマッピングしてくれる機能が曲率マップ解析だ。なんの為の機能かと言うと、ワテの理解では、曲面上に何か予期せぬ凸凹があると、この曲率マップ解析で視覚的に分るのだ。
ゼブラ解析結果
曲率マップ解析に似た様な機能として、ゼブラ解析と言うのがある。
早速試してみた(下図)。
図 ゼブラ解析結果
まあ、ゼブラ解析なので、シマウマさんの模様を曲面上にマッピングするのだ。車のデザイン現場では、この手の解析は良く使われている。このゼブラ解析も、曲面が滑らかに形成されているかどうかを確認する為の機能だ。
なお、ワテの場合、CADやCGの分野にはあまり詳しくないので、曲率マップ解析やゼブラ解析をどんなふうに使い分けるのかとか、解析結果をどのように評価するのかなどは全く知らない。
まあワテがデザインする限りは、これらの解析によって曲面が滑らかに形成出来ている事が確認出来ればそれで十分なのだ。
次に進もう。
曲率コーム解析
曲率コーム解析と言うのを試してみた。コーム(Comb)は櫛と言う英語だが、下図のように任意の点を指定しておいて、その点における曲率を拡大して表示するような機能だと思う。
図 曲率コーム解析結果
上図では、ラーメン鉢の縁の部分を曲率コーム解析してみた。
まあ、ラーメン鉢に口を付けてスープを飲む場合に、ラーメン鉢の唇に触れる部分が滑らかにデザイン出来ているかどうかを確認するような機能だと思う(ワテの勝手な解釈なので間違っているかも)。
上図を見る限り、非常に滑らかにラーメン鉢の縁が形成出来ているので、スープを飲む場合も唇に優しいだろうと期待できる。
断面解析結果
断面解析は分かり易い。下図のように任意の平面に沿って切断して断面形状を表示する機能だ。
図 断面解析結果
ワテ設計の麺類専用の鍋兼丼鉢(なべ兼どんぶりばち)は、まずは麺類の調理に使うので、底面部分はコンロの熱を十分に吸収出来るように大き目の円盤形状をしている。
上図の断面解析では、その様子を視覚的に分かり易く確認する事が出来るだろう。
重心解析結果
最後に重心解析をやってみた。
図 重心解析結果
上図で重心を表示して見たところ、丼鉢のちょうど底の辺りに重心が有る事が分った。
まあ、底部に大き目の金属円盤がくっ付いているので、通常の丼と比較しても、重心は低めだろう。
その結果、非常に安定した調理器具になるのだ。
酔っぱらい客が大勢来るような繁華街のラーメン屋さんにお勧めの調理器具かも知れない。
レイトレーシングもやってみた
ワテの理解では、レイトレーシング(ray tracing)とは、三次元モデルを元に、実物のようなリアルなコンピュータグラフィックス(CG)画像を計算する手法だ。
レイ(ray=光線)を トレーシング(tracing=追跡)する手法なので、物体、観測者(=カメラ位置)、光源などを配置しておいて、光源から出た光が物体表面で反射して、観測者の目に入る様子を追跡してどんな色で見えるのかを求めるのだ。
光源から出た光は全空間に広がるので、レイトレーシングではそれら全ての光線を追跡して計算する事になるので非常に時間が掛かる計算アルゴリズムだ。
レイトレーシングの計算は並列処理に向いている。つまり、それぞれの光線の追跡は互いに影響しないので、単純に並列化し易いのだ。
以上はあくまでワテの理解なので勘違いしている部分があるかもしれない。
さて、そのレイトレーシング結果は以下の通り。
図 ワテデザインの麺類専用調理器具兼鍋のレイトレーシング画像
表面は艶消しステンレスだが、強めの光源なので光沢が出ている。
鍋として使うので、素材は鉄やステンレスが良いだろう。IH対応にするためにはアルミや銅の素材は向いていない。
ワテのWindows10パソコンは約6年前に自作したやつで、CPUはその当時の中クラスの
インテル® Core™ i7-4770K プロセッサー
と言うやつだ。そのプロセッサを使うと上図くらいの簡素なモデルなら一瞬で計算は終わる。
ワテ設計の麺類専用の鍋兼丼鉢(なべ兼どんぶりばち)の使い方
使い方は簡単で、この鍋を使ってラーメンやうどんなどの麺類を調理する。
そして、調理し終わったら、そのまま食べれば良いのだ。麺類用の鉢の形をしているので、そのまま食べても違和感が無い。
ただし、素材がステンレスなら銀色の表面なので、日本人には馴染みが無い。
ワテのデザインの鉢は、下写真に示すステンレス製のラーメン鉢に似ている。
主に韓国系のお店で使われている(らしい)が、ワテの場合、使った事が無いし見た事も無いので、一度実物を見てみたいと思っている。
なお、上写真の「三宝産業 二重ラーメン丼 切立型 RLCD201」は、直火には掛けられないようなので、ワテの用途には使えない。
鍋なら銀色でも良いが、麺類の鉢がステンレス製の銀色だと違和感がある人もいると思うので、表面は何らかの塗装がしてあるほうが売れるかもしれない。
例えばホーロー加工して、白や黒の色にするとか。
あるいは、素材を南部鉄器で作れば黒っぽく仕上がる。
専用の蓋をデザインしてみた
さて、インスタントのラーメン、うどん、そばなどを調理する時に、冷蔵庫にある野菜や肉を追加したい場合もあるだろう。ちょっとリッチな気分になれる。
図 まな板兼鍋蓋のデザイン案
そんな時に、まな板で野菜や肉を切っても良いが、そうすると洗い物が一つ増える。使ったまな板だ。
その対策として、鍋の蓋をまな板にも使えるようにしておけば良いだろう。
素材は、木製でも良いし、あるいは熱に強い樹脂などでも良いかも。でも余り硬いと包丁の刃がこぼれるかもしれないので、やはり木製あたりが無難かな。
このまな板兼鍋蓋なら、洗う時にも余計な出っ張りが無いので洗い易い。
かつ、料理を食べる時には、鍋敷きとしても使えるのだ。
別の角度から見た鍋蓋兼まな板を見てみた(下図)。
図 別の角度から見た鍋蓋兼まな板
図 別の角度から見た鍋蓋兼まな板(その2)
下図のように鍋蓋をまな板として使えば良いのだ。
図 鍋蓋はまな板にもなるのだ
麺類には長ネギを沢山入れるのがワテの好みだ。
包丁を使わずにネギをカットする方法もある(下写真)。
これならまな板も必要無い。使ったハサミは軽く水洗いすれば良い。
まとめ
ラーメン好き、うどん好き、蕎麦好きのワテが、麺類専用の新しい調理器具のアイデアを紹介した。
そのアイデアの要点は、調理鍋にもなるし、麺類用の鉢にもなる。
一台二役の便利料理器具でもあり食器でもある。
こういう調理器具を開発すれば一人暮らしの学生、社会人、あるいは単身赴任の会社員などに爆発的に売れると思うんだがなあ。
ワテならそんな調理器具があれば、大好きなうどんを毎日でも食べたい。
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