さて、2019年の新年を迎えて、ワテのサイトに読者の方から初コメントを頂いた。
この記事で紹介したEXCEL アドインの製作に関しての質問だ。
そのご質問内容は以下の通り。
開発初心者 より:
2019年1月7日 7:58 PM(編集)
古い記事にコメントしてしまい、申し訳ありませんが
ご存知であれば教えてください。記事を読みながら試そうとしていたのですが
>EXCEL2010を使っている人は、EXCEL 2010 VSTO アドイン を選択すると良い
と書いてありますが、VS2017に「EXCEL 2010 VSTO」のアドインがありません…Enterprise版だからでしょうか…?
製品版なら表示されるのでしょうか?ご存知であれば教えてください。
なるほど。
開発初心者さんはEXCEL2010用のVSTOアドインを作りたいのだが、Visual Studio 2017 Enterpriseの新規プロジェクトのテンプレートの中に、「EXCEL 2010 VSTO」のアドインが出て来ないらしい。
では、「EXCEL 2013 と 2016 VSTO」アドインのテンプレートは出ているのかどうか、それは未確認だ。
とりあえず調査してみた。
ワテのVisual Studio 2017 Communityでは「EXCEL 2010 VSTO」のアドインがある
ワテのVisual Studio 2017 Communityでは、新しいプロジェクトでOffice/SharePointのVSTOアドインを開くと、以下に示す様に
- EXCEL 2013 と 2016 VSTO アドイン
- EXCEL 2010 VSTO アドイン
テンプレートが選べる。
図 Visual Studio 2017 CommunityではExcel 2010, 2013, 2016アドインテンプレートが選べる
ワテの場合には、上図のように、Excel 2010, 2013, 2016アドインテンプレートが選べるのだが、開発初心者さんのVisual Studio 2017 Enterprice版ではEXCEL2010用テンプレートが出て来ないらしい。
それはおかしい。
なぜなら、ワテが使っているVisual Studio 2017 Communityは無料版であり、開発初心者さんのVisual Studio 2017 Enterprise版は、何十万円いや何百万円もすると思われる最上位バージョンなのだ。
そのVisual Studio 2017 Enterpriseに使えない機能がある訳が無い。
早速調査したみた。
ネット検索して原因を探る
キーワード = EXCEL 2010 VSTO addin visual 2017
などで検索してみたら以下のマイクロソフト社の記事がヒットした。
この記事は、VS2017を使って
- Office ソリューションの開発
- Excel ソリューション
などの解説記事である。
その冒頭部分に以下の記述を発見した。
チュートリアル: Excel 用の最初の VSTO アドインの作成します。
必須コンポーネント
このチュートリアルを実行するには、次のコンポーネントが必要です。
- Microsoft Office Developer Tools が含まれている Visual Studio のエディション。 詳細については、次を参照してください。Office ソリューションを開発コンピューターを構成するします。
- Excel 2013 または Excel 2010。
引用元 https://docs.microsoft.com/ja-jp/visualstudio/vsto/walkthrough-creating-your-first-vsto-add-in-for-excel?view=vs-2017
う~ん、
Microsoft Office Developer Tools
が必要と書いてある。
Microsoft Office Developer Toolsをインストールする必要があるみたい
VS2017でEXCELアドインを開発するには、Microsoft Office Developer Tools をインストールする必用があると書いてある。
ワテの場合には、Visual Studio 2017 Communityのほぼすべてのコンポーネントをインストールしている。100GBくらいのSSD領域を使用している。
その結果、以下に示すようにMicrosoft Office Developer Tools for Visual Studioもインストールされている。
それと、Visual Studio Tools for Office(VSTO)と言うのも入っている。
図 ほぼ全コンポーネントをインストールしているVS2017 Community
この二つのVSTO関連のコンポーネントの違いとか役割はワテは知らない。
取り敢えず全コンポーネントを入れたらこれらのVSTO関連コンポーネントも自動で二つ入ったというだけだ。
開発初心者さんの場合には、この二つのコンポーネントがインストールされているのかどうか、まずはそれを確認したい。
それらのコンポーネントがインストールされているにもかかわらず、「EXCEL 2010 VSTO アドイン」テンプレートが出て来ないなら、それは何か原因不明の大きな問題が潜んでいる可能性がある。
なお、開発初心者さんの場合には、ワテが見た事も触った事も無い高価なVisual Studio 2017 Enterprise版なので、そんな製品を使えるのは初心者の訳が無い。
初心者と言うのは謙遜で、かなりの開発上級者さんだと思われる。
VS2017の中にはOffice Developer Toolsの機能が含まれている
私の理解が正しければ、VS2015まではVSTOアドインの開発をする場合には、Visual Studioのインストールだけでは駄目で、追加で
Office Developer Tools
と言う別のツールをインストールする必要があった。
一方、VS2017からは、Office Developer Toolsのページ
を開いて、ダウンロードをクリックするとVisual Studioのダウンロードになる。
つまり、VS2017の中にはOffice Developer Toolsの機能が含まれているのだ。
実際、VS2017の上部メニューバーで
ツールと機能を取得
を開くと、ワテの場合には下図のように
がチェック済でインストールされている。
このOffice/SharePoint開発コンポーネントをインストールすると、VS2017の新規プロジェクトで以下の三種類のテンプレートが選べるようになる(はずだ)。
アドイン
VSTOアドイン
Sharepointソリューション
ワテの理解では、このOffice/SharePoint開発コンポーネントをインストールすると、以下の二つのコンポーネントが入ると思うのだが、
- Microsoft Office Developer Tools for Visual Studio
- Visual Studio Tools for Office(VSTO)
もしかするとこの二つのコンポーネントを単独でインストールだけでは駄目で、上図で示したOffice/SharePoint開発コンポーネントにもチェックしてそれもインストールする必要があるのかも知れない。
開発初心者さんの場合には、まずは、このOffice/SharePoint開発コンポーネントがインストールされているのかどうか、確認して頂くのが良いだろう。
それが入っているにもかかわらずVSTOアドインが出て来ないなら、ワテと同じようにVS2017のほぼ全てのコンポーネントをインストールすると出て来るかも知れない。
コメント
わざわざ記事まで作成して頂き、ありがとうございます。
春から働き出す前に、自分なりに事前学習してる本当の初心者です…ごめんなさい。
ヘルプのバージョン情報にEnterprise2017と書いてありますが、まだ製品購入(ライセンス購入?)をしていない体験版です!
なので、製品版じゃないので、使えないのか質問させて頂きました。
購入した場合、このバージョンがそんなに高価だとは知りませんでした…(汗
・Microsoft Office Developer Tools for Visual Studio
・Visual Studio Tools for Office(VSTO)
の2つは☑されており、インストールされています。
ただし、新しいプロジェクトの左側に「VSTOアドイン」はありません。
▼office/SharePoint
アドイン
Sharepointソリューション
の2つのみです。
とりあえず、ワレコ様の様に、全コンポーネントをインストールしてみて
それでも出ない様でしたら、VisualStudioのバージョンを変更してみたいと思います。
お調べ頂き、本当にありがとうございました!
何回ものコメント申し訳ありません。
解決いたしましたので、追記させてください。
ワークロードの「ユニバーサルWindowsプラットフォーム開発」を☑してインストールしたら
左メニューに「VSTOアドイン」が表示され、Excel2010VSTOアドインも選択可能になりました!
(プラットフォーム開発が選択されていないと出ないなんてどこにも書いてなかったに…)
引き続きワレコさんの記事を見つつ、初めての開発をやっていきたいと思います。
本当にありがとうございました!
開発初心者さん
お返事ありがとうございました。
なるほど、開発初心者さんの場合には、
私の理解が正しければ、VS2015まではVSTOアドインの開発をする場合には、Visual Studioのインストールだけでは駄目で、追加で
Office Developer Tools
と言う別のツールをインストールする必要がありました。
一方、VS2017からは、Office Developer Toolsのページを開いて、
ダウンロードをクリックするとVisual Studioのダウンロードになります。
つまり、VS2017の中にはOffice Developer Toolsの機能が含まれているのです。
実際、VS2017の上部メニューバーで
ツール
ツールと機能を取得
を開くと、私の場合には以下のように
Office/SharePoint開発
がチェック済でインストールされています。
その画面キャプチャです。
開発初心者さんの場合には、まずは、このOffice/SharePoint開発コンポーネントがインストールされているのかどうか、確認して頂くのが良いと思います。
それが入っているにもかかわらずVSTOアドインが出て来ないなら、私と同じようにVS2017のほぼ全てのコンポーネントをインストールすると出て来るかも知れません。
もし結果が分かりましたら教えて頂けると今後の参考になりますので嬉しいです。
なお、Visual StudioのEnterprise版は試用期限がありますので、長く使い続けるならCommunity版がお勧めですね。
Community版は無料ですが、機能的には一昔前のProfessional版に相当するくらいに高機能なので、個人利用なら十分だと思います。まあEnterprise版のライセンスが切れた時点でCommunityを入れても良いと思います。
ワレコさん何度も返信頂き、ありがとうございます。
書き込み時間的に、お調べ頂いている間に、追記してしまった様ですが
無事に解決致しました。
先にコメントさせて頂いた通り
ワークロードの「ユニバーサルWindowsプラットフォーム開発」を☑してインストールしたら
左メニューに「VSTOアドイン」が表示され、Excel2010VSTOアドインも選択可能になりました。
アドバイス頂きました通り、期限が切れた際にはCommunityに変更しようと思います。
一番最初に躓きましたが、この後もワレコさんの記事を参考に学ばせていただきます。
ありがとうございました。
開発初心者さん、
お返事ありがとうございました。
「ユニバーサルWindowsプラットフォーム開発」をインストールすると「VSTOアドイン」が表示されるんですね。
それは知らなかったです。
大変有用な情報ありがとうございます。
無事に問題が解決したようで安心しました。
では、またEXCELアドイン関連で何か質問などありましたら、お気軽にコメントをお待ちしております。