ワレコ
一括スイッチ付の電源タップを自作した。
ワテの場合、パソコン作業机の前に棚を置いて、各種のオーディオ機器を載せている。
以前は、主にヘッドホンを使って音楽やネットラジオを聴く事が多かった。
最近のヘッドホンは高音質なのでヘッドホンでも十分だったのだが、今年(2017)の6月頃にローランドの小型パワーアンプ SRA-50を中古で買って来た。
過去に自作したパワーアンプも所有していたのだが、机のまわりが狭かったので置き場所に困り暫く使っていなかったのだ。
机の周りを整理するためにスチールラックや工作用の作業机なども6月に購入した。
そんな感じで徐々に作業環境を整理していると、使っていなかったオーディオ機器も復活させたくなり、現在は下図のような構成になっている。
ところが机の周りで沢山の電化製品使い始めたので、コンセントに刺さる電源ケーブルが増えて来た。
タコ足配線状態にはならないように気を付けているのだが、少々混乱気味だ。
それを解決するために、電源を一括オン・オフ出来るようにブレーカーを利用したスイッチボックスを作ったので、この記事ではそれらの製作過程や使い勝手を紹介したい。
結論としては、いい感じで完成した。
ワテのPCオーディオ環境(コンセントボックス導入前)
下図のように、パソコン机の下のあたりが多数の電源ケーブルで混乱している。
図ではスッキリと描いているが、実際は電源ケーブルやオーディオケーブルが入り乱れて絡まって混乱気味だ。
また、多数の電子機器はそれぞれ個別に電源をオン・オフする必要があるので、外出する場合など、切り忘れがないのかどうか気になる。
それらの問題を解決するのが今回の目的だ。
図 2017/10/14現在のワレコPCオーディオ環境
上図はパソコン机周りの様子を示している。
ちなみに、この左隣りに工作用の作業机と棚がある。
上図に示すように、このPCオーディオで主に利用している機器は以下の通り。
音源 | 自作PCでradiko、 ラジル、YouTubeなど再生 |
パワーアンプ | ローランド SRA-50(25W+25W 8Ω) |
DAC |
自作ぺるけ式秋月USB-DAC 自作金田式超多機能DAC |
スピーカー |
オーラトーン5C JBL Control 1Xtreme |
ヘッドホン |
FOSTEX T50RPmk3n (イヤーパッドをSHURE HPAEC840へ交換済) |
表 ワテのPCオーディオ環境
ヘッドホンを使わない時は、スチールラックにケーブルを引っ掛けて吊るしている。
ワテのPCオーディオ環境は、自作や中古が多いのでプアオーディオなのだが、わりといい感じの音で鳴っていると自分では思っている。
ワテのPCオーディオ環境の問題点
ワテのPCオーディオ環境には幾つかの問題点がある。
それは、多数の電源コードが混乱気味と言う点だ。
タコ足配線までは行っていないのだが、足元に沢山の電線があると落ち着かないし、見た目も汚いし、掃除もし辛い。
さらに、昔製作した自作パワーアンプも聴いてみたくなったので、先日、埃を払って内部も点検して、プリント基板に付着していた埃や汚れも綺麗に拭き取った。
音は出るので、今後、オーラトーン5CやJBL Control 1Xtremeに接続して利用したい。
現状でもパソコン回りでは7本のACコードをテーブルタップに挿している。
今後、これ以外にも、プリンターやテプラのラベル印刷機器など接続したいと思っている。
なので、コンセントの口が足らないばかりか、益々タコ足が複雑化するだろう。
外出する場合に電源オフの確認が面倒
ワテの場合、部屋を空けて外出する場合には、電化製品の電源が完全にオフになっていないと落ち着かない。
特に自作機器などの電源がもし入れっぱなしなんかになっていると、留守中に突然基板が燃え上がって火事になったらどないしょーと、心配になる。
それで、外出直前に入念に部屋中の各機器の電源スイッチがオフになっていることを指さし確認と発声確認しながら確認する。
所謂、指差喚呼(しさかんこ)と言うやつらしい。鉄道の運転手さんがやっているやつだ。
- アンプよし
- パソコンよし
- オシロよし
- 半田ごてよし
- …
みたな感じ。
まあ、その方式で安全確認しているので今までのところ、火事などの事故は起こしていないのだが、手間が掛かるので面倒だ。
出来れば、一括で電源をオンオフ出来るテーブルタップやOAタップが有れば良いのだが。
こんなやつ。
あるいは、こんなやつを買うと良い。
これは消費電力計なので使っている電化製品の実際の消費電力を計測出来る。一つ買っておくといろんな場面で活躍するのだ。
最低でも8口は必要
まあ、上で紹介した商品のような集中スイッチ付きテーブルタップを買っても良いが、もし買ったとしたら今使っているテーブルタップが勿体ない。
それに8口以上は欲しいのだが、差し込み口の多いタップは高い。
例えばこんなやつ。
panasonic製
品番 WCH2408H
品名 OAタップ(接地15A抜け止め形)(8コ口・グレー)(マグネット付)
どうせ買うなら8口くらいあると便利だ。
上の製品はケーブルは無いので自分で付ける必要がある。
ケーブル付きが必要なら、これがある(下図)。
テーブルタップに3000円前後の出費は高いと感じる人もいると思うが、8口もあってマグネットも付いていて、ぶっといケーブル付きで1500Wまで行けるならそんなに割高だとは思わない。それに普通に使っていれば半永久的に使えるし。
さて、ワテの場合にはPC机周りだけでなく、工作机の各種計測機器(オシロ、発振器、半田ごて、その他)のオンオフも一括で行いたい。
となると、少なくとも6~8個口くらいのタップが二台は必要になる。
そう言うタップでブレーカー付きのやつを買うと高いし。
じゃあ、自分で作るか。
と言う事で自作する事にした。
その自作の過程を紹介する前に、豆知識を一つ紹介しよう。
抜け止め付きコンセントは100回で寿命なの?
電気工事関連の配線器具などの大手メーカー株式会社 明工社さんのサイトにはワテみたいな素人にも分かり易い解説が沢山ある。
その中でテーブルタップに関して以下の図を見たのだ。
引用元 http://www.meiko-g.co.jp/shiryo/nukedome.html
ん?
コンセントは5000回抜き差しすると寿命なの?
抜け止め付きコンセントなら100回で寿命なの?
まあ、もしそうだとしてもワテの自宅で使っている壁コンセントやテーブルタップの場合、5000回も抜き差しする事は無いので問題はないだが、抜け止め付きコンセント(いわゆるロック付きコンセント)の場合に100回で寿命ならそれは心配だ。
5000回や100回の意味がネット検索しても良く分からないし。
で、気になったので、以前、明工社さんでは無いが、同じく大手電材メーカーのサポートに問い合わせてみた事がある。
その結果、詳しく教えて貰ったのだが、ワテの理解では以下の通り。
5000回とか100回と言う数字は、その回数まで使うと製品寿命と言う意味では無い。
あくまでJISC8303と言う規格に従ってコンセントをテストする時の回数なのだ。
ネットでその部分を見付けたので引用する。
日本工業規格JIS C8303:2007配線用差込接続器
Plugs and receptacles for domestic and similar general use
(中略)
7.5 開閉試験
開閉試験は,次の条件で JIS C 8306:1996 の 10.(開閉試験)による。
a) 定格電流が 20 A 以下の刃受をもつものは,JIS C 8306:1996 の 10.7 の表 5(定格負荷試験条件)の定格負荷試験(b)によって毎分 20 回の割合で連続 5 000 回の開閉を開操作,閉操作とも通電状態で行い,更に JIS C 8306:1996 の 10.6 の表 3(過負荷試験条件)の過負荷試験(a)による試験を行う。
なお,扉付きのもので刃の先端で扉を押し開く構造のものは,1 000 回ごとに試験用プラグを取り替えて行う。
引用元 http://kikakurui.com/c8/C8303-2007-01.html
まあ、専門用語が多くてワテには良く分からないのだが、あくまでワテの理解では、抜け止め無しの普通のコンセントの場合には5000回の開閉試験をしても問題無く性能を維持出来るという意味だと思う。ロック付きなら100回の開閉試験をしても問題無く性能を維持出来るという意味だと思う。
なので、5000や100と言う数字は、その回数に到達すると壊れるかも知れないとか寿命だとかそう言う意味では無い様だ。
あくまでワテの理解なので、もし気になる人はJIS規格を定めている日本工業標準調査会やその元締めの経済産業省に問い合わせてみるといいかも知れない。
さて、本題に戻ってワテ自作のコンセントボックスの作成過程を紹介しよう。
自作でスイッチ付きコンセントボックスを作る事にした
何か使えそうな部品が無いかなあと、ガラクタを溜め込んでいるワテのパーツボックスを漁った。
そしたら、良さそうなものを発見。
15アンペアのブレーカーとコンセントだ。
こんなやつ。
正確に言うと、ワテが使ったのは「ブレーカー」では無くて「サーキットプロテクタ」と言う製品だ。
富士電機の3P 15A 定格使用電圧250Vと言うやつだ。
確か、昔、どこかのジャンク屋で一個二百円くらいで買ったやつが3個くらいある。
ジャンクだったが、見た目は新品で安かったので、将来、何かに使おうと思って買ってみたやつだ。
サーキットプロテクタとブレーカーは違うのか?
ちなみにサーキットプロテクタとブレーカーは違うのか?と言う疑問に対しては、以下のサイトにまさにその質問があった。
サーキットプロテクタとブレーカーの違いは何ですか?
とあり、説明が書いてある。
説明を読む限りは過電流保護機能と言う観点では同じらしい。
両者の違いを上のURLで示した日本サーモ株式会社さんのサイトから引用すると、以下の通りだ。
どちらも過電流保護機能を備えており、過負荷時は自動で遮断(トリップ)して回路を保護する目的で使用します。
サーキットプロテクタは主に0.05A~100A程度の定格で使用され、
(略)
ブレーカーは、(略)、豊富な遮断容量(1,000A~200,000A)のものが用意されています。
(略)
サーキットプロテクタは「バック配線タイプ」が多く、ブレーカーは「フロント配線」タイプが多い特徴があります。
また、前者CP、後者はNFB、MCCBと呼ばれることもあります。
引用元 日本サーモ株式会社さんのサイト http://www.nippon-thermo.co.jp/faq/index.html
と言う事らしい。
なるほど。
しかしまあ、200,000Aって20万アンペアだよな。
そんなブレーカー見てみたい。
見ただけで感電しそうだな。
ああ怖い。
サーキットプロテクタやブレーカーを機器スイッチとして利用できるか?
ところでサーキットプロテクタやブレーカーを電源スイッチのような用途に使っても良いのか気になる。
日本サーモさんのサイトによると、サーキットプロテクタは機器スイッチとして使用しても良いようだ。
サーキットプロテクタとは
サーキットプロテクタは電気機器に組み込まれることを意図した設計がされており、機器内の回路を保護するための過電流保護機能と、機器スイッチとしても使用できるスイッチ機能を有した「機器保護用遮断器」です。
引用元 日本サーモ株式会社
ワテが今回使うのは富士電機製のサーキットプロテクタなのだが、たぶん機器スイッチとして使っても良いだろう。
ではブレーカーを機器のスイッチとして利用しても良いのか?
ブレーカーに関してはパナソニックさんのサイトに参考となる説明を見付けたので以下に引用させて頂く。
質問:分電盤内のブレーカを日常的なスイッチ代わりに使用可能か、教えてください。
回答:おすすめしません。
ブレーカは本来、配線保護を目的としております。
日常的な開閉操作を行う場合は、
ブレーカと負荷機器の間に手元スイッチ等を設けてご使用ください。
引用元 パナソニックさんのサイト
上記説明文を読む限りはブレーカーはスイッチ的な用途にはお勧めしないとの事だ。
ただしこの場合は分電盤内のブレーカーを指している。
一方、ワテの場合にはブレーカーを機器のスイッチ代わりに利用しても良いのか?と言う疑問なので、その点に関しては自己責任で使う限りは問題無いだろう。
もし不安な人は機器スイッチとして利用できるサーキットプロテクタを使えば良いだろう。
自作スイッチ付きコンセントボックスの設計図
設計図はこんな感じ。
図 ワテ作成予定のブレーカー(正確にはサーキットプロテクタ)付きコンセント
こんな感じで作りたい。
図では30Aと書かれているが、実際に使ったのは15Aのサーキットプロテクタだ。
使い方は簡単で、使う時にはサーキットプロテクタのスイッチをオン(レバーを上に倒す)にする。
切断したい場合にはオフにすれば良い(レバーを下に倒す)。
全部3芯で統一する
配線は全て3芯コードで統一する事にした。
理由は、サーキットプロテクタが三極だったのと、ワテの場合、2極と3極が混在するのが面倒なので、基本的には3芯のテーブルタップやコンセントケーブルを使うようにしているからだ。
なお、壁のコンセントは2芯なので、その部分には変換コネクタを使っている。
と言う事は、3芯にしても電気的には2芯と同じなので電線一本は無駄になる。
まあ、将来、自宅の電気系統を3芯にして、壁コンセントも3芯にすれば、その時には役立つかな。
自作スイッチ付きコンセントボックスの部品
使う部品は以下の通り。
- 3極サーキットプロテクタ(又はブレーカー)
- パナソニックの接地ダブルコンセント WN1512K
- 電源プラグ・コネクター 接地15A タフキャップ WF5015W
- 600V ビニルキャブタイヤケーブル VCT 3心X3.5SQ 灰 2m
- VVFケーブル 2.0mm×3心 30cmくらい
- タカチKG型ケーブルグランド KG-16B
- 材木(ホームセンターでカットしてもらった)
- アルミ平角棒(20x2t)
- 100円ショップでプラスチックのお盆
- M4x10鍋ネジ(サーキットプロテクタ端子がねじ止めだったので)6本
- 木ネジ
- 木工用ボンド
- 裸圧着端子丸型
これで1個分の材料だが、これを2個作りたい(PC机と工作机)。
使った工具は以下の通り
- 電動ドライバー
- 圧着工具
- カッター
- カッターシート
- 糸ノコ
- 卓上ボール盤
3芯の電源プラグはパナソニックの接地15A タフキャップ WF5015Wと言うのを買った。
配線材料にはビニルキャブタイヤケーブル VCT 3心X3.5SQ 灰 2mを使った。
ワテは近所のホームセンターで切り売りで買ったのだが、アマゾンで買うならこう言うやつかな。
VVFケーブル 2.0mm×3心 30cmくらいはこんなやつ。
銅線の単線が3本入っている。それをばらして、サーキットプロテクタとコンセント間の配線に使った。
ケーブルグランドはこんなやつ
タカチのケーブルグランドとはこんなやつだ。
上の製品はワテが使ったやつとは型番が違うが、似たようなものだ。
構造がややこしそうに見えるが、実際はそんなに難しくは無い。
固定用のナットが二個付いている。
一つは、このケーブルグランド自身をパネルに固定するナットだ。
もう一つは、ケーブルを挟み込むナットだ。
使う場合には、まず、シャーシのパネルに穴を開けてこのケーブルグランドを固定する。
次に、そのケーブルグランドの穴にケーブルを通してから、ケーブル固定ナットを回すとケーブルが締め付けられて固定される。
その結果、ケーブルを引っ張ってもシャーシ内部の配線が引っ張られる事が無いのだ。
なお、ワテが使ったタカチ KG-16Bは廃番で、その後継品はRPG16-14Bとの事である。
まあ、世の中には似たような商品が沢山あるので、もし購入される場合にはどのメーカーでも良い。
ただし、当然ながら、挟み込むケーブルの太さに合うケーブルグランドを購入する必要がある。
ワテが使ったタカチ KG-16B(あるいは後継品RPG16-14B)の場合だと、
- 適合する電線の直径:8~14mm
- パネルの取り付け穴径:22.7mm
となっている。
一方、ワテが使ったVCTケーブルの直径はノギスで測って11mm程度だった。
なので、この組み合わせでピッタリ合う。
残りの足らない部品類は、近所のホームセンターなどで調達した。
製作開始
ホームセンターに行ったついでに、集成材の板をカットして貰った。
自分で切っても良いが、やはりホームセンターの切断マシンのほうが精度良く加工できる。
カット料金が多少は発生するが、まあいいか。
図 ホームセンターで集成材をカットしてもらった
カットした集成材に木工用ボンドを付けて組み立てる。
本当ならこんなクランプでしっかり固定して接着すると良いと思う。
あるいは、こんな便利そうなクランプもある。
でも、ワテの場合にはそんな便利な道具を持っていないので、適当に本などの重みのある物を載せて代替とした。
さらに、ボンドだけだと接着力が弱いと思ったので、木ネジでも固定した。
部品を配線する
下図に示すように配線した。
サーキットプロテクタの端子はM4ネジ止め式だったので、VCTケーブルの端に丸型裸圧着端子の3.5-4と言うサイズを圧着して端子にネジ固定した。
図 配線がほぼ完了した状態
ワテが使ったのは下図の部品ではないが、これと似たようなのを使った。
ちなみに丸型裸圧着端子の数字の見方であるが、3.5-4と言う場合には
- 3.5SQの電線に適合する
- 4ミリのネジに適合する穴が開いている
と言う意味だ。
ワテの場合丸型裸圧着端子しか使った事が無いので、裸圧着端子Y型とか、あるいは、絶縁被覆付圧着端子(丸型、Y型)の規格に付いては知らない。
ちなみに、ワテ推薦の裸圧着端子用の圧着工具はこれだ。
何が良いかと言うと、適合範囲が広く、0.3・0.5・1.25・2・3.5・5.5もの裸圧着端子を圧着出来る。
それと、何と言っても老舗工具メーカーのLOBSTER(エビ印)の製品なので品質は良い。正式名称は株式会社ロブテックスさんだ。
木製ボックスに部品を取り付ける
背面に部品を固定した。
ケーブルグランドを木製ボックスに固定する為に、100円ショップで買って来たプラスチックのお盆を切り取って板状にした。そこに穴を開けてケーブルグランドを固定した。
図 ケーブルとコンセントをボックスの背面に固定した
一方、コンセントは上下にネジ穴が開いているので、その穴を使って木ネジでボックスに固定した。
本当なら、その上からコンセントプレートカバーを被せて、壁のコンセントのような見た目にしても良いのだが、まあ、背面だから見えないからカバー無しにした。
もっと綺麗なプレートを使いたい場合の案
例えばこんなコンセントプレートを使うと良いかも知れない。
丸穴が開いているやつは電話線を通す為だ。その穴を利用してケーブルグランドを取り付ける作戦だ。
穴の径がケーブルグランドのサイズ取り付け径よりも小さい場合には、リーマーなどで広げればいいし。
その場合には、金属製のプレートよりもプラスチック製のプレートのほうが加工し易いだろう。
あるいは、もっとお勧めなのはこんなやつかな。
二連なので今回の用途に最適だ。
この電話線用の部品の穴を広げてケーブルグランドを固定しても良いし、あるいは、ケーブルグランドは使わずに単にこの穴にケーブルを通して、ボックスの内部でケーブルを固定すれば良い。
もし金属製が良ければこんなやつか。
同じく金属製の電話線チップ部品があるのかなあと思ったが無さそうだ。
ボックス前面にサーキットプロテクタを固定した
最後に、ボックスの前面にサーキットプロテクタを固定した。
図 完成したコンセントボックス(サーキットプロテクタ付き)
ワテが使ったサーキットプロテクタの場合、前面に固定用のネジ穴が6個有った。
そのネジ穴を使ってアルミ棒板に固定して、そのアルミ棒板を木製ボックスに固定した。
写真では6個のネジでサーキットプロテクタを固定しているが、四隅の4個くらいで良かったかも知れない。
ネジを6個も付けた理由は、アルミ棒板に6個の穴を開けてしまった後で、穴が多かったかなと気付いたのだが、穴を開けてしまった以上はネジを付けないと逆に不完全な印象になるし。
と言う事で、やたらとネジが目立つメタリックな厳つい(いかつい)仕上がりになってしまった。
まあいい。
まあ、ワテみたいなサーキットプロテクタを使わずに、下写真のような普通のスイッチを付けても良いだろう。
もっと見栄えを良くしたいなら
こう言うのを買って、自分で加工してブレーカーあるいはサーキットプロテクタを取り付ければ良いだろう。
壁コンセントは2芯なので変換プラグを使う
完成したコンセントボックスの電源プラグを、下図のように壁コンセントに接続した。
図 ローリングタップで壁コンセントに接続した
このパナソクック製のローリングタップを使った。
定格 15A 125Vだ。
この製品は2芯の差し込み口があるが、その差込口に3芯プラグを差し込むと上手い具合にアース端子が外に出て当たらずに挿せる。
まあ、本来の使い方では無いのかも知れないが、壁コンセントが3芯になるまではこの使い方でやってみる。
ちなみに、ワテの場合にはこのローリングタップは便利なので、部屋の中で数個使っている。
あるいは、下図の商品ならローリング式の2極コンセントなので普通に電線を直接接続できるタイプだ。
なので、このコネクタを電源ケーブルの先端に取り付ければ、直接壁の2極コンセントに挿せる。
ローリングタップは意外に便利
上図のように、電源ケーブルを横から挿せるので、壁からの出っ張りが少ない。
そうすると、その手前にタンスなどの家具を置いても壁に近づける事が可能になるので部屋が狭くならない。
またローリングタップは回転出来るので、自分の好きな向きにケーブルを出せるメリットもある。
皆さんも試しに使ってみると、意外に便利だと感じると思う。
ワテ推薦の小物だ。
さて、その後、もう一つ同じ物を作成して、合計2個のコンセントボックスが完成した。
一つはPCオーディオ環境で使っている。もう一つは、隣にある工作台で使っている。
2017/10/14現在PCオーディオ環境(コンセントボックス導入後)
図 完成したコンセントボックスを使ってスッキリ配線した
上図のように、ラックの左右にテーブルタップを配置した。
テーブルタップの背面にはマグネットが付いているのでスチールラックにしっかりと吸い付く。
その2個のテーブルタップを、ワテ自作のコンセントボックスに挿した。
コンセントボックスは、ローリングタップを使って壁のコンセントに接続。
その完成図が上図だ。
コンセントボックスのメリット
使ってみた感想は以下の通り。
- コンセントボックスにスイッチ(サーキットプロテクタ)を付けたので、それを切れば全部の機器の電源がオフに出来るので分かり易い。
- コンセントボックスをラック上部に移動したので、足元に乱雑に散らばっていた電源ケーブルが無くなりスッキリした。掃除もし易い。
まあ、自画自賛ではあるが、実際に使ってみるといい感じ。
特に、1番目に説明している通り、サーキットプロテクタをオフにすれば全部の機器の電源が切れている事が保証される。
なので、外出前の指差し確認は、このサーキットプロテクタのスイッチ1個に対して行えば良くなった。
サーキットプロテクタがオンの状態では、無線ルーター子機の発光ダイオード(LED)が点燈するので、それでサーキットプロテクタがオンで有る事が分る。
一方、もう一台作成したコンセントボックスは、今回は紹介しなかった工作机で使っている。
そこでは、オシロスコープ、発振器、デジタルマルチメータ、半田ごてなど、いろいろ使っている。
半田ゴテは火事の危険性があるので、ワテが最も気を付けている電気工具であるが、半田ゴテは以下のような個別スイッチ付きのテーブルタップに挿している。
そのテーブルタップを今回作成したコンセントボックスに接続している。
その結果、半田ゴテに関しては、二重にスイッチが入る。コンセントボックスとテーブルタップスイッチだ。
コンセントボックスをオンにするとテーブルタップのランプが付くのでそれで電源がオンになっている事が分る。
ただし、半田ごてのスイッチは通常は切っているので光らない。
と言う訳で、いい感じで完成した。
まとめ
ワレコ
一括スイッチ付コンセントボックスは使い易いぞ。
自宅パソコン机や作業机の電子計測機器、パソコン、オーディオ機器などの電源を一括でオンオフ出来るコンセントボックスを作成した。
それを使って配線を整理したら、机の周りもスッキリして気分爽快。
また、外出前にやっていた入念な指差し確認・発声確認は、コンセントボックスのサーキットプロテクタのスイッチ一つに対して行えば良くなったので楽ちん。
掛った費用は、コンセントボックス2台で、多分、3,000円くらいかな。
ホームセンターで買った集成材が意外に高かった。
もう少し安い材木でも良かったかも知れない。
例えば日曜大工用の2x4の材木なんて、2メートルくらいのが200円くらいで売っているし。
なお、今回作成したコンセントボックスには、背面に2口のコンセントが1個だけだったが、2個くらい付けても良かったかもしれない。
次回作成する場合には、2個付けてみるかな。そうすると4口になるので、テーブルタップも4つも挿せる。
と言う事はテーブルタップが4口として、それが4個なら合計16口のコンセント。
と言う事は、最大で16個もの電子機器を挿す事が出来るが、ローリングタップの15Aの定格をオーバーしそうなので要注意だ。
ああ、でもその時には、15Aのサーキットプロテクタが自動で働くから心配無いのかな。
今度、実験してみたい。
電源&ケーブル関連の参考書
ワテは読んだことは無いのだが、こんな本もある。
アマゾンで、中身を少し見る事が出来るので、ワテも見てみた。写真も多くて綺麗なケーブルが沢山掲載されている。
あるいは、このシリーズでこんな本も見付けた。
ワテの場合、ギタリストでもベーシストでも無いが、シールドケーブルに付いて詳しい説明がある感じ。
どこかの図書館で読んでみたい。
オーディオ用電源タップを買う
自作が面倒な人は既製品を買うのも良いだろう。
有名な小柳出電気商会さんの製品だ。
あるいはこんなのも見付けた。金属製で丈夫そうな感じだ。
サンワサプライさんは、どちらかと言うとOA機器用かな。
でも、まあオーディオ向けでもOA向けでも機能的には同じだと思う。
いや、オーディオ専用に電源タップを探していると言う人は、例えばこう言う高級品も良いかも。
まあ、ワテの場合、こんな高級品は使った事は無いが、フルテック(FURUTECH)さんと言うと、ハイエンド向けの高級オーディオ機器、特に電源ケーブル、電源タップ、コネクターなどで有名だ。
コメント
間違ってるかもしれないけど3極のサーキットプロテクタって三相交流3線式のやつか単相交流3線式(赤-白、黒白が100vで赤-黒が200vの家の主幹ブレーカーのやつ)用じゃないの?
三相交流用だったら使えないけど単相交流用だったら真ん中と端っこのどっちか片方だけ繋いでアースは別にしないと定格通りには動作しないと思います
hatake様
この度は小生の記事にコメントありがとうございます。
私が使ったやつは、
富⼠電機 サーキットプロテクタ AC250V 15A CP33V/15N
と言うやつで、ジャンク屋で買ったやつです。
用途としては、単にON/OFFのスイッチとして使っているだけなので、サーキットプロテクタとしての動作は期待していませんでした。
でも、今回、hatake様のご指摘のように、もしサーキットプロテクタとして動作させるなら、接続方法など勉強しなくてはならない事が分りましたので大変参考になりました。
では、また何か良い情報などありましたらお教え頂けると嬉しいです。